Side:みほ


市街地に入って、既に準備は万端だね。
必要な個所に戦力は配置したし、色んな仕掛けの仕込も万全だからね……あとは、エリカさんとミカさん&梓ちゃんがダージリンさんとカチューシ
ャさんをこっちに誘導してくれればOKだよ。



「西住隊長の真髄は市街地戦だとお聞きしていましたが、まさかゴルフ場の撤退からの僅かな時間で、これ程までの仕込をしてしまうとは思って
 ませんでした。
 此れは、相手からしたら堪ったモノではないでありましょうなぁ?」

「だと思うけど、此れが私の十八番である市街地戦のやり方だから。」

戦車道はフィールドすらも武器にする事が出来る競技だから、市街地戦って言うのは市街地じゃない場所での戦闘と比べても戦術の幅が半端
なく広くなるんだよ。
戦車道に於いては、フィールドのあらゆる物を利用するのは合法だから、相手戦車の上に信号機落とそうが、歩道橋落とそうが反則ではないか
らね……勿論、電柱クラッシャーだって合法だからね。

しかも、今回の市街地戦は大洗の市街地で行われるから、地の利も私達の方にある――ダージリンさんもカチューシャさんも強敵であるのは間
違いないけど、大洗での市街地戦を行う以上、私が負ける事は絶対にないって言いきらせて貰うよ。



「勝利宣言とは、真に大胆不敵!その強気の態度、流石は隻腕の軍神殿だと敬意を表します!!」

「ふふ、戦車道は弱気になったら負けだから、どんな時でも強気で居るのが吉なんだよ――例えそれが、絶望的な状況であったとしてもね。」

「確かに、その気概は大事ですね……其れも学ばせて頂きます!!」



アハハ……まぁ、西さんにとって何か参考になる事が有るのなら良かったよ――西さんは、隊長としての能力は高いけど、知波単の改革には苦
労してるみたいだからね。
其れは其れとして、私の十八番の市街地戦の開幕……対戦相手だけじゃなくて、試合を観戦してる皆さんにも楽しんでもらおうかな♪










ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~ Panzer142
『エキシビジョンでも、盛り上がれ!です』










No Side


市街地に入ったみほは、部隊を細分化して市街地のあちこちに配置し、あらゆる状況に対応出来る様にしていた――と言うよりも、その布陣に
聖グロ・プラウダ連合を誘い込むのが狙いだと言うのが正しいだろう。

ミカと梓の方は偶然にもそうなってしまったが、エリカの方は完全にこの布陣に誘い込む事が目的で、ダージリンを執拗に挑発していたのだ。


「エリカさん、ミカさん、梓ちゃん、首尾は如何?」

『バッチリよみほ。紅茶格言は、そっちに向かったわ。』

『偶然とはいえ、此方も首尾はばっちりです――カチューシャさんは西住隊長の方に向かいましたから。』

『私と梓さんは普通に話をしていただけなのだけれど、どうにも彼女には其れがお気に召さなかったらしくてね……地吹雪のカチューシャの二
 つ名の通り、正に荒れ狂う猛吹雪となってしまったようだ。』

『……原因は、継続がプラウダの戦車を鹵獲しまくってる事にあると思いますけれどね……』


「あはは……うん、上手く行ってるって事で良いかな。
 でもミカさん、鹵獲はルール上OKですけど、そんなに戦力に困ってるなら実家を頼っても良いんじゃないですか?千代小母様なら、戦車の1台
 や2台位普通に用意してくれると思いますよ?」

『考えなかった訳じゃないんだけど、何か其れは違う様な気がしてね?継続らしくないって言えばいいのかな。
 なんて言うか、島田の力を借りて強くなるって言うのは違う気がしてね……まぁ、修理に必要な部品位は都合して貰う事は有るけどね。』


