Side:十代
『グゴアァァァァァァァァ!!』
SAINT DRAGON -THE GOD OF OSIRIS-:ATK X000
この土壇場で、神を進化させるとは、流石は遊奈だ!ワクワクが止まらないぜ!
最強進化した神が負けるとは思わないけど、コブラのモンスターだって強力極まりない――多分このデュエル、この先の勝負は一瞬で決まる筈だ。
だけど遊奈、勝つのはお前だって信じてるぜ!!……だったらコブラ如き、力の限りブッ飛ばしちまえ!!!
「言われなくてもその心算よ十代!!
悪しき蛇神は徹底的に倒してなんぼだからね?……力の限り、思い切りブッ飛ばしてやるわ!!」
そう来なくっちゃな!!
完全なる力に覚醒した遊奈に、敵はないってコブラに教えてやれよ!!
大体にして、蛇神じゃ天空の龍神に触れる事は出来ない――そいつを骨の髄にまで叩き込んじまえ!!
本物のデュエリストの魂の強さ、そいつを見せてやろうぜ!!
遊戯王×リリカルなのは×ネギま 夜天と勇気と決闘者 GX136
『迅雷の神~GOD OF OSIRIS~』
遊奈:LP800
SAINT DRAGON -THE GOD OF OSIRIS-:ATK X000
ジャンク・ライブラリアン:ATK2400
コブラ:LP1300
毒蛇神 ヴェノミナーガ:ATK5000 ハイパーヴェノムカウンター1
Side:遊奈
随分と面白い顔曝してるじゃないコブラ?……そんなに神の進化は衝撃的だったかしらね?
「うむ……正直言って驚いたのは事実だ――だがだからと言って、貴様が私に勝てる道理はない!!」
「本気でそう思うの?だったら、その自信ごとアンタの野望をブチ砕く!いんや、塵も残さずに消し飛ばす!!
GOD OF OSIRISの攻撃力と守備力は、私の手札の枚数×1000ポイントの数値になる。
SAINT DRAGON -THE GOD OF OSIRIS-の降臨時に、本屋ちゃんの効果でドローしたから、私の手札は4枚!よって攻撃力は4000ポイント!
更に本屋ちゃんの能力で、攻撃力は300ポイントアップして、4300になる!!」
『グオガァァァァァァァァァァァァァァ!!』
SAINT DRAGON -THE GOD OF OSIRIS-:ATK X000→4000→4300
「む?強化されたように見えたが、攻守の値は相も変わらず手札枚数×1000ポイントのままか?
確かに、4300もの攻撃力は強力そのものだろうが、私の最強の僕であるヴェノミナーガの攻撃力は5000!神の力でも蛇神には及ばんぞ!」
慌てんなよ?進化した神の力はこんなもんじゃねぇわ!
その証拠に、もう1度、よ~~~~~~~くGOD OF OSIRISの攻撃力を確認してみ?
「なに?………んな、此れは!!!」
SAINT DRAGON -THE GOD OF OSIRIS-:ATK5500
「馬鹿な、攻撃力が上昇しているだと!?」
「そう言う事、此れが神の更なる効果!
SAINT DRAGON -THE GOD OF OSIRIS-は、私の墓地に存在するチューナー1体につき攻撃力が400ポイントアップする!
私の墓地のチューナーは合計3体!よって、攻撃力は更に1200ポイントアップしたって訳よ!理解したか、蛇野郎!!」
此れでGOD OF OSIRISの攻撃力はヴェノミナーガを上回った!さっきの礼をさせて貰うぜ蛇野郎!!
バトル!SAINT DRAGON -THE GOD OF OSIRIS-で、毒蛇神 ヴェノミナーガに攻撃!『超轟雷破ライトニング・フォース』!!!
――バガシャァァァァァァァァァァァァァァ!!
コブラ:LP1300→800
「ぐおわぁぁぁあ!!
