Side:エド


エキシビジョンデュエル……ですか?



「うむ、その通りだ。
 君やヘルカイザー亮と言ったデュエリストの活躍で、プロリーグは今まで以上に大きく盛り上がっているだろう?
 其処で、更にプロリーグを盛り上げようと、ヘルカイザー亮がアメリカアカデミアの生徒と、君がジャパンアカデミアの生徒とのエキシビジョンを行う事
 になってね。
 アカデミアの生徒の側からもしても、プロと戦える良い機会だからね?誰と戦うかは、君に決めて貰う事になるが……」



僕のスポンサーである会社の社長から呼び出されて、何かと思ったら、まさかエキシビジョンデュエルを行う事になるとは思って居なかったよ。
しかも相手は、アカデミアの生徒からと来た――まぁ、戦う相手に関しては、僕に決定権があるようだから、其処まで深く考える事でもないけれど。

だが、アカデミアの生徒の中から相手を選べと言われたら、僕が選ぶデュエリストは、1人だけだ。

「なら、彼とのデュエルをお願いできますか?」

「……遊城十代……分かった、アカデミアに連絡を入れておこう。
 だがエド、エキシビジョンとは言え君はプロだ。アカデミアの生徒に負ける等と言う事は……」

「彼を含めたジャパンアカデミアの四天王と呼ばれるデュエリストが相手の場合、絶対に勝つとは約束できませんよ。彼等は、其れ位に強い。」

「君が其処まで言うとは……。」



実際に其れほど強いからな彼等は。
中でも遊城十代……天下無敵のドロー力を有した最強の融合マスターであるHERO使いのデュエリスト――アカデミアの生徒で誰か1人を選べと言わ
れたら、これ以上に僕が戦いたいと思うデュエリストは存在しない!!

此れまでの対戦成績は1勝1敗だからな……折角だから、最高の舞台で決着をつけようじゃないか十代!!












遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX200
『ヒーロー対決ファイナルラウンド』











Side:十代


あふ……ねっみ~~~。昨日デッキの彼是考えて、気付いたら日付回って夜中の2時だったから、寝不足なのは否定できねぇ~~……マジ眠い。
遊奈とはやての特性目覚ましドリンク飲んでも此れなんだから、飲んでなかったら俺死んでたかもな。



「笑顔で言うなや、アホンダラ!!てか、そんな簡単に死ぬか!
 こう言っちゃなんやけど、十代はゴキブリの10倍の生命力があるから、殺しても死なないやろ!冗談抜きで、割とマジでな!!」

「身体の頑丈さには自信があるからな、俺は。」

特にデュエルに関する事なら、俺は絶対に負けないからな♪



「ったく、相変わらずのデュエル脳だね十代?其れが良いとも言えるけどさ。
 でも、そんな十代に朗報だよ~~~!なんと、あのエドが、近くアカデミアでエキシビジョンデュエルを行うらしくて、そのデュエルの対戦相手に十代
 を指名したみたいなんだよね?」

「マジで!?」

俺のあずかり知らない所で、そんな事が起きてたとはな。
でも、エドに指名して貰ったって言うのは、悪い気分じゃない――寧ろ良い気分だぜ!!エドが、俺の事を認めてくれてるって事だからな!!!

だったら、俺も其れには応えないとな!!

俺のHEROデッキで、エドのデッキを倒してやる!!其れが、俺の一番の目標だからな!先ずは、今日の実技でバッチリ勝って勢いを付けるぜ!!





因みにこの日、実技はバッチリだったけど、寝不足が祟って座学は睡眠学習だったぜ。(笑)



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・・・



と、言う訳で、やって来たぜエキシビジョンデュエル当日!!
俺とお前のどっちのヒーローが強いか、其れをこのデュエルで決めようぜエド!!――このデュエル、絶対に負けないから、覚悟しろよエド!!



