レーシャ:LP4000
乱堂:LP4000
Side:はやて
いよいよ始まったなぁ、レーシャのデュエル公式戦のデビュー戦が。しかも、1回戦の相手は、嘗てレーシャと戦った神楽坂乱堂君て言う、ある意味で因縁
の対決やから、此れは大注目やろ?
実際に、局のロビーのパブリックビューイングには、レーシャファンの局員がぎょうさん集まっとるからね~~?……我が娘乍ら、この人気は恐ろしいで。
ま、其れは良いとして、遊星はこのデュエルを如何見る?
「実力的に言うならレーシャの方が神楽坂よりも上なのは間違いないが、其れだけで決まらないのがデュエルの面白い所だ。
前はレーシャが勝ったとはいえ、神楽坂も、其れから修業を重ねただろうから、以前の様には行かないと見ておいた方が良いだろうな――まして、神楽
坂は、一度レーシャに負けた事で、レーシャへの対策を十分していると考えた方が良いだろうからな。」
「やっぱ、一筋縄で行く相手やないと言う事やね。」
それでも、レーシャが負ける事は無いって思ってしまう辺り、私も中々の親バカなのかも知れへんね。
まぁ、親が子の勝利を願うのは当然の事やと割り切って、全力で応援しようやないの!!――アンタなら絶対勝てるから、気張って来やレーシャ!!
遊戯王5D's×リリカルなのはViVid 絆紡ぎし夜天の風 Rainbow96
『vs乱堂。魔導師の共演』
Side:レーシャ
さてと、そんな訳で始まった、私と乱堂のデュエル――先攻は貰うわよ乱堂!私のターン!!……うん、此れは悪くない手札ね。
私は『ギャラクシー・ドラグーン』を攻撃表示で召喚!
ギャラクシー・ドラグーン:ATK2000
デメリット付きのレベル4、攻撃力2000だけど、先攻ターンで出しておけばデメリットは関係ないし、相手への牽制にもなるから意外と使えるカードよね。
まぁ、イラストもカッコいいから使ってるってのもあるんだけど。
ともあれ、私はカードを2枚セットしてターンを終了するわ。
「行き成り攻撃力2000か……だが、今の俺には其の位は大した事ないぜ!!俺のターン!!
手札を1枚捨て、『幻想の見習い魔導師』を攻撃表示で特殊召喚!!」
『えへ♪』
幻想の見習い魔導師:ATK2000
で、返しのターンで……これはブラック・マジシャン・ガール?いや、よく似てるけど違うわね。レベルとステータスは同じだけど、肌と髪の色が違うからね。
特殊召喚の条件だけ見ると、THE トリッキーと同じだけど、ブラマジガールに酷似した見た目を考えると、モンスター効果が其れだけっているのは考え辛
いモノがあるんだけど、どの辺如何なのよ乱堂?
「流石に鋭いな。確かに幻想の見習い魔導師の効果は、簡単に特殊召喚出来るだけじゃない。
このカードの召喚、特殊召喚に成功した時、デッキから『ブラック・マジシャン』1体を選択して手札に加える事が出来るのさ!!」
「簡単に特殊召喚出来る上に、指定モンスター限定とはいえ、実質ノーコストでサーチが出来るって言うのは、ある意味で破格の効果だわ此れは…!」
だけど、攻撃力は互角……まさか相討ち狙い、何て言う事は言わないわよね?
「当然だ。俺は、お前に勝つ為に修業して来たんだからな。
更に、俺のフィールド上にレベル5以上の闇属性魔法使い族モンスターが存在する場合、手札の『暗黒鏡の魔術師』を特殊召喚出来る!」
暗黒鏡の魔術師:ATK0
「暗黒鏡の魔術師の効果発動!
1ターンに1度、フィールド上に表側表示で存在する魔法使い族モンスター1体を選択し、エンドフェイズまで、自身のレベルを選択したモンスターのレベ
ル、またはランクの数と同じにする!