おのれぇぇ……だが、ヴェノミナーガは戦闘で破壊された時、墓地の爬虫類族モンスター1体を除外する事で自己蘇生する!
執念深き毒蛇の神は不死だ!!深淵の底より蘇れ『毒蛇神 ヴェノミナーガ』!!」
『キシャァァァァァァァァァァア!!』
毒蛇神 ヴェノミナーガ:ATK4500
やっぱ自己蘇生して来たか……コイツには召雷弾は通じねーから、蘇生コストを払った事での弱体化以上の弱体化は望めねーか。
だけど、ライフは此れで互角!此処からは一瞬の判断ミスが敗北に直結するわよね?
まぁ、勝つのは私だけどさ!カードを2枚セットし、本屋ちゃんを守備表示にしてターンエンド!!
SAINT DRAGON -THE GOD OF OSIRIS-:ATK5500→3500
ジャンク・ライブラリアン:ATK1900→DEF1900
「私のターン!態々攻撃力をダウンさせるとは……あからさまな罠だろうと思うが……」
さて如何だろうね?
だけどコブラ、ヴェノミナーガの攻撃をGOD OF OSIRISに通す事が出来れば、私のライフは0になってアンタの勝ちだぜ?
それとも、私のフィールド上のたった2枚のリバースカードにビビって勝機を逃す?慎重になり過ぎて勝機を逃すなんて三流以下だとおもうけど?
「ふむ、ならばその誘いに乗ってやろう――但し、一切の希望を刈り取る形でな!!
手札より魔法カード『スネーク・スピリット』を発動!デッキから爬虫類族モンスターを2体墓地に送り、墓地の魔法カードを1枚手札に加える。
私が手札に加えるのは当然『スネーク・レイン』!そして墓地の爬虫類族が増えた事で、ヴェノミナーガの攻撃力は上昇する!」
毒蛇神 ヴェノミナーガ:ATK4500→5500
「更に今墓地に送った『ヒール・ヴァイパー』の効果発動。
このカードがデッキから墓地に送られた時、私のライフを自分フィールド上の爬虫類族モンスターのレベル合計×300ポイント回復する!
ヴェノミナーガのレベルは10!よってライフは3000ポイント回復する!」
コブラ:LP800→3800
「そして『スネーク・レイン』を発動!手札を1枚捨て、デッキから爬虫類族モンスターを4体墓地に送る!
発動コストと併せ、此れで墓地の爬虫類族は16体!よって攻撃力は8000!!!」
『ガァァァァアァァァァァアァ!!』
毒蛇神 ヴェノミナーガ:ATK5500→8000
うわおぉぉ……ライフ回復した上に、攻撃力8000ってマジっすか?
碌でもない奴だけど、デュエリストとしてのレベルは決して低くねーってか?――だけど敢えて言うぜコブラ、攻撃してみろよ。
「言われずとも、神を砕いてこのデュエルの終幕としてくれる!
毒蛇神 ヴェノミナーガで、GOD OF OSIRISに攻撃!『アブソリュート・ヴェノム』!」
「ビビらずに攻撃した事は褒めてやるけど……だけど甘ぇぇ!
永続トラップ『強制終了』!このカードの効果で、もう1枚の伏せカードを墓地に送ってバトルフェイズを強制終了する!
『バトルフェイズを終了する』っていうルール介入効果なら、ヴェノミナーガだって従わない事は出来ないでしょ?」
「確かに、バトルフェイズそのものを終わらされては、ヴェノミナーガとて如何する事も出来んな……」
でしょ?
でもって、強制終了の効果発動の為に墓地に送ったリバースカード『偶然見つけた財宝』の効果発動!
フィールド上にセットされたこのカードが墓地に送られた時、私はデッキからカードを1枚ドローする!
SAINT DRAGON -THE GOD OF OSIRIS-:ATK3500→4500
ドローカードは『命削りの宝札』か……あと1枚、あのカードが来れば――!
