Side:ブラン
「うっ、う〜ん…!」
今しがた目が覚めたところだけど、今日って確か…そうだ、5連戦の初日だ。
それで時間は…よし、いい時間に起きられたわね。
顔洗ったり朝食を食べたりして早めに身支度整えて、ニコから指定された場所に早めに出向いて行かないとね。
そういえば…今はいつもの上着が事実上、栗音に貸しっぱなしだから恰好も悩みどころね。
一先ず下降りてから、その辺は考えましょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「おはようございます、ブラン様。」
「おはよう、いつも早いわね。」
「あ、ブラン…先に飯食べてるよ。」
「…あなたも今日から6連戦だったわね。」
そして、最早里久がいる事に馴染んでしまった感があるも食卓の椅子に座る。
既に朝食は準備されているわね。
それで、今日から大会出場がかかった公式戦の5連戦なのだけど…。
「で、今日は母さんも一緒に行くみたいね。」
「先日、ここを訪ねられたニコ様から直々にお願いされましたから。
ブラン様の応援に行くのではなく、仕事の一環と行くととらえてくださるとありがたいです。」
仕事の一環…ね。
母さんはいつも侍女の服装を着ているのだけど、いったい何をするつもりなのかしら?
気になるところではあるのだけど、変な気は起こさない方がよさそうね。
「話は変わりますが、ブラン様にジュニアユース選手権への出場祈願としてお渡ししたいものがあります。」
このタイミングで出場祈願…いったい何が渡されるのかしら?
超次元ゲイム ARC-V 第15話
『連戦の幕開け!』
「ふふっ…この恰好、似合ってるかしら?」
「とてもよくお似合いですよ、ブラン様!」
「いいね!いつもより可愛いし、少し大人びて見えるよ!」
出場祈願として母さんに渡されたのは、新しい衣装。
白を基調として赤のアクセントのある、いわゆるマーチングドレスみたいなものね。
いつも着ていたような恰好より、エンタメするのにはふさわしい服装で気に入ったわ。
ありがとう、これはいつも以上に気合が入るわね。
出場祈願として、これはすごく嬉しい。
ふふっ、この衣装とは長い付き合いになりそうかな。
もっとも、同じのが3着ほど渡されているのだけどね。
今日からの5連戦…これは無様な真似をするわけにはいかないよね。
それじゃ、遅れないうちに出ましょうか。
「里久、今日から6連勝目指してがんばってね。」
「ブランの方もね…僕が選手権に出るのはブランといっしょに出るためだからさ。」
そうしてオレは母さんと、里久は一人でそれぞれの目的地へ向かう事になった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「おはようございます!ブラン君にフィナンシェさん、待っていましたよ!」
「おはよう。ここが、今日の試合を行う場所みたいね。」
「ニコ様、おはようございます。」
少し早かった感はあるけど、迷わずにニコから指定された場所へ到着して彼と合流できた。
オレは公式戦、母さんは仕事とはいえ親子同伴はちょっと恥ずかしかったけど。
「ブラン君、そのマーチングバンド的な衣装似合ってますね!」
「ふふっ、そう言っていただけて嬉しいわ。
今日からこの衣装でがんばることになるから。」
早速、この服装が似合っていると言われて嬉しい気持ちになる。
だけど、ちょっと気になるところがあるわね。
「今回の相手の塾名が『取狗(21)世紀塾』みたいだけど…何か引っかかるわね。」
「き、気のせい…じゃないでしょうかね?」
この場合、21を括弧書きでくくっているのが何か不自然なのよね。
塾看板が寄せ書きというのも何か違和感を感じる。
しかも、ニコが何か言い淀んでいるのも気になるわね。
名前だけで判断するのはよくないとはいえ大丈夫かしら、この塾?
「兎に角、二人とも中へ中へ。」
「お、おう…。」
「…失礼します。」
何か嫌な予感がするのは気のせいかしら?
それは兎も角、これはプロへの第一歩…気合入れていかなきゃね。
――――――
「は?」
「……」
中に入ってみたけど、なんだこれ?
塾の中にいたのは幼い女の子が多くて、一見華やかに思える。
だけど皆、気力が感じられない。
みんな笑っておらず、何かに怯えているかのような目をしていた。
しかも、皆手首に同じ腕輪がはめられているみたい。
こんな事絶対おかしい、確実に何かありそうね。
「ブラン君、これを見てどう思いますか?」
「あまりにひどいとしか言いようがないわね。
こんな可愛らしい女の子にあるべき無邪気な笑顔がまるでないわ。」
「その理由は後でお伝えしますが、まずこれだけはお願いします。
本日の試合…君のエンタメデュエルで、彼女たちに笑顔を取り戻してあげるのです!」
成程…どうやら、この塾には大きな闇がありそうね。
こんなキナ臭い所にオレを連れてきた理由は、オレのエンタメで彼女たちに笑顔を戻してほしいという事みたいね。
利用されたような感じはするのだけど、ここはやってみせようじゃない。
「フヒヒヒ、君がおれの対戦相手か。」
どうやら試合場の方から、加工されたような気持ち悪い男の声が聞こえてくるわね。
そして、その声のある方へ振り返って見たその姿は…なにこれ?
