Side:冥沙


ふむ……我等を態々集めて何の用だ腐女子?下らん用件だったら容赦せんぞ?
そもそも、我等が主であるなのはと盟主であるルナを題材に発禁確定な代物を作ってる時点で極刑確定なのだが……まぁ、それはしないで置いてやる。


「感謝ですわ……では改めて……コホン…最初はノーマルだったんですのよ?」

「は?」

「ノーマルとは…?」

「普通って事?」

「なんの事でしょうか?」


要領を得ぬな……何の話なのだ腐女子?


「私だって最初からこうではなかったんですのよ!?なのはお姉さまとルナお姉さまの仲睦まじい光景を形にしようとしただけで……
 最初は御2人をモデルに、どちらかを男性化してノーマルだったんですが、其れでは何ともしっくりこなくて、双方を本来の性別でくっつけたら爆裂!!
 しかも、ライトな百合を通り越してエロ〜〜〜んな物を描いてみたらあっと言う間にリンカーコアが腐って堕天!!
 それ以降描く度に『放送禁止』『禁則事項』『閲覧制限』なものしか描けなくなってしまったのですわよ〜〜〜!」

「堂々と言う事かこのアホたれが!!!」

我とて、ナノハとルナが一糸纏わぬ姿で同じベットと言うのには驚いたが、其れだけで何かある訳では無かろうが!!
貴様の腐りきった脳味噌にはある意味で敬意を表するが……って、何しておるか雷華?


「ルナに……『見せられないよ』が生えてるよ?」

「あわわ……そんな、なのはとルナが……はうにゃ〜〜〜〜///


見るなたわけが〜〜〜〜〜!!そして、しっかりせいゆうり!!
人を招き入れるなら、腐った思考の産物くらいはちゃんと人目の付かぬ所に片付けておかぬか、この腐れ4番が!だから陰険姑息眼鏡なのだ貴様は!











魔法少女リリカルなのは〜白夜と月の祝福〜 外伝5
『腐ってる?だって腐女子だし!!』










「そうは言われても、ついさっき出来