Side:はやて


なんや?……一体何が起きたんや!?
斎王が何かトンでもなさそうなモンスター……名前からしてプラネットなんやろうけど、其れを召喚した瞬間に閃光が起きて――


「そんな……Jupiterの力が及ばないなんて……」
エド:LP100→0


エドのライフが0になってるなんて……!!
何で?何でこないな事になるんや!?どんなモンスターを召喚しても、エドのJupiterの前には攻撃力は無意味と化す筈やろ!?
斎王の召喚したNEPTUNEの攻撃力が例え10000だったとしても、Jupiterは瞬時にその攻撃力を己に宿す力を持ってる……其れなのになんでや!


「くっくっく……最強のダークヒーローもまた、運命に抗う事は出来なかったらしい。
 そして、敗者には敗者らしい結末が待っているモノだ……精々取引の材料になって貰おうかエド!!!」


――パチン!!……シュン…!!


エドの姿が消えた!?……オイコラ斎王、エドをどこにやったんや!!
今のでアンタが人外の力持ってる言う事は確定やけど、返答次第では只じゃ済まさへんで!?


「そういきり立つな……エドはあそこに居る!!」

「!!……何よアレ…バカデカい天秤?……その片方にエド!!!」

「そう…そしてこの天秤は底がなくてね…拮抗が取れないと重たい方は際限なく沈む仕組みなのだよ。
 そして沈んだ先には溶岩が待っている……このままだとエドは溶岩に一直線だ……其れを止めたいのならば反対の皿に『鍵』を乗せるのだな!」


コイツ……ホンマにエドを餌に、遊奈と十代から鍵を取り戻す心算なんか!?
アレを渡す事は出来へんけど、渡さんかったらエドの命がない――正に究極の選択やないか……ドナイせいっちゅーねん……!!















遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX112
『煉獄と巨竜の無双タッグ!』












「おぉっと、そんな脅し紛いの取引に応じるアニキじゃないドン!!」

「姉御と十代先輩しか此処に居ないってんなら話は別だが、俺達の存在を忘れんじゃねぇ!!」


剣山君、岬ちゃん!!
天秤に飛び移ってエドを救出するとはお見事やで!!……此れでアンタの取引材料はなくなってもうたな斎王?…衛星兵器は起動せんで?


「貴様等……この土壇場でエドを救出するとは侮れんな…
 目障りな……目障りなんだよお前達は!!……何時でも邪魔しやがって……まぁいい…その代価に貰うぞ色々と!!」


――ギュイィィィン……


「おわぁ!?……な、ハネクリボーとジ・アースのカードが!!」

「な!?スターダスト!!!」

「私もVENUSが……な、何が起きているって言うのかしラ!?」


詳しい事は分からんけど、少なくとも斎王が人外の力を持った外道な悪党言う事は確実や……
せやったら普通では考えられない事をしてくる可能性もゼロやない――現にいま目の前で十代と遊奈とマックのエースモンスターを奪ったしなぁ!?


「さぁ、如何する遊城十代、明石遊奈、レジー・マッケンジー?エースカードを奪われた状態で私とデュエルするかね?
 私に鍵を渡すと言うのならなこのカードは返してやろう……3対1でデュエルをすると言うのならば其れでも構わんがなぁ!!」

「アホか、んな取り引きに応じる訳ないやろ?
 てか、デッキからカード抜き取る事が出来るんやったら、その力で十代と遊奈の鍵を奪取すれば良かったんと違う?アホやろ自分。」

「?……確かにその通りだな?……何故私はプラネットとスターダストのカードを狙ったのだ?
 いや、スターダストとプラネットだけならばまだしもハネクリボーなど……何故?」


なんや…?自分でも無意識に今の4枚を狙った言う事か?
せやったらハネクリボーに特別な思い入れがある?……何やよう分からんけど、取り敢えずカード返せやボケ!!


「其れは断る!このカードを返したら、お前達は此処から居なくなる可能性の方が高い。
 まして、鍵を持ったまま逃げられては面倒なのでな……このカードを取り返したくば、鍵を渡すか――

「若しくは鍵とカードを賭けてデュエルしろと、そう言う事だな?……良いだろう、そのデュエルは俺が受けてやる!!
 エースを奪われた状態の十代達でも負けはせんだろうが、此処は十全の状態でデュエルが出来る俺の方が適任だろう!」

「万丈目!」
「準!!」
「マンジョウメ!?」



おぉっと、先越されてしもたなぁ?
せやけどアレや、そのデュエルは私も参加させてもらうで?さっき3対1でデュエルしても構わない言うとったんやから、此れもありやろ斎王?