牛なのかカバなのかよくわからないけど、どう見てもモンスターじゃねぇか!?
しかも、でぶくてデカい上に正直どこか醜いものだ…まぁ、着ぐるみとかそういうオチの可能性も高いけど。
よし、徹底的に潰そう…異論は認めない。
「ええ…オレは遊勝塾所属のエンタメデュエリスト――ブランことユーヤ・B・榊!
そこのモンスター!アンタを倒して、この塾のいる女の子たちの笑顔を取り戻してみせる!」
「ククク…人聞きの悪い事言うね。
おれはここにいる幼女みんなに愛されている紳士だというのに。」
どの口が言ってやがる、この野郎。
どうみても怯えられているようにしか見えないんだが?
そしてこいつがどうしようもない変態だってことは容易に想像できる。
デュエルしてみないとわからないけど、多分真文より酷いだろうな。
そういえば、母さんがいつの間にかいなくなっているけどどこへ行ったのかしらね。
「そうそう、おれは取狗ロリ世紀塾の塾長の息子の取狗葉亞土。
はぁ、はぁ…君もまたいい幼女のようだ…早く舐めさせておくれ!」
「…ひっ!?何言ってやがるこの変態!それに塾名ちょっと待て!!」
ひぇぇぇぇぇ!一瞬ぞくっときた!?
よし、一旦落ち着こう。
塾名そういうことだったのかよ、(21)を寄せ書きで書くと確かにそう見えなくはないけど!
しかも塾長の息子…ってことはあれは着ぐるみか何かってことか。
権力を悪用して好き勝手しているようだが、それも今日までだ。
「葉亞土、うちの塾の名前はロリなどではなく取狗21世紀塾ですぞ!
その括弧はお前がかってに付け足したものではないか!」
「ククク、紳士による紳士のための幼女天国にふさわしい塾名にしたまでのことよぉ!
塾長、貴様にはこのすばらしさは理解できまい!
ユーヤ・B・榊…君もペロペロさせてもらうぞぉ、このデュエルでな!」
「!?…やれるものならやってみやがれ!
だが、オレはこんなところで立ち止まるわけにはいかないけどな!」
仮にも人前で親に対してその態度はいただけないわね。
どうしようもない、このド変態…絶対にぶっとばす!
そしてこの女の子たちの笑顔を取り戻す!
さて、準備はできた…いつでもいける!
『それでは、アクションフィールドオン!フィールド魔法『スウィーツ・アイランド』!!』
ニコがそう言うと、フィールドがメルヘンチックなお菓子の国になる。
こいつの中身に嫌な予感がしてきたわ。
「戦いの殿堂に集いし、デュエリスト達が!」
「モンスターとともに地を蹴り、ペロペロし、フィールド内を駆け巡る!」
勝手にアクションデュエルの口上を変えるんじゃないの、この変態!
『み、見よ、これぞデュエルの最強進化系!アクショォォォォォン!!』
「「デュエル!!」」
ブラン:LP4000
取狗:LP4000
「先攻はおれから、カードを2枚伏せてターンエンド。
フヒヒヒ、まずは君の出方を見せてもらいたいものだね!」
まずはカードを伏せただけで終わったか。
手札事故とは思えないし、確実に何かあるわね。
だけど、オレのエンタメデュエルを貫くだけよ。
「皆さん、わたしと相手によるエンタメデュエルをご覧いただきありがとうございます!
それでは、参ります!わたしのターン、ドロー!」
「「「「「……」」」」」
わざとらしかったかもしれないけど、やっぱりみんなの反応が薄いわね。
どんな事したらこんなことになるのかしらね?
内心としてはこの状況が悲しい。
「いきます!わたしはスケール1の『タイムテール・ロブスター』とスケール5の『シュテルアーム・ロブスター』でペンデュラムスケールをセッティング!」
タイムテール・ロブスター:Pスケール1
シュテルアーム・ロブスター:Pスケール5
「シュテルアーム・ロブスターはもう片方に『ロブスター』のペンデュラムカードがある時、自身のスケールをターン終了時まで8にできます!」
シュテルアーム・ロブスター:Pスケール5→8
「これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能になります!
揺れろ、魂のペンデュラム!天界に架かれ、流星のビヴロスト!ペンデュラム召喚!いでよ、レベル7『甲殻神騎オッドシェル
『ウォォォォォオ!!』
甲殻神騎オッドシェル・P・ロブスター:ATK2500
『早くも出ました〜石島戦で初披露して以来ブラン選手の伝家の宝刀となった、ペンデュラム召喚!』
あれは事故みたいなものなのだけれどもね。
タイムテール・ロブスターのペンデュラム効果で『甲殻』のペンデュラムモンスターとの戦闘で相手は魔法・罠を使用できなくなるからこれで様子見といきましょう?