俺は、幻想の見習い魔導師を選択し、暗黒鏡の魔術師のレベルを6にするぜ!!」
暗黒鏡の魔術師:Lv1→6
レベル6のモンスターが2体って事は、普通に考えるとランク6のエクシーズなんだけど、レベル6の魔法使いが2体って言う事は、若しかして……
「俺は、レベル6となった暗黒鏡の魔術師と、レベル6の幻想の見習い魔導師の2体のレベル6モンスターでオーバーレイ!
美しき魔女よ、その美貌であらゆる敵を闇に墜とせ!エクシーズ召喚!いでよ『マジマジ☆マジシャンギャル』!!」
『うふふふふ……♪』
マジマジ☆マジシャンギャル:ATK2600 ORU2
「やっぱりマジマジか~~!
前に遊戯デッキ使ってたし、今回もブラマジガールによく似たモンスターを使って来たから、若しかしてと思ったら、ヤッパリ入ってたわね、其のカード!」
「コイツは俺のエクストラデッキの切り込み隊長だ!だから行き成り行かせて貰うぜ!
マジマジ☆マジシャンギャルの効果発動!手札を1枚除外し、このカードのオーバーレイユニットを1つ取り除き、相手のモンスターを奪取するぜ!!
その怪しき美貌で、ギャラクシー・ドラグーンを魅了しろ!『ダークネスチャーム』!!」
マジマジ☆マジシャンギャル:ORU2→1
ギャラクシー・ドラグーン:Control(以下Conと表記)レーシャ→乱堂
まぁ、私の墓地にはモンスターが居ない訳だから、当然そっちの効果を使ってくるわよね?
ギャラクシー・ドラグーンはダイレクトアタックできないけど、マジマジ☆マジシャンギャルのダイレクトアタックは可能になる……いや違う!乱堂の狙いは!
「マダマダ行くぜ!俺は、奪ったギャラクシー・ドラグーンをリリースし、現れろ『ブラック・マジシャン・ガール』!!」
『えへ♪』
ブラック・マジシャン・ガール:ATK2000
ブラマジガール!
この展開で、1ターンキルを狙ってたのね!?……確かに、前に戦った時とは別人じゃない?尤も、其れでこそ全力で叩きのめした甲斐があったけどね。
「此れが俺の修業の成果だ!
だがまだ行くぜ、マジマジ☆マジシャンギャルを素材に、新たなオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚『幻想の黒魔導師』!!」
幻想の黒魔導師:ATK2500
んな!?今度はマジマジを素材にしての上級エクシーズ!?
ってそうか、幻想の黒魔導師は、ランク6の魔法使い族エクシーズに重ねる形で、特殊エクシーズ召喚が出来るモンスターだった!
そして、その効果は……更に展開して、オーバーキルを狙う心算か!!!
「幻想の黒魔導師のオーバーレイユニットを1つ取り除いて効果発動!
デッキ又は手札から、魔法使い族の通常モンスター1体を特殊召喚する!俺はこの効果で、デッキから『ブラック・マジシャン』を特殊召喚!!」
『ハァァァァァァァ!!』
ブラック・マジシャン:ATK2500
『ぬわんとーーー!レーシャ絶対有利と見られていた1回戦、神楽坂乱堂が、まさかの展開で上級マジシャンを3体も揃えて来たーーー!
しかも、此れまでのコンボでレーシャのフィールドのモンスターはゼロ!此れは、行き成り大波乱の番狂わせが起きるのかーーーー!!!』
「此れだけのモンスターの攻撃を受けきる事は出来ないだろ?
このターンでリベンジさせて貰うぜ!ブラック・マジシャンで、レーシャにダイレクトアタック!そしてこの瞬間に、幻想の黒魔導師の効果発動!
魔法使い族の通常モンスターが攻撃する場合、相手フィールド上のカード1枚を除外出来る!俺から見て右側のカードを除外するぜ!」
「厄介な効果だけど、今回に限っては其れが私に有利に働いたわ!