「あぁ、其れは何となく分かります。」


そして、報告がてらに交わされる雑談。……普通に考えたら、『アンタ等試合中に何してんの?』と言いたくなる光景ではあるが、あんこうチーム
の面々は勿論、梓のウサギチーム、エリカのライガーチーム、そしてミカの戦車の搭乗員からすら非難の声は上がっていない。
其れは、大洗の面々は此れがみほの自然体なのだと理解しているからであり、ミカの戦車の搭乗員であるアキとミッコも、此れがミカだと理解し
ているからだ。
大事な場面では気を引き締めるが、しかしながら基本は自然体で事に当たる……本人達は無自覚だろうが、みほとミカは『感覚派』が最終的に
到達する境地に至りかけているのだ。

因みに小梅はみほとは対極の徹底した理論派で、エリカは理論も直感も関係ない本能派であり、みほの一番弟子の梓は究極の感性を持った
理論派と言った所だ。
これ程までに個性的な者が集まっている集団を纏め上げるのは普通なら難しいが、其れを難なくこなしてしまうのは、みほに生まれながらに備
わっているカリスマ性が成せる業なのだろう。





――閑話休題(其れは兎も角)





ゴルフ場での包囲網は瓦解したが、其処からすぐに市街地戦で戦うと思考をシフトしたみほは、ミカ達と雑談をしながらも、エリカ達からの報告を
聞いて、後ドレくらいでダージリンとカチューシャの部隊が此方に来るかを予測していた。
計算ではなく、予測なのが感覚派のみほらしいが、その予測はち密な計算結果と合致し、時には上回る事も有ると言うのだから恐ろしい事この
上ない。


「エリカさん達が誘導に成功したって事は、此方に真っ直ぐに向かってきてる訳で……チャーチルとT-34の最高速度を考えれば、会敵するのは
 最速であと1分――「見つけましたわよみほさん!!」「見つけたわよミホーシャ!!」「見つけましたわみほさん!」――なかったね。」


だが、そのみほの予測を超えてダージリンとカチューシャ、そしておまけにローズヒップ率いるクルセイダー部隊が現れ、俺参上状態。
みほとて、ダージリンとカチューシャが、予想よりも早く到達するであろう事は考えていたが、此処でローズヒップの部隊が来るとは予想していな
かった事だ。


「ローズヒップさん……来ましたね?」

「ようやく見つけましたわよみほさん!さぁ、尋常に勝負師やがれですわ!!」

「何か微妙に発音がおかしい気がする……」


聖グロの隊長であるダージリン、副官であるアッサムや、斬り込み隊長であるルクリリ、1年生ながらもダージリンの補佐を務めているオレンジペ
コと言った面々に埋もれてしまってはいるが、中学時代に3年間みほの戦車の操縦士を務めていたローズヒップの能力は、超高校級であるだけ
でなく、ローズヒップもみほと同じ感覚派である為に、直感的に大洗の市街地ならばみほは今何処に居るのかを予測したのだろう。多分。

マッタク予想していなかったローズヒップの参戦……並の指揮官ならば、この予想外の事態に困惑し、冷静な思考が出来なくなってしまうモノで
あるのだが――


「練習試合以来だねローズヒップさん……面白い、やろうじゃない。」

「お覚悟しやがりなさいませ!!」


己の予想を超えて現れたローズヒップに対し、みほは瞳に剣呑な光を宿すと共に、口元には不敵な笑みを浮かべる――同時に其れは、軍神招
来以上に隻腕の軍神の闘気が燃え盛った証でもある。
こうなってしまった以上、最早誰もみほを止める事など出来ない。闘気全開の隻腕の軍神はノンストップなのだ。


「ナカジマさん、猛烈なダッシュを!磯辺さん、強烈なスパイクをお願いします!」

「りょうかーい!ホシノ、ぶっ放せぇ!」

「ほいさぁ!!」

「根性のスパイクを叩き込め佐々木!」

「了解ですキャプテン!!」


すぐさま物陰に隠れていたレオポンチームとアヒルチームに指示を出し、聖グロ・プラウダ連合を横っ腹から強襲させる――とは言え、此れは撃
破目的ではなく、伏兵の存在を知らせるモノであり、ポルシェティーガーとクルセイダーの砲撃は掠める程度である。
が、そうであってもみほを目指していた者達からしたら堪ったモノではないだろう。完全に意識の外からの攻撃だったのだから。