「バトル!オッドシェルでダイレクトアタック!喰らえ『螺旋のシュトロム・シュラーク』!!」
――ズドォォォォ!!
「ふべらぁ!」
取狗:LP4000→1500
どうやら先制パンチはできたようね…な!?
――ビビッ…!
「「「「「きゃぁぁぁぁ…!!」」」」」
「なっ、なんだよ…これ?」
もしかして、このダメージに連動して女の子たちが苦しんでいるの…!?
くそっ、ふざけた真似しやがって…!
「おい、貴様!幼女に手を上げるとは見下げはてた奴だな!」
「何言ってやがる…てめぇが仕組んだ自作自演じゃないのか?」
「ククク、そんな証拠がどこにある?
おれは紳士だ、幼女を傷つける真似ができるはずがなかろう?」
この野郎、どの口でそんな事を…!
だが、証拠が見当たらないのも事実…ちくしょうが!
このままじゃ、勝ったとしても後味の悪い結末になっちまう…!
「だよね〜幼女のみんな!」
「「「「「うん…」」」」」
虚ろな目のまま女の子たちが、あの変態に同調してやがる。
洗脳とかそういうのをされてしまっている臭いのが見ていてつらい。
「くっ…!」
「君の余裕な顔もいい具合に歪んできたねぇ!
で、おれはもちろんただでダメージを受けたわけじゃない。
戦闘ダメージを受けた時、手札から『リアル先輩』の効果を発動しそのまま特殊召喚できる!
そして、特殊召喚したターンこのカードはこのターン戦闘では破壊できぬのだ。」
リアル先輩:DEF1000
出てきたのは典型的なキモオタ像のぶつぶつデブのようなモンスターだった。
いわゆるキモオタの典型例をモンスター化するのはどうなんだ?
だが、このターン中はどうすることもできない。
「くっ、ターンエンド…!」
シュテルアーム・ロブスター:Pスケール8→5
「おれのターン、ドロー!貴様の得意なペンデュラム召喚、潰してやるぞぉ!
手札から『もとスラ』を召喚!」
もとスラ:ATK300
うっ、凄まじい怖気が…!それにペンデュラムを潰すって一体?
攻撃力の低いモンスター2体を並べて何をする気なんだろう?
それにペンデュラム召喚を潰すっていったい…?
「ふっふっふ、いよいよ君に会えるね!
おれはレベル1のリアル先輩ともとスラをオーバーレイ!」
「何だって!?」
「はぁ、はぁ…早くぺろぺろしたいなぁ!エクシーズ召喚!まったく、幼女は最高だぜ!ランク1『魔法幼女マテリアル・シスター』!!」
『ふ、ふぇぇぇぇ…!』
魔法幼女マテリアル・シスター:ATK100 ORU2
ふぇぇぇぇぇぇぇぇ、口上きもいぉぉぉぉぉぉ…!!
オイコラ、LDSでもないこんな最低野郎にエクシーズ召喚を教えた奴誰だ!!
出てきたのは可愛らしい女の子だけど、色々と台無しだ!!
攻撃力は低いけど、エクシーズか…絶対に何かあるな。
『……ぁ』
あんまりな出来事に実況のニコでさえも硬直する始末。
わけがわからないよ。
「早速この幼女で貴様を成敗したいところだが、まずはこれだ。
リアル先輩ともとスラを素材としてエクシーズ召喚した事で、貴様の魔法・罠を合計2枚まで破壊できる!
おれが破壊するのは、貴様のペンデュラムカード2枚!やれ、野郎共!」
――パリパリィィ!
ペンデュラムスケールがやられたか…!
「くっ、やってくれるぜ…!
だけど、この2枚はエクストラデッキに送られる。」
「それがどうした!我が愛すべきマテリアル・シスターたんでそのザリガニ野郎に攻撃!」
「っ…!」
攻撃力の低いモンスターで攻撃、嫌な感じがする…!
「そしてダメージステップ開始時に効果発動!
戦闘する相手モンスターを破壊し、自身のオーバーレイ・ユニットにするんだ!『ブレイク・シーリング』!!」
「マジかよ!?」
『えいっ!!』
――バッシュゥゥゥン!!
魔法幼女マテリアル・シスター:ORU2→3
『あぁーっと、ブラン選手のエースモンスターが無残に吸収されてしまったぞ!!
これは早くも大ピンチかぁぁっ!!』
「オッドシェル!!」
「やったね、マテリアル・シスターたん!
フヒヒヒヒ!この幼女にかかれば貴様のエースモンスターさえもこの通りよぉ!」
やられた、か弱そうな見た目とは裏腹にこいつ…えぐい性能してやがる!
しかも素材を使うんじゃなくて、逆に増やすタイプのモンスター。
このままじゃ、こっちのモンスターが次々に奪われてばかりだ!