「攻撃をかわし、そして神の攻撃力をも上げるか……見事なモノだが、攻撃力8000を誇るヴェノミナーガを果たして倒せるかな?
私は此れでターンエンドだ。」
倒せるかどうかじゃなくて倒す!!私のデッキよ応えて……アイツをぶっ倒す為の力を私に!!
私のターン……ドローーーーーーーーー!!!
SAINT DRAGON -THE GOD OF OSIRIS-:ATK4500→5500
………来た!!
おい蛇野郎、このデュエル、私の勝ちだぜ!!
「なんだと?」
「私は手札から、魔法カード『兵の前線配置』を発動。
互いのプレイヤーは、手札かデッキからレベル4以下のモンスター1体を選択して特殊召喚する。私は『マックス・ウォリアー』を特殊召喚する!」
マックス・ウォリアー:ATK1800
SAINT DRAGON -THE GOD OF OSIRIS-:ATK5500→4500
「此処でモンスターを?……私はデッキから『ポイズン・シールド』を特殊召喚する。」
ポイズン・シールド:DEF2000
そしてこの瞬間にGOD OF OSIRISの効果発動!
相手がモンスターを召喚、反転召喚、特殊召喚に成功した時、そのモンスターの攻撃力と守備力を2000ポイントダウンさせる!
そしてこの効果を受けて、攻撃力か守備力が0になったモンスターは破壊されるぜ!!
「だから如何した?ポイズン・シールドを破壊したところで如何にもならんぞ?」
「まぁ、そう思うよね?だけど、私の目的は別にある!私の目的は、GOD OF OSIRISの効果を発動させる事にあったんだからね!」
「如何言う事だ?」
アンタのフィールドにモンスターを呼び出したのは準備に過ぎねーって事よ!
見せてやるぜ、此れが私の切り札!速攻魔法『天地鳴動』!このカードで、フィールドと墓地に及ぶ効果を反転する!
フィールドに対しての効果は墓地に及び、墓地に対しての効果はフィールドに及ぶ!
SAINT DRAGON -THE GOD OF OSIRIS-:ATK4500→3500
「!!そんな……では、GOD OF OSIRISの効果を受けるのは……!!」
「そう、神の雷に焼かれるのはフィールド上のポイズン・シールドじゃなく、アンタの墓地に眠る16体の爬虫類族モンスターだ!
でもって、アンタの墓地の爬虫類に攻守共に2000を超えるモンスターは居なかったよね?
つまり全てのモンスターがGOD OF OSIRISの雷に焼き尽くされてゲームから除外されるぜ!!」
――バリ……バリィィィィィィィィ!!
「うおぉぉぉぉぉ!?オシリスが空間を引き裂いたぁ!?」
「デュエルの演出だろうが、正に神の所業だなアレは………」
でしょ?
まぁ、天空を総べる迅雷の神の雷で吹き飛びやがれ毒蛇共!!喰らえ『召雷裂破弾』!!!
『ガァァァッァアァッァアァァァァァァァァッァァアァァ!!!!』
――ドガン!ドガン!!ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!
「そ、そんな馬鹿な!!」
毒蛇神 ヴェノミナーガ:ATK8000→0
此れで終わりにするぜコブラ!手札から魔法カード『命削りの宝札』を発動!
次の私のターンのスタンバイフェイズに全ての手札を失う代わりに、このターンデッキからカードを5枚ドローする!
此れで私の手札は6枚!!自身の効果と、本屋ちゃんの効果を合わせ、GOD OF OSIRISの攻撃力は7500ポイントになるぜ!!
『グオォォォッォォォォォォ……!!!』
SAINT DRAGON -THE GOD OF OSIRIS-:ATK3500→2500→7500
「まさか………こんな事が、私が圧倒的に優位に立って居た状況でこんな事が!!」
「デュエルってのはさ、一瞬で状況が入れ替わる、二転三転するから面白いんじゃない?
それにさ、不利な状況からの逆転劇ってのがデュエルの最高の醍醐味っしょ?