「オ~ッホッホ!みほさんならば伏兵を忍ばせている事位、余裕のよっちゃんイカで予想してましたわ!
 自慢じゃねーですけど、中学3年間みほさんと同じ戦車に乗ってた私は、聖グロでは誰よりもみほさんの事を知ってらっしゃるんですわよ!!」

「ローズヒップさん、色々と言葉遣いがオカシイよ?」


だが、聖グロ・プラウダ連合の中で誰よりもみほの事を知っているローズヒップには、この位の奇襲は暖簾に腕押し、糠に釘だったらしく、怯む事
もせずにみほの一団に向かってクルセイダーの自慢のスピードをもって全力前進!!
此のままみほと戦車戦を行う心算なのだろう。


「ふふ良いよ。楽しもうか。
 カモさんチームとオオワシチームは私と一緒に来て下さい。
 西さんと福田さんは、レオポンチームとアヒルチームに合流して相手部隊の分断をお願いします。」

「了解よ、西住隊長!」

「お任せ下さいみほさん。」

「了解であります大隊長殿!行くぞ福田!」

「は、はいであります!!」

「梓ちゃんは私と合流、エリカさんとミカさんは分断した相手部隊を各個撃破してください。」

『了解、直ぐに其方に向かいます!』

『了解したわみほ。……フフフ、狂犬の牙はまだまだ血を吸い足りないから丁度良いわ。』

『新たな風が吹いて来たね……なら、その風に乗るとしよう。』


「残る皆さんには特に指示は出さないから……自分が思うままに思い切りやっちゃってください。」

『『『『了解!!』』』』


其れを見たみほは、その場からの移動を開始すると同時に各車両に指示を飛ばして行くが、驚くべきは最後の『残りは好きにやれ』と言う命令
だろう。
余りにもアバウトである上に、下手をすれば好き勝手に動かせた事で戦局を悪くしかねない指示なのだが、みほが指揮する大洗連合に限って
は、此の指示でも全く問題ないのだ。

そもそもにして、大洗の戦車道に決まった型は無く、みほが出す必要最低限の指示をベースに夫々のチームが夫々の動きで戦うのが基本であ
るため、『自由にやれ』と言うのは最高の指示だと言えるのだ。
同時に、此の連合軍も試合前の合同練習などはしていないので、細かい指示を出して連携を取ろうと言うのが難しい故、夫々の流儀でやってく
れた方が都合が良いのだ。……ただし、知波単の無謀な突撃による粉砕!玉砕!!大喝采!!!は言語道断だが。


「逃がしませんであらせられます事よみほさん!!」

「持てる最高の戦術で掛かって来てローズヒップさん……私の戦車道が、其れを粉砕するから。」


追ってくるローズヒップに対し、みほはパンツァージャケットの上着を脱ぐと、其れを肩に引っ掛けて『軍神モード』となる。……走行で受ける風圧
で上着が飛ばないのかとかは突っ込んではいけない。

兎も角、此処に市街地戦は本格的な幕開けを見せたのだった。


「ねぇ、アッサム……」

「何でしょうダージリン?」

「貴女、時々ローズヒップの事をトンデモない大物だと思う事は無いかしら?」

「……其れは気のせいだと思いますよダージリン。」


聖グロ・プラウダ連合のフラッグ車内ではこんな会話が繰り広げられていたらしいが、まぁ、其れはこの際如何でも良い事だろう。多分、絶対に。








――――――








さて、みほの作戦は功を奏し、聖グロ・プラウダ連合はみほの思惑通りに分断されてしまっていた――レオポン、アヒル、西、福田のチームを、ル
クリリが数台のマチルダを引き連れて追撃してしまったのだ。
ルクリリは決して弱くはないのだが、少々短気で敵の挑発に乗り易いと言う弱点がある……其処を見事に突かれてしまったと言う所だろう。
まぁ、其れは致し方ない事なのかも知れないが、この状況は楽観視出来るモノではないと言えるだろう。