素材を増やして何かしようとしていそうだが、碌でもないことやってきそうだ。
早めにどうにかしないと…だが、こっちは人質をとられたも同然。
どうする…?
「アヒャヒャ、おれはカードを1枚伏せてターンエンド!」
「く…オレのターン、ドロー!」
ダメだ、このままじゃあのモンスターを倒せない。
だったらあそこにある、アクションカードに賭けるしかない!
――ぱしっ!
いいのが手に入った!
いや、人質のいる中で使えるのか…?
ううん、ちょっと痛い目あわせてしまうけどちょっとだけ我慢してもらわなきゃね。
このまま何もしないんじゃ、あの子たちに笑顔を取り戻せない。
「まずは『コロソマ・ソルジャー』を召喚!」
コロソマ・ソルジャー:ATK1300
「そして、効果を発動!手札から水属性1体を墓地へ送り、1枚ドロー!
さらに水属性のコストで墓地へ送られた『甲殻剣豪スピニー・ブレード』の効果でもう1枚ドロー!」
『ブラン選手、ここでドロー加速!!何かいいのを引けたか!』
よし、ブレイクスルー・スキルを引けた!
これなら、あのモンスターの効果を無効にして処理できるはず!
だけど、まずは1つ確かめないと…!
「バトル!コロソマ・ソルジャーでマテリアル・シスターに攻撃!」
「ほぅ?残念だったな!マテリアル・シスターたんの効果は相手ターンにも有効!」
やはり相手の攻撃でも反応するか…工夫しない限りは戦闘じゃ処理できない。
だったら、これはどうだ!
「それならアクションマジック『キャンディ・シールド』を発動!
これでこのターンの間、コロソマ・ソルジャーは相手の効果では破壊されない!これで!」
「それじゃ、あの子…やられちゃうの?」
いや、逆に考えるんだ…倒されることで救われると。
こんなキモオタに操られているのが逆に可哀想だと思うからね。
効果破壊さえ乗り切れば、戦闘で処理できるはず!
「フッハハ、幼女を守るのが紳士の務め!永続罠発動『異端魔法禁止結界』!
おれの場にランク1のエクシーズが存在し、手札から通常魔法以外の魔法カードが発動した時、その発動を無効にし破壊!」
「なっ…!」
アクションカードを見越してその罠を…!
アクションカードの魔法はあくまでアクション魔法であって通常魔法じゃないからな…!
「さらに、このカードが存在する限り…お互いに通常魔法以外の魔法カードを発動できない!
クハハハハ…貴様の得意とするペンデュラム召喚、これで破れたり!」
「何…だと…!?」
ペンデュラムカードをペンデュラムゾーンで発動する際はどの分類でもない魔法扱い…!
ペンデュラムを潰すっていうのはこういうことだったわけか…!
しかも、アクションカードも事実上封じられてしまった…お互い様とはいえな…!
『そ、そんな〜!ブラン選手、これによりペンデュラム召喚が封じ込められてしまったぞぉぉぉ!!
取狗選手、なかなかえげつない戦術の使い手です!』
「さあ、そいつもマテリアル・シスターたんのオーバーレイ・ユニットなるんだお!」
――パシュゥゥゥン!!
魔法幼女マテリアル・シスター:ORU3→4
くそ…これじゃ、相手の素材増加を手助けするだけじゃねぇか。
拙いな、これは。
「っ…カードを1枚伏せてターンエンド…!」
「ケケケ!そろそろ八方塞がりになってきたかな?
おれのターン、ドロー!『ボクサーX』を召喚!」
ボクサーX:ATK600
「バトルだぁ、まずはボクサーXで貴様に攻撃!」
――ボコッ…!
「ぐえっ…!」
ブラン:LP4000→3400
「まだだ、マテリアル・シスターたんも続くのだ!」
『ひえぇぇぇ…!』
――ぽこっ!
「く…!」
ブラン:LP3400→3300
モンスターを出さないとダメージが蓄積されちまうってわけか…!
受けるダメージそのものは小さいけど、このままじゃ…!
「バトルは終了し、ここでボクサーXの効果を発動!
このカードをマテリアル・シスターたんのオーバーレイ・ユニットにして1枚ドローする事ができるのだ!」
成程、素材を増やしつつドローする効果か…!
まずはここで無効にできればボクサーXを棒立ちにできる…だったら!
「この瞬間、ボクサーXを対象に罠カード『ブレイクスルー・スキル』を発動!
これでターン終了時までボクサーXの効果を無効にする!」
「それでボクサーXを棒立ちにする気か、おのれ…この罠を使わざるを得ないようだ。
永続罠発動『ぺ〜ろぺろぺろ』!!」
『いやぁぁぁぁぁ!!』
すると、奴の口から舌が伸びて自らのモンスター2体に巻き付いていった。
うわぁ…見た目からして最悪だこれ!