――大体にして、テメェの野望や謀略如きで私等のデュエリストの魂を制する事が出来ると思うなよ蛇野郎!
私は、私1人で戦ってた訳じゃない。はやてに、準に十代、そしてこの場に居る全てのデュエリストの魂背負ってデュエルしてんのよ?
そんな私が、デュエリストの魂を自分の野望の為に利用したテメェ如きに負ける事が出来るかってんだ!――覚悟しろよ、この蛇野郎!!!」
ラストバトル!
SAINT DRAGON -THE GOD OF OSIRIS-で、毒蛇神 ヴェノミナーガに攻撃!!吹っ飛びやがれ『超轟雷破ライトニング・フォーーーーース』!
――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………ドバガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!
「ぐおわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
コブラ:LP3800→0
私のぉぉぉぉぉ……勝ちだ!!
コブラ、アンタの敗因は只一つ――デュエリストの魂を穢して、デュエリストの逆鱗に触れた……其れに尽きるぜ。
――――――
Side:エヴァンジェリン
「ん?」
む、如何かしたか吉良よ?デュエル中に、他の事に気を取られるとは珍しいな?
「いや……とてつもなく大きな力を感じなかったか?――そう、遊奈嬢ちゃんが『神』を呼び出したような…」
「ほう、貴様も感じたと言う事は私の思い違いではないようだな?
あぁ、確かに私も大きな力を感じ取った……恐らくは明石遊奈が神を呼び出したと見て間違いないだろう――更に神を進化させたようだしな?」
「やっぱりか……となると遊奈嬢ちゃんが負ける事はないか。
だがエヴァ、お前なら分かるだろ?……何か起きるぞ、間違いなく『途轍もなく面倒な事』がな。」
だろうな……往々にして、こういう状況では何かが起きると相場が決まっているからな。
だが、何だ――この言い知れぬ胸騒ぎは?
明石遊奈、八神はやて、遊城十代、万丈目準、奴等が力を合わせれば大概の事は如何にか出来ると言うのに、この胸の不安感が拭えんとは……
えぇい吉良よ、このデュエルは流局だ!
私は今から明石遊奈がデュエルをしていた場所に向かう!デュエルの続きはまた今度だ!!
「なら俺も行くぜエヴァ?……何かが起きてて、其れを無視するってのは俺の理念に反するからな。」
……ふ、矢張りそう言うか貴様は。ならば行くぞ!!
くそ、真祖の吸血鬼たる私が胸騒ぎを覚えるとはどんな冗談だ?
だが、明石遊奈がデュエルをしていた場所にはそれだけの事が待っていると言う事なのだろうな……果たして、一体何が待っているのだろうな…
To Be Continued… 
*登場カード補足
ヒール・ヴァイパー
レベル4 闇属性
爬虫類族・効果
このカードがデッキから墓地に送られた時、
自分は自分フィールド上に表側表示で存在する爬虫類族モンスターのレベル合計×300ポイントのライフを回復する。
ATK:1000 DEF1200
ポイズン・シールド
レベル4 闇属性
爬虫類族・効果
このカードがフィールド上から墓地に送られた時、相手に500ポイントのダメージを与える。
ATK400 DEF2000
兵の前線配置
通常魔法
互いのプレイヤーは、デッキまたは手札からレベル4以下のモンスター1体を選択し、自分フィールド上に特殊召喚する。
スネーク・スピリット
通常魔法
自分のデッキから爬虫類族モンスター2体を選択して墓地に送る。
自分の墓地の魔法カード1枚を選択して手札に加える。
天地鳴動 速攻魔法 フィールドを対象にする効果は墓地を対象にする効果になり、墓地を対象にする効果はフィールドを対象にする効果になる。
この時、墓地に存在するカードが破壊された場合、そのカードはゲームから除外される。
偶然見つけた財宝
通常罠
自分フィールド上にセットされたこのカードが墓地に送られた時、自分はデッキからカードを1枚ドローする。
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