「あーもう!!完全にミホーシャのペースじゃない!!
 って言うか、私とダージリンが組んだ連合が、戦力的は劣るミホーシャ達に遅れを取るって如何言う事よ!!しかも、優勝校である大洗以外は
 格下の筈なのに!!」

「此れがみほさんの強さのなのでしょうね。」


戦力的に見れば、格下の相手に苦戦を強いられていると言うのは、プライドの高いカチューシャからしたら屈辱以外の何物でもない――全国大
会で自分達を下した大洗の実力は認めていても、知波単と継続は練習試合では一度も負けた事のない格下だったのだから。
だが、そんなカチューシャとは対照的に、ダージリンは冷静な思考を取り戻し、みほが指揮官であるからこそ大洗連合は此処まで見事な戦いが
出来ているのだと感じていた。
一見すると、戦力では大洗連合は劣っているようにも思えるが、実は大洗連合には隊長車であるパンターを始めとして、魔改造が施されたティ
ーガーⅡ、L型仕様のⅢ号、H型仕様のⅣ号、レギュレーションの穴を抜けた魔改造ポルシェティーガーと色々とヤッベー戦車が揃っている上に、
継続の戦車はプラウダから鹵獲した戦車がメインなので性能の方は折り紙付き――不安要素は、知波単の日本製戦車だけだと言えるのだ。
つまり、総合的に見て戦車の性能的には互角なのだ。


「しゅくせいーしてやるわ!!行くわよ!!」

「待ちなさい、カチューシャ。」


完全にしてやられた状況に激高したカチューシャが飛び出そうとするが、ダージリンは其れを制する――冷静な思考を取り戻したダージリンは、
此処で追撃するのは悪手であると判断したのだ。
此処で追撃したら、其れこそみほの思うつぼであると。


「ダージリン、何で止めるのよ!!」

「此処で追撃したらみほさんの思うつぼよカチューシャ。
 恐らくは……いいえ、みほさんならば確実に此処で私達が追撃する事を予測している筈ですわ――だから、此処は追撃せずに私達は私達で
 動く事にしましょうカチューシャ。
 何よりも、みほさんの思い通りになってしまうと言うのは、些か癪ですもの。」

「其れは、確かにそうね?――良いわ、貴女の提案に乗ってあげるわよダージリン!」

「ふふ、感謝するわカチューシャ。」


冷静な思考を取り戻したダージリンは、みほの思惑の裏を掻くべく行動を開始――月間戦車道のインタビューにて、まほが自身のライバルトップ
3の中で、第2位に上げたダージリンの実力はハンパなモノではないのだ。(因みに1位はアンチョビであり、みほは意識的に除外したらしい。)

このダージリンの選択が凶と出るか吉と出るか……其れは未だ分からないだろう。








――――――








ダージリンとカチューシャが独自に動く事を決めたのと同じ頃、分断された部隊は大洗連合の搦め手上等な、裏技全開の戦車道にキリキリ舞い
させられていた……信号機や歩道橋が落ちてくる事は予想していたとは言え、砲撃禁止区域である大洗シーサイドステーションの中央エスカレ
ーターを戦車の重量をもってして落としてくるとは予想外極まりないだろう。
と言うか、そもそもにしてシーサイドステーションの2階廊下を戦車が通る事自体にかな~り無理があるのだが、其れは突っ込んだら負けだ。

で、そのエスカレーターと戦車の下敷きになったマチルダは当然のごとく白旗判定に!――エスカレーターだけならばまだしも、更に戦車も一緒
に降って来たとなれば耐える事は不可能だ。


「見事でありますアヒル殿!!」

「まだまだ、もっともっと行くよ!!」

「了解であります、アヒル殿!!」

「アヒル殿って、なんか嫌だなぁ……」


クルセイダーでマチルダを撃破したアヒルチームは、知波単の福田を連れて次なるターゲットに向かう……取り敢えず、『アヒル殿』と言う呼称は
あまりお気に召さなかった様だ。