「これでおれの場にランク1のモンスターが存在する限り、おれの場のモンスターは相手の効果を受けなくなるのさ!」
「ちっ、とんだふざけた効果じゃねぇか!」
「なんと言おうが関係ない!これでボクサーXの効果は無効にされない!
マテリアル・シスターたん、新しいオーバーレイ・ユニットだお!」
『ひゃぁぁぁぁ…!!』
魔法幼女マテリアル・シスター:ORU4→5
自分のモンスターにも嫌がられてるってどうなんだこれ?
だが、ブレイクスルー・スキルさえ通用しなくなったというのは非常に拙い。
ランク1のエクシーズが必要とはいえ、とんでもないインチキ耐性付与じゃねぇかよ…!
海神の渦潮もカード効果そのものの耐性があるんじゃ適用できないし。
「その後、1枚ドロー!
ちなみに、マテリアル・シスターたんはオーバーレイ・ユニットを全て使う事でその数×500のダメージを貴様に与えられるのでな!
おれはカードを1枚伏せてターンエンド!」
「オレのターン、ドロー!くっ…!」
成程、オーバーレイ・ユニットを貯めていたのはこういう事か…!
この手札じゃ、むやみにモンスターを出さない方がまだマシかもしれない…!
「ふん、だがモンスターを出さないという選択肢はなくさせてもらう!
貴様のスタンバイ時に永続罠『追い打ちゴブリン』を発動!
これで貴様のエンド時にモンスターがいない場合、貴様は1000ダメージを受ける事になる!」
「っ…このままじゃ!」
モンスターを出さない選択肢もこれで潰されちまったか…!
「モンスターを裏守備で召喚してターンエンド!」
「フハハ!貴様もこれで八方塞がりのようだな!おれのターン、ドロー!
バトル、マテリアル・シスターたんでセットモンスターに攻撃!」
ザリガン:DEF700
「その程度のモンスターしか出せんようだが、当然オーバーレイ・ユニットにする!『ブレイク・シーリング』!!」
――パシュゥゥゥ!!
魔法幼女マテリアル・シスター:ORU5→6
ついに相手の素材の数が6個に…次のターンでどうにかしないと、やられる!?
「クハハハハ!貴様にはもう打つ手はあるまい!
そして貴様をおれのハーレムに組み込んでやろう!ターンエンド!」
『おぉーっと、これはブラン選手…絶体絶命の大ピンチだぁぁぁぁ!
ペンデュラム召喚もアクションカードも封じられ、相手のモンスターには一切の効果が通用しません!
次のターンでどうにかしないとなすすべなくやられてしまうぞぉぉぉぉ!
かといって、ブラン選手がダメージを与えればここにいる女の子たちがとんでもないことに!?八方塞がりか!?』
そう、これは事実上この場にいる女の子みんなを人質に取られている状態…!
このままだと、あの変態のライフを0にしたらどうなってしまうかわかったものじゃない。
やっぱり、オレなんかじゃこの子たちを笑顔にできないのか…!
「あ、あれ…?あたし、どうしてこんなところに?」
「え、この腕輪なんなの…?」
「ひっ、変態さんが女の子を…や、やだ…!」
あれ…?いったい何が起こった?
知らない内に女の子たちが自我を取り戻した…?
「何言っている、おれは紳士だ…これはこの子を守ろうとだな…!」
『お、おや…どうやら女の子たちの様子が変わったぞ…!
これはいったい、何が起こっているというのでしょう!』
そして、あの変態の様子もおかしくなったぞ。
どうやら、何か想定外の事が起こったみたいね。
そして、ニコがわざとらしくそう実況しつつオレに何らかのサインを送っているように見える。
これはもしかして、今この場にいない母さんの仕業だったり…?
おっと、ちょっと遠くにその姿が見えるわね。
「ブラン様、お膳立ては済ませました!
後は思い切り、ブラン様のエンタメデュエルを皆さんに見せつけてください!」
「ええ、ありがとう!」
やっぱりね…いいタイミングで最高の仕事を済ませてくれたわね。
それなら、最大のチャンスが来たわ。
今のうちにオレのエンタメデュエルで、この子たちに笑顔をお届けします!
――ぱちっ!
「レディースアーンドジェントルメン!今、わたしは最大のピンチに陥っています!
得意のペンデュラム召喚もアクションマジックも封じられており、あの変態さんの使用するマテリアル・シスターにはわたしのカード効果が通用しません。
このままだと追い打ちゴブリンの効果やマテリアル・シスターの素材効果を使われて、わたしのライフが尽きてしまうことでしょう。
ですが、今のわたしの手札にはその状況を打破できるカードが残念ながらございません。」
「そんな…!」
「それじゃ、どうなっちゃうの…?」
そう、確かに今の手札にはこの状況を打破できるカードがない。
だけど、オレにはあのモンスターの攻略法を既に考えてはある。
それができる手札を引けるかどうか…そして、実際にそれが可能なのかが勝負の分かれ目!