「……良いだろう、2人掛かりとて我が勝利に揺るぎはない!!」

「ならば決まりだな……十代、遊奈、マック、お前達のエースは俺とはやてが取り戻してやる――安心しろ。」

「せや、私と準のタッグやったら運任せの相手に負ける事なんぞ有り得へんて♪」

「はやて、万丈目……悪い、頼むぜ!ジ・アースと相棒を!!」

「アンタと準のタッグなら早々やられる事はねぇわね……おし、やっちまえ!」

「頼むわね、ハヤテ、マンジョウメ!!」


任しとき!
無限煉獄の主と、ドラゴンマスターのタッグの前には、運命を司るボケも脅威にはならへん……ぶちのめしたるで斎王!!


「「「デュエル!!!」」」


はやて&万丈目:LP4000
斎王(破滅の光):LP4000




「どうせ我が勝利が確定して居るデュエルだ…先攻はお前達に譲ってやろう!!」

「随分余裕やなぁ?せやけどその余裕がアンタを敗北の奈落へと導くて覚えとき!
 準、先ずは私から行かせてもらうで?」

「あぁ…任せる!!」


よっしゃ!ほな行くで……私のターン!!

……何やこの手札?此れはアレか、ボケナスには容赦するなとそう言う事か?……やったらそうさせて貰うわ!!
私はカードを2枚セットし、魔法カード『煉獄の契約』を発動!
手札を全て捨て、その後捨て札の中から『インフェルニティ』を特殊召喚する!初手から飛ばすで、出番や『インフェルニティ・デーモン』!!


インフェルニティ・デーモン:ATK1800


手札0でインフェルニティ・デーモンを特殊召喚した事で効果発動!
デッキから『インフェルニティ・ミラージュ』を手札に加え、そのまま『インフェルニティ・ミラージュ』を召喚や!


インフェルニティ・ミラージュ:ATK0


更にインフェルニティ・ミラージュの効果発動!
手札が0枚の時、このカードをリリースする事で墓地の『インフェルニティ』を2体特殊召喚する!
出番やで『インフェルニティ・ネクロマンサー』『インフェルニティ・ビートル』!!


インフェルニティ・ネクロマンサー:DEF2000
インフェルニティ・ビートル:DEF0



「まだまだぁ!インフェルニティ・ビートルの効果を発動!
 手札が0枚の時、このカードをリリースし、デッキから2体の『インフェルニティ・ビートル』を特殊召喚する!!」
インフェルニティ・ビートル:DEF0(×2)


そしてネクロマンサーの効果で、墓地のビートルを特殊召喚や!


インフェルニティ・ビートル:DEF0


「ほな行くでぇ?インフェルニティ・デーモンとインフェルニティ・ネクロマンサーに、インフェルニティ・ビートルをチューニング!
 来よ、夜の帳。煉獄に響け終焉の笛!シンクロ召喚、祝福の風『煉獄騎 リインフォース・アインス』!」

邪悪なる光……煉獄の炎で滅します!
煉獄騎 リインフォース・アインス:ATK2700


アインスの効果発動!
手札0でシンクロ召喚に成功した時、相手の手札、墓地、フィールドのカードを合計3枚まで除外できる。
この効果で斎王、アンタの手札を3枚除外させてもらうで!!」


「初手から手札半減した!?」
「全力全壊だぜ!はやてスゲェ!!!」



ふ、全力でやってまえってデッキに言われたからなぁ?此れ位当然やろ。
先攻ターンは攻撃できへんから此れでターンエンド――準のお得意の大型ドラゴン呼び出すためのリリースも確保出来たし先ず先ずやろ。


「くははは!私のターン!!
 手札から魔法カード『聖杯の聖水』を発動!このカードの効果も運命によって決定される!
 正位置の効果ならば私は手札が6枚になるようにデッキからカードをドローし、逆位置の効果ならば手札を全て捨てる。
 だが、運命は既に決まっている……そう、選ばれるのは当然正位置の効果!よって手札が6枚になるようにカードをドローする!!」


……予想はしとったけどやっぱりかい!
手札を半減させたはずやったけど、こうも簡単に手札を6枚にして来るとはやってくれるやないの…


「更に魔法カード『カップ・オブ・エース』
 このカードは正位置なら、私はカードを2枚ドローし、逆位置ならば相手がカードを2枚ドローする。
 本来ならば正位置の運命を辿るこのカードだが、相手がお前ならば逆位置の運命もまたしかり!
 このカードの逆位置の運命により、お前達はカードを2枚ドローする!そしてこの瞬間、無限煉獄はその力を失ったのだ!!」

「成程…本来やったらディスアドになる効果を逆手に取ったと言う訳やな?せやけどその程度の未来予知やったら大した事ないで斎王!
 トラップカード『インフェルニティ・インフェルノ』!手札を2枚まで捨て、デッキから同じ枚数の『インフェルニティ』を墓地に送る。
 今し方ドローしたカード2枚を墓地に送り、デッキから『インフェルニティ・ビショップ』と『インフェルニティ・シャーマン』を墓地に送るで!」


折角ハンドレスを解除したのに残念やったなぁ?