そして同じ頃……



「立体駐車場?……馬鹿め、二度も騙されるか!!――って、空!?」

「言った傍からまた油断、馬鹿は死ななきゃ治らない……牙突零式ぃ!!」

「君達には、この風に乗る資格はなかった様だね……だからもう、此処で眠って良いよ。ふふ、いい夢を見るんだね。」


商店街の市街地では、立体駐車場のトリックに嵌ったルクリリが、エリカとミカによって撃破されていた――誤解なきように言っておくが、作者は
決してルクリリが嫌いな訳では無い。
寧ろキャラとしては大好きな類なのだが、こうも不遇な扱いが多いのは、単純に『弄り易いから』と言う他はない……ルクリリよ、君に罪はない。
恨むなら、作者を恨め。


「オノレ作者!!ぶっ殺してやるわ!!」

『だが断る!聖なるバリア-ミラーフォース!!』

「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」



何かやってたっぽいが、此処は全力で無視しよう――と言うか突っ込めば突っ込んだだけ面倒な事になりそうだから。
だが、其れは其れとして、ローズヒップとは別の意味で聖グロの斬り込み隊長であるルクリリを此処で撃破出来たのは大きいだろう――尖兵で
ある斬り込み隊長を撃破出来れば、其れだけでもアドバンテージを得る事が出来るのだから。


「ふ、無様ねルクリリ……アンタは其処でくたばってなさい。」

「狂犬の牙は恐ろしいね……流石はみほさんの左腕と称されるだけの事は有る――見事だったよ逸見さん。」

「褒めても何もでないわよミカ。」


そしてルクリリを撃破したエリカとミカは、軽口を交わしながらも擦れ違い様にハイタッチを交わす――其れこそ、長年の友であったかの如くに。
同時に、エリカの顔には狂犬の笑みが浮かび、ミカの顔には風のままに生きる吟遊詩人の笑みが浮かんでいた。


「失礼、狂犬に賛美の言葉は意味をなさなかったね……なら逸見さん、残る相手を全て狩りつくすってのは如何かな?」

「良いじゃないミカ……其の提案、乗らせて貰うわ!!!」


更に其処から、ミカの提案によって、エリカのリミッターが解除され、エリカの中の凶暴性が完全開放された……こうなった以上、聖グロ・プラウダ
連合は只では済まないだろう。
軍神の力が最大限に発揮される市街地戦で、状況は大洗連合有利と言える状態になって来たらしかった。








――――――








Side:みほ


さてと、商店街前までやって来たけど、此処まで一緒に来てくれた事に礼を言うよローズヒップさん……此の商店街こそが、私の力を最大限に発
揮出来るフィールドだからね。
恐らくはダージリンさんとカチューシャさん達が合流する事になるかもだけど、そうなった所で、場所が大洗である以上は、私に負けはないよ。
まぁ、無傷で勝つのは無理だろうけど、味方が何輌か撃破される事を織り込んでおけば、撃破される事ですら作戦の範囲内だって言う事になる
から、幾らでも修正がきくからね。

「商店街から、アクアワールドまでで決着を付ける……全力で行くよ!!」

「任せて下さい西住隊長!!」

「お任せ下さいみほさん♪」

「了解したわ、西住隊長!」



梓ちゃん、小梅さん、そど子さん……良い返事をありがとう。
何にしても、商店街の入り口からアクアワールド本館までの間が勝負なのは間違いない――なら、その僅かな間に持てる力の全てを出し切って
勝ちを掴むだけだよ。
絶対に負けられない戦いって言う訳じゃないけど、勝負をする以上はやっぱり勝ちたいからね!

此の試合、勝たせて貰いますよダージリンさん!カチューシャさん!!――隻腕の軍神の力、其の身に刻み込んであげます!!
見せてあげるよ、西住みほの戦車道を!!

さぁ、お楽しみは此れからだよ!!










 To Be Continued… 





キャラクター補足