「そうなると、このドローカードに全てがかかっています!」
「「「「うん。」」」」
「そこで、お願い…ここにいるみんなもわたしに力を貸してください!せーのっ!」
「「「「「「がんばれー!!!」」」」」」
もちろん、そこに会場の皆を巻き込んでのエンタメ要素を取り入れる事を忘れない。
今回は相手に同情の余地が感じられないから、ここはヒーローショーっぽい勧善懲悪な感じでいかせてもらうわ。
「それでは、参ります…ドロー!」
さて、ドローカードは…そろそろ来ていいと思ってたけど、よし。
こんな相手にやるのは少し癪だけど、やってみますか。
「ありがとう!みんなの声援のおかげで逆転のキーカードを引き当てました!
わたしは手札から『ロブスター・シャーク』を召喚!」
ロブスター・シャーク:ATK800
「ロブスター・シャークは召喚した時、デッキから水族か魚族のモンスター1体をコストとして墓地へ送る事で攻撃力を500アップできるのです!」
ロブスター・シャーク:ATK800→1300
「へっ、攻撃力を上げたくらいじゃおれのマテリアル・シスターたんには…!」
「ですが、ロブスター・シャークの効果は攻撃力アップが主目的じゃありません!
この子の真価はコストでデッキから特定の2種族のモンスターのどちらか1体を墓地へ送る事!」
「なんで?」
1人の女の子が疑問を呈するけど、一見意味が分からないよね。
コストであることを利用した効果も彼女たちが正気じゃない時に使ったし。
でも、これを利用する事でオレのデッキは真価を発揮できるんだ。
「百聞は一見に如かず、見ていてください!
デッキから水属性モンスターのコストで墓地へ送られた『エビカブト』の効果を発動!
デッキから水族で攻撃力800以下の通常モンスター1体を特殊召喚できます!
ここで呼び出すのはこの子です!来て『カニカブト』!!」
カニカブト:DEF900
『ここでブラン選手、モンスターを2体並べましたが……これは?』
「さて、これでわたしの場にはレベル3のモンスターが2体揃いました。
ここで同じレベルが揃う事でできる召喚法がありますが、皆さんご存知でしょうか?」
「「「「「「な〜に〜?」」」」」」
あ、流石にこれはわからないみたいね。
オレとしても実戦初投入だから本当にできるかはわからない。
だけど、何事もやってみなきゃ始まらないわ。
『おぉーっと、ブラン選手…この条件の召喚法といったらもしや!』
「仕方ないわね、これを見て覚えていきましょう!それじゃいきます!
わたしはレベル3のカニカブトとロブスター・シャークをオーバーレイ!」
すると、2体のモンスターが青い球体となって足元に生み出された異空間に入っていく。
「さあ、お立合い!折れぬ心を強固な鎧に秘め、囚われの少女を救いにここに見参!エクシーズ召喚!ランク3『ハードシェル・クラブ』!!」
『ハァッ…!』
ハードシェル・クラブ:ATK1800 ORU2
よし、無事にエクシーズ召喚成功!
これでオレのデュエルが一歩先のステージへ進むと思うと感極まりないわね。
とりあえず、特に問題なく行えてなにより。
『なっ、ななな〜んと!ここでブラン選手が、まさかまさかのエクシーズ召喚!
予想外の展開にこのワタシの度肝を抜いてきました〜!』
「「「「「「わぁぁぁぁぁぁ!!」」」」」」
これでニコの度肝を抜くとともに観客の女の子たちからは歓喜の声が上がる。
観客を巻き込んで明るく楽しくデュエル…これぞエンタメの真骨頂!
観客の女の子に笑顔が戻る…やったよ!
「そ、それがどうした!そんな地味な蟹風情を出したくらいで何ができる!」
「それはどうかな?バトル!ハードシェル・クラブでマテリアル・シスターに攻撃!」
「馬鹿め、血迷ったか!マテリアル・シスターたんの効果で返り討ちだ!」
――バシュゥゥゥ!!
ハードシェル・クラブ:ORU2→1
『今までブラン選手を苦しめてきたマテリアル・シスターの効果をものともしておりません!
オーバーレイ・ユニットが減っているところを見ると、これで何かしたようです!』
「ど、どうなってるんだ!」
マテリアル・シスターの効果は破壊を介する効果だから、耐性を持たせて殴れば解決するだけの事よ?
さっきはアクションマジックが無効にされたから上手くいかなかったけど、今度は大丈夫だったわ。
「ハードシェル・クラブが破壊される場合、代わりにエクシーズ素材1つを身代わりにできるのです!
よって攻撃は続行!マテリアル・シスターを変態さんの舌から解放してあげます!」
――ズバッ、ズバッ!
「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
『あっ…ありがと!』
マテリアル・シスターを拘束していた舌を演出上切り裂いて救出し、地面にやさしく置く。
演出ながらも意外と女の子には優しいハードシェル・クラブね。
「だ、だが…おれに触れようものならどうなるか…!