「ふふ……流石は遊城十代。そう来ないと面白くないな。
 しかし、凄い盛り上がり方だな此れは?アカデミアの生徒に教師、其れにテレビ中継のスタッフに、挙げ句の果てにはプロリーグのスカウトマンか。
 まるで、プロリーグの新人戦みたいだ。それ程までに、注目されてると言う事かな?」

「かもな?
 テレビ中継とかスカウトマンは良く分からないけど、アカデミアの皆は俺とお前のデュエルを、心の底から楽しみにしてるのは間違いないと思うぜ?」

「なら、其れには応えないといけないな。」




『さぁさぁ!いよいよ2人のHERO使いによる、エキシビジョンデュエルが幕を開けようとしています!
 この2人の過去の対戦成績は1勝1敗のタイ!
 勝つのは融合マスター遊城十代のHEROか!其れとも、運命すら操作するエド・フェニックスのHEROか!?始まる前からワクワクして来たぁ!!
 このデュエルの実況は、『オシリスレッドの彗星』こと私、明石遊奈と!』

『『無手札の鬼神』八神はやてでお送りするで~~!テレビ中継さん、ちゃんとエンドロールに解説の名前入れといてや~~♪』





「其れは良いとして、彼女達は、一体何をやっているんだ?」

「実況と解説だってさ。
 俺とエドのデュエルが決まってから2人とも張り切っててさ~~?実況と解説は絶対にやるって言って聞かなかったんだよな~~~。」

本当は2人が実況で、解説は万丈目にしたかったらしいんだけど、万丈目が頑として首を縦に振らなかったらしくて、こうなったみたいだぜ?



「…万丈目の気持ちは分からなくもないな。
 まぁ、其れは其れとしてだ僕のHEROとお前のHERO、何方が強いのか、決着を付けようじゃないか十代!!」

「応!最高のデュエルにしようぜエド!!」



『如何やら、十代とエドも気合十分みたいやなぁ?ほな思いっきり行こうか!!』

『エキシビジョンデュエル!遊城十代vsエド・フェニックス!!』

『『デュエル、スタートォォォォォォォォォォオォォォォ!!!』』



「「デュエル!!!」」


十代:LP4000
エド:LP4000




「先攻は貰うぞ十代!僕のターン!
 僕は手札からマジックカード『デステニー・ドロー』を発動。手札のD-HERO1体を墓地に送り、デッキからカードを2枚ドローする。
 手札の『ダッシュガイ』を墓地に送って2枚ドロー。そして僕は、このモンスターを召喚する。Come on『D-HERO ダイヤモンドガイ』!!」

『ムン!』
D-HERO ダイヤモンドガイ:ATK1400



「ダイヤモンドガイのエフェクト発動!
 デッキの上のカード1枚を確認し、其れが通常魔法カードだった場合、其れを墓地に送って次の僕のターンに墓地に送った通常魔法カードのエフェク
 トが発動する。
 ……ダイヤモンドガイが見通した未来のカードは『融合』!よって、次の僕のターンに融合のエフェクトが確定した!
 カードを1枚セットして、ターンエンドだ。」



イキナリしかけて来たなエド?
敢えて上級モンスターを墓地に送ったのは、後々『幽獄の時計塔』のコンボを考えての事か?……兎に角、初手からワクワクして来たぜ!!
次のターンには融合が発動するから、上級モンスターが来るだろうしな!

なら、俺だって全力全壊だ!!俺のターン!!
手札からマジックカード『エレメント・ドロー』を発動!この効果で、手札のシャドー・ミストを墓地に送って2枚ドロー。
そして墓地に送ったシャドー・ミストの効果でデッキから『E・HERO エアーマン』を手札に加え、そしてそのまま『E・HERO エアーマン』を召喚!



E・HERO エアーマン:ATK1800



そしてエアーマンの効果発動!デッキから『E・HERO レディ・オブ・ファイア』を手札に加える!



「相変わらず、初手から随分とデッキをぶん回すなぁ?……其れがお前らしいとも言えるけれどね。」

「へへ、俺のデッキがお前と戦える事を嬉しく思って回ってるのかも知れないぜエド?だったら俺は、其れに応えるだけだぜ!!!」

マジックカード『ダーク・フュージョン』発動!
フィールドのエアーマンと、手札のレディ・オブ・ファイアを暗黒融合!現れろ『E-HERO ヘル・テンペスト』!!


『キシャァァァァアァァァァァァァッァァァァアッァ!!!』
E-HERO ヘル・テンペスト:ATK2500



「此れは……ダーク・フュージョンの暗黒融合で、E・HEROが闇の側面を表に出したと言う事か!!……此れは、手強そうだ。」



へへ、実際に強いぜ、E-HEROは!
E-HERO ヘル・テンペストの効果発動!このカードの融合召喚に成功した時、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターの攻守の値を0に
する!
これで、ダイヤモンドガイの攻撃力は0になるぜ!!