「むぅ…ならば私はこのモンスターを召喚する!出でよ『アルカナフォースⅩ-WHEEL OF FORTUNE』!!」
アルカナフォースⅩ-WHEEL OF FORTUNE:DEF1500


「WHEEL OF FORTUNEが辿るのは正位置の効果!
 このカードの正位置の効果は、召喚に成功した時に手札のモンスターを特殊召喚できる!来い『アルカナフォースⅩⅠ-JUSTICE』!!」
アルカナフォースⅩⅠ-JUSTICE:ATK2500


「JUSTICEが辿るもまた正位置の効果!
 此れにより、フィールド上のカード1枚をゲームから除外する!異次元に消え去れ煉獄騎!!」


其の効果も通さへん!トップカード『バスター・モード』!!
此れによりアインスは煉獄の鎧を纏って更なる強さをその身に宿す!出番や『煉獄騎 リインフォース・アインス/バスター』!!


我が力は主と共に…
煉獄騎 リインフォース・アインス/バスター:ATK3200


「此れも躱すか……カードを1枚セットしてターンエンド。」

「お前の運命を見通す力も、はやての無限煉獄には及ばなかったか?俺のターン!!」


私の無限煉獄はそう簡単に見通せるもんやないで?……其れは準のドラゴンかて同じやろ?
準備は出来とる――思い切りぶちかましたって!!


「あぁ、言われるまでもない!
 俺は手札から魔法カード『トレード・イン』を発動!手札のレベル8のモンスターを墓地に送り、新たに2枚ドローする。
 そして、2体のインフェルニティ・ビートルをリリースし……現れろ『サイバネティック・ドラグーン』!!」

『ギシャァァァァァァァァァァァ!!!』
サイバネティック・ドラグーン:ATK2900



いぃよっしゃぁ!!行き成り来た、準の最上級ドラゴン!
しかもレベル8で攻撃力2900のドラゴンとは気前がえぇやないの!――全力全壊でぶっ放したれぇぇぇ!!!


「此れもお前が1ターン目にお膳立てしてくれたから出来た事ではあるがな。
 だが、そのお蔭で俺達が先手を取る事が出来る……加減などする気は毛頭ない!
 バトル!!サイバネティック・ドラグーンで、WHEEL OF FORTUNEに攻撃、『グライディングバスター』!!!」


――ドゴォォォォン!!!


「むぅ……!」

「未だ此れで終わりじゃない!リインフォース・アインス/バスターで、JUSTICEを攻撃!!」

良い気迫だ龍使い……闇よ、悪しき光を穿ち抜け――ナイトメアハウル!!


――バガァァァァァァァン!!!


「ぐおぉぉぉぉぉ!!!」
斎王(破滅の光):LP4000→3300


よっしゃ、僅か700ポイントやけど先手は私等が取らせてもろたで?
勿論先手を取ったからって必ず勝てる訳やあらへんけど、少なくともデュエルの『流れ』を引き寄せる意味では大きな意味を持つんは分かるやろ?

私等は此れだけの上級モンスターを従えとるけど、アンタの僕は0……流れはこっちが掴ませてもろたからな!


「ぐぅ……この程度の事で運命を超えられはしない……このデェエルの運命は始まる前から決まっているのだ!!」

「未だほざくか……いや、ある意味決していたのかもしれないな――お前が俺達と戦うとなったその時点でな。」

「せやな……決まりきっとるで斎王、このデュエルの果てに待っとる運命は――アンタの敗北や!」

その運命は今正に回り始めたで?
運命を操っとる心算やろうけど、アンタは所詮運命に振り回されとるだけや――其れをこのデュエルで教えたるで!!











 To Be Continued… 






*登場カード補足



聖杯の聖水
通常魔法
コイントスを1回行う。
表が出た場合、自分は手札が6枚になるようにデッキからカードをドローする。
裏が出た場合、自分は手札を全て捨てる。(手札がない場合はデッキの上からカード3枚を除外する。)