あれ、おかしいな…何故だ、何故動かない!」
「装置を作動しようとしても無駄です、わたしが細工しておきましたから。」
わかってたけど…母さん、GJ!
さて、後は心置きなくあの変態をぶっとばすだけだ。
「覚悟はいい?この一撃で反省なさい!『ハードシザー・フィスト』!!」
――ドガァァァァァ!!
「ギエェェェェェェェェ…!!」
取狗:LP1500→0
そして、あの変態のライフが0になると同時に着ぐるみが破けて中身がでてきたわね。
どうみてもリアル先輩をそのまま実写にもってきたようなぶつぶつデブです、本当にありがとうございました。
『勝ったのは、ペンデュラムだけでなく新たにエクシーズ召喚をも引っさげたブラン選手だ!!』
「「「「「「わぁぁぁぁぁぁ!!」」」」」」
「みんな、ありがとう!」
ふぅ…思ったより手こずったけど、一戦目の手ごためは上々。
エクシーズ召喚という新たな一手が通用するとわかってよかった。
ただ、ペンデュラムモンスターを素材にして外してもエクストラにいかないのが理解できた。
それを踏まえて戦術に組み上げていかなくてはならないわね。
そして、今回の反省点は成す術なくペンデュラム召喚が封じられてしまった事。
今回のような徹底的に封じられるケースはあまりないとはいえ、ある程度は対策が必要ね。
いずれにしても、エンタメデュエルの後の喝采は格別ね。
よし、この調子で次もがんばろう!
「アクククク…幼女みたいな貴様の手にかかるならまだマシか…!」
で、なんなのこいつ?
誰が幼女だ、オレは立派な中二女子だよ!!
「大人しくなさい!」
へ?このタイミングで、誰か入ってきたみたいね。
あぁ…この服装は警察ね。
そして、すぐさまあの変態の所へ向かったわね…あっ。
「げべべべべ、貴様らは…!?」
「取狗葉亞土!あなたを誘拐罪及びその他諸々の容疑で逮捕します!」
――ガチャッ…!
「お、おれは紳士だ!幼女ならともかく、貴様らの手にかかるなど…!」
「問答無用!署まで連行します!」
「いやだぁぁぁぁぁあ!!!」
意味不明な事を喚きながら連行されたわね。
ここにいる女の子たちはやっぱり誘拐された子たちだったんだね。
と、ここで今までどこかに行ってたここの塾長が戻ってきたけど…!
「あぁ、息子がいなくなってしまったか…!
これでようやく私の塾も平常運転に戻るというもの…清々だ!」
いや、ちょっと待てよ…あんた、仮にもあの変態の親だったはずだろ…?
目の前で息子が逮捕されて何とも思わないの?
――ガシッ…!
「何をする!?」
「すみませんが、取狗さん。
少しお話がありますので、一回表まで来ていただきます。」
「お話!?メイド風情がいったい何を!?」
「ブラン様、申し訳ありませんが席を外します。」
有無を言わさず塾長は母さんに引きずられて表へ出された。
笑顔だったけど、目が笑っていなかったわね…お母さん。
「ブラン君、まずは一戦目突破おめでとうございます。
ですが、大人の事情に巻き込んでしまい申し訳ありませんでした。」
「別に構わないわ、オレもあの変態の所業は一目見た時にどうにかしないといけないという使命感が芽生えたもの。
それに変態とはいえ、ペンデュラム封じを持つ相手を選んだ手腕はオレの実力を向上させる意味でも見事だったわ。」
そして、今度はニコがオレに向かって頭を下げた。
まぁ、巻き込まれたというのは否定しないけどそれを踏まえても自分のデュエルの有り方を見つめなおすいい機会を得られたと思う。
今回は相手を除くとはいえ、観客を盛り上げてのいいエンタメデュエルができたと思うわ。
オレなりのエンタメデュエルでこういう手ごたえを得られたのはすごく嬉しいのよ。
それにペンデュラムが封じられつつも、別のアプローチで勝てたのは自信がついたもの。
そうして、あの変態から女の子たちの笑顔を取り戻せてなによりよ。
「そう言っていただけるのであれば、こちらとしては幸いです。
今回はこの塾の闇を払いたいという大人の思惑もありましたが、君にエンタメで観客を笑顔にさせる喜びを思い出させたかったのです。
いつの間にエクシーズ召喚ができるようになっていたのは驚きましたが、この調子で次以降も期待していますよ。」
「成程ね、次もいい相手をあてがってくれることを期待しているわ。」
やっぱり、オレの成長を見込んで相手を選んでくれたようね。
まぁ、エクシーズ召喚は貰い物なのだけれどもね。
本当にあなたをマネージャーに選んで正解だったみたい、次もお願いね。
そして今回はあの子たちの来客を禁止にして正解だったわね。
特にアユちゃんの身に危険が及ぶことになった可能性が高いもの。
今は里久の試合を見ていると思うけど、大丈夫なのかしらね。
あれから、母さんが戻るとオレたちはこの塾を後にした。
どうも、この塾は問題行動を起こしたという事で取潰しという事になりそうね。
そして、誘拐されたあの子たちは無事に全員親の元へ帰る事が出来そうね。
ふぅ…今日は疲れたわね、早めに休みましょうか。
――――――
No Side
「へくしゅん!」
「アユちゃん、大丈夫?」
「だ、大丈夫…!」
ブランが変態とデュエルしている一方で、柚子と子供たち三人組は里久の試合を観戦していた。
「バトル!クラフトイ・マッド・ベアーで攻撃!『マッド・ベアクロー』!」
――ザシュッ!!