D-HERO ダイヤモンドガイ:ATK1400→0



「喰らえ!『超真空ハドウバースト』!!」

「そうは行くか!リバースカードオープン、トラップカード『Dスクラム』
 エンドフェイズまで、僕のD-HEROは破壊されず、僕が受ける戦闘ダメージは全て0となる!!凄まじい効果だったが、残念だったな十代?」



コイツを躱すとは、流石だぜエド。
俺はカードを2枚セットしてターンエンドだ。



「僕のターン!このターン、ダイヤモンドガイのエフェクトで確定した『融合』が発動する!
 僕は手札の『ダンクガイ』と『ダイハードガイ』を融合!Come on!『D-HERO ダークフェニックス・ガイ』!!」

『ムオッォォォォォォォォォォォォォォォオォ!!』
D-HERO ダークフェニックス・ガイ:ATK2500



「ダークフェニックス・ガイのエフェクト発動!1ターンに1度、セメタリーのD-HEROを蘇生できる。
 このエフェクトで、僕はセメタリーの『D-HERO ダッシュガイ』を特殊召喚する!!Come on『D-HERO ダッシュガイ』!」
D-HERO ダッシュガイ:ATK2100


「更にダイヤモンドガイのエフェクト発動!
 ……ダイヤモンドガイの見通した未来は『デステニー・ドロー』!よって次のターンそのエフェクトが確定する。
 そして、ダークフェニックス・ガイは、僕のフィールド上に他のD-HEROが存在する限り破壊されない無敵のモンスターだ。
 行くぞ十代!ダークフェニックス・ガイで、E-HERO ヘル・テンペストに攻撃!!」



攻撃力は互角だけど、破壊されない効果を持ってるダークフェニックス・ガイなら一方的な破壊が可能になるって事か……だがそうはさせないぜ!!
リバースカードオープン、速攻魔法『融合解除』
このカードで、ヘル・テンペストをエアーマンとレディ・オブ・ファイアに分離するぜ!!



E-HERO ヘル・テンペスト:ATK2500
         ↓
E・HERO エアーマン:ATK1800
E・HERO レディ・オブ・ファイア:1300



そして、エアーマンの効果で、デッキから『E・HERO バブルマン』を手札に加えるぜ!



「此処でこう来るとはな……だが、融合解除でお前のモンスターが変化した事で、バトルの巻き戻しが起こる!
 改めて、今度はダークフェニックス・ガイで、レディ・オブ・ファイヤに攻撃する!!『フェニックス・クレイモア』!消し飛べ、レディ・オブ・ファイア!」



恐れずに攻撃して来たか…流石だぜエド。
でもその攻撃は通さないぜ!カウンタートラップ『攻撃の無力化』!コイツの効果で、攻撃を無効にしてバトルフェイズを終了するぜ!!



「バトルフェイズを終了させられたら、流石の僕もどうしようもないか。
 だが、僕の攻撃を、こんな形で無傷で躱すとは流石だ十代……お前を相手に選んで良かったよ。カードを1枚セットしてターンエンド!!」



デュエルは楽しくないとだからな。だからもっと楽しもうぜエド!!俺のターン!!
行くぜ!手札からマジックカード『マスク・チェンジ』を発動!
この効果で、俺は炎属性のレディ・オブ・ファイアを新たなHEROに変身させる!!現れろ……変身召喚!『M・HERO フレイム・ブレイザー』!!



M・HERO フレイム・ブレイザー:ATK2700



「マスク・チェンジによる変身召喚……其れがお前が見つけた、HEROの可能性か――相手にとって不足は無い!思い切りぶつかるとしよう十代!」

「おう!言われなくても、その心算だぜ!!」

このHERO対決に勝つのは俺だ!!絶対に負けないからなエド!!俺のHEROの強さを、見せてやるぜ!!












 To Be Continued… 






*登場カード補足






Dスクラム
通常罠
エンドフェイズまで、自分フィールド上に表側表示で存在する「D-HERO」モンスターは破壊されず、自分が受ける戦闘ダメージは0になる。