除外されたカードは『ディメンジョン・カウンター・トラップ』!セット状態のこのカードが、相手によって除外された場合、デッキから罠カードを1枚送って
その効果を発動する!
私がデッキから発動するのは『ドレイン・シールド』!相手モンスター1体の攻撃を無効にし、攻撃モンスターの攻撃力分のライフを回復するわ!」
レーシャ:LP4000→6500
「ディメンジョン・トリックか……だが、幻想の黒魔導師と、ブラック・マジシャン・ガールの攻撃が残っているぜ!!
2体のマジシャンで、レーシャにダイレクトアタックだ!!」
――ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
レーシャ:LP6500→4000→2000
此れは……流石に効いたわね。
「俺はメインフェイズ2で魔法カード『ブラック・マジシャンの錬金術』を発動。
俺のフィールド上に『ブラック・マジシャン』と『ブラック・マジシャン・ガール』が1体ずつ存在する時、デッキからカードを2枚ドローする。
カードを1枚セットしてターンエンドだ。」
此れだけやった上で、手札も増やしてか……良いじゃない乱堂、此れこそデュエルよ!!
このターンはたっぷりやられちゃって、ライフも半分になったけど、今度はこっちから行かせて貰うわ!私のターン!!
手札を1枚捨て、魔法カード『銀河閃光の再生』を発動!自分の墓地から『ギャラクシー』または『フォトン』と名の付いたモンスター1体を特殊召喚する!
この効果で、私は墓地の『ギャラクシー・ドラグーン』を特殊召喚!
ギャラクシー・ドラグーン:ATK2000
そして、チューナーモンスター『フォトン・ジャンクロン』を召喚!!
フォトン・ジャンクロン:ATK1300
でもって、フォトン・ジャンクロンの効果で、銀河閃光の再生のコストとして墓地に送った『フォトン・チューサポ』を特殊召喚!!
フォトン・チューサポ:DEF300
「返しのターンでこの展開だと!?しかも此れは、レベル8のシンクロ!!」
「と思うだろうけど、そうは行かないんだよねぇ?フォトン・チューサポは、シンクロ召喚の素材となる時、レベル2のモンスターとして扱う事が出来る!!」
フォトン・チューサポ:Lv1→2
「と言う事は、レベル9のシンクロだってぇ!?」
「私は、レベル2になったフォトン・チューサポと、レベル4のギャラクシー・ドラグーンに、レベル3のフォトン・ジャンクロンをチューニング!
集いし銀河の光が、此処に宇宙(そら)に聳える巨城となる……未来へ続く道と成れ!シンクロ召喚!!進撃せよ!『フォトン・パンツァーギガス』!」
『グオォォォォォォォォォォォォォ!!』
フォトン・パンツァーギガス:ATK3200
先ずはフォトン・チューサポの効果で1枚ドロー!
そして、フォトン・パンツァーギガスの効果発動!
このカードのシンクロ召喚に成功した時、このカードのシンクロ素材となったチューナー以外のモンスターの数だけ、デッキから『フォトン』モンスターを墓地
に送り、その数だけ相手フィールド上のカードを墓地に送る!
私はこの効果で、デッキから『フォトン・スティーラー』と『フォトン・ヘッジホッグ』を墓地に送り、貴方のフィールド上のブラック・マジシャンと幻想の黒魔導師
を墓地に送るわ!!
喰らえ『全弾発射 エクスプロードフルバースト』!!
『エラッショアァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』
――ドガバァァァァァァァァァァァァァァァァアッァァァァアァァン!!
「な、俺のマジシャンが!!」
『此れは~~、追い詰められたと思ったレーシャが、返しのターンで一撃ブチかましてくれたー!!
此れは良いぞ~~?予想を上回る展開が成され、其れを超えた上での反撃……此れこそがデュエルの醍醐味だーーーー!!!』
さっきの礼をさせて貰うわ乱堂!
フォトン・パンツァーギガスで、ブラック・マジシャン・ガールに攻撃!『絶対撃滅 フォトン・アークバースト』!!