「黒星でごわす…!」
相撲塾塾生:LP1800→0
そうこうしているうちに里久がまずは1勝を挙げる事になった。
里久の方は特に苦戦した様子はないようだ。
「里久、まずは一勝おめでとう。」
「ま、僕にかかればこんなもんだね。」
「そういえば、ブランお姉ちゃんは大丈夫なのかな?
僕たち、何故かそっち行くのを禁止されたから気になるんだよね。」
一方でタツヤはブランの心配をする。
事前にニコから今日の試合の応援に行くのを禁止された理由がよく分からないからである。
実際にはブランとデュエルしたロリコンデブの蛮行に巻き込まれないようにするためのニコの配慮だったのだが、彼らは知る由もない。
「そうだよね…」
「ブランお姉ちゃんの公式戦を見れないなんて、痺れられないぜ…!」
「ここで文句をいってもしょうがないと思うわ。
だけど、ブランはきっと大丈夫だから…心配しないで待ってましょ?」
「そうそう、何があったってブランがこんなところで負けるわけないじゃん。」
心配する子供たちを諌めたのは柚子と里久の二人であった。
もっとも、里久の場合はブランがエクシーズ召喚を習得中なのを知っていたからである。
そして、ブランから無線を通じて勝利報告がされたのは少し経っての事であった。
続く
登場カード補足
ハードシェル・クラブ
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/水属性/水族/攻1800/守2100
水属性レベル3モンスター×2
「ハードシェル・クラブ」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドのこのカードが破壊される場合、代わりにこのカードのX素材を1つ取り除く事ができる。
(2):このカードが水属性モンスターの効果を発動するために墓地へ送られた場合に発動する。
デッキから魚族・水属性・レベル3以下のモンスター1体を手札に加える。
魔法幼女マテリアル・シスター
エクシーズ・効果モンスター
ランク1/光属性/魔法使い族/攻 100/守 500
レベル1モンスター×2
「魔法幼女マテリアル・シスター」の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、X素材を持ったこのカードは効果では破壊されない。
(2):X素材を持ったこのカードがモンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。
そのモンスターを破壊し、このカードの下に重ねてX素材とする。
(3):このカードのX素材を全て取り除いて発動できる。
この効果を発動するために取り除いたX素材の数×500ダメージを相手に与える。
リアル先輩
効果モンスター
星1/地属性/獣族/攻 100/守1000
(1):自分が戦闘ダメージを受けた時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
このターンこのカードは戦闘では破壊されない。
(3):フィールドのこのカードと「もとスラ」を素材としてX召喚したモンスターは以下の効果を得る。
●このX召喚に成功した時、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
もとスラ
効果モンスター
星1/地属性/水族/攻 300/守 500
(1):自分が戦闘ダメージを受けた時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
このターンこのカードは効果では破壊されない。
(3):フィールドのこのカードと「リアル先輩」を素材としてX召喚したモンスターは以下の効果を得る。
●このX召喚に成功した時、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
ボクサーX
効果モンスター
星1/地属性/アンデット族/攻 600/守 100
(1):自分フィールドに「リアル先輩」または「もとスラ」が存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):自分フィールドのランク1のXモンスター1体を対象として発動できる。
フィールドのこのカードを対象のモンスターの下に重ねてX素材とする。
その後、自分はデッキから1枚ドローする。
異端魔法禁止結界
永続罠
(1):自分フィールドにランク1のモンスターが存在する場合に相手が手札から通常魔法カード以外の魔法カードを発動した時にこのカードを発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(2):お互いに通常魔法カード以外の魔法カードを発動できない。
ぺ〜ろぺろぺろ
永続罠
(1):自分フィールドにランク1のXモンスターが存在する限り、自分フィールドのモンスターは相手の効果を受けない。
追い打ちゴブリン
永続罠
相手スタンバイフェイズにこのカードを発動できる。
(1):相手エンドフェイズに相手フィールドにモンスターが存在しない場合にこの効果を発動する。
相手に1000ダメージを与える。
キャンディ・シールド
アクション魔法
(1):自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
このターンそのモンスターは効果では破壊されない。