「させるかよ!リバースカードオープン、トラップカード『魔法の筒』!コイツで、その攻撃をお前に打ち返す!!此れで終わりだな!!」
「そう来たか……ところがギッチョン、そうは問屋が卸さない!フォトン・パンツァーギガスの第2の効果発動!
1ターンに一度此のカードをエクストラデッキに戻し、シンクロ素材と成ったモンスター一式を自分の墓地から特殊召喚する!!
蘇れ『フォトン・チューサポ』『ギャラクシー・ドラグーン』『フォトン・ジャンクロン』!!」
フォトン・チューサポ:DEF300
ギャラクシー・ドラグーン:ATK2000
フォトン・ジャンクロン:ATK1300
フォトン・パンツァーギガスがフィールドアウトした事で、魔法の筒は不発になる!
そして、トラップ発動『緊急同調』!!バトルフェイズ中に、モンスターをシンクロ召喚するわ!
「な、なんだとぉ!?」
「レベル1のフォトン・チューサポと、レベル4のギャラクシー・ドラグーンに、レベル3のフォトン・ジャンクロンをチューニング!
銀河に散らばりし力の欠片が集う時、一筋の閃光が闇を切り裂く!未来へ続く道となれ、シンクロ召喚!空を駆け抜けろ『銀河眼の閃光龍』!」
『グオォォォォォォォォォォォ……!!』
銀河眼の閃光龍:ATK3000
『出たーーーー!!レーシャのエースモンスター『銀河眼の閃光龍』!!
銀河の閃光が闇を払うのか、それとも闇の魔導師達が光をも塗りつぶすのか!此れは面白い展開になって来たぞ~~~!!!』
誰が相手だろうと、私は銀河眼の力で勝利をもぎ取るだけだっての!
行くわよ乱堂!銀眼の閃光龍で、ブラック・マジシャン・ガールに攻撃!!吹き飛べ『滅びのシャイニングストリーィィィィィィィィィム』!!!
――ドガァァァァァァァァァァァァァァァン!!!
「のわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
乱堂:LP4000→3000
さっきの礼はしたわよ乱堂?
だけど今のは挨拶代わりに過ぎない……本番は此処からでしょ?此処からは私も貴方も、出し惜しみ抜きで行こうじゃない――じゃないと楽しくないし!
でも、予想以上に強くなって来たわね乱堂?
私を倒すために其処まで強くなってくれたって言うのは光栄だけど、敢えて言うよ――私はその上を行かせて貰うわ!!
何よりも、誰かの目標になった以上は、そう簡単に負ける事なんて出来ないからね?……悪いけど、今回も私が勝たせて貰うわよ乱堂!覚悟しなさい!
To Be Continued… 
*登場カード補足
暗黒鏡の魔術師
レベル1 闇属性
魔法使い族・効果
このカードは通常召喚出来ない。自分フィールド上にレベル5以上の闇属性の魔法使い族モンスターが表側表示で存在する場合に特殊召喚出来る。
1ターンに1度、フィールド上に表側表示で存在する魔法使い族モンスター1体を選択して発動する。エンドフェイズまで、このカードのレベルは選択したモ
ンスターのレベルまたはランクと同じ数になる。
ATK0 DEF0
銀河閃光の再生
通常魔法
手札を1枚捨てて発動する。
自分の墓地から「フォトン」または「ギャラクシー」モンスター1体を選択し、自分フィールド上に特殊召喚する。
ブラック・マジシャンの錬金術
通常魔法
自分フィールド上に「ブラック・マジシャン」と「ブラック・マジシャン・ガール」が1体ずつ表側表示で存在する場合に発動できる。
デッキからカードを2枚ドローする。
ディメンジョン・カウンター・トラップ
通常罠
自分フィールド上にセットされたこのカードが、相手によってゲームから除外された場合に発動する。
このターン、1度だけデッキから罠カードを墓地に送って、その効果を発動する事が出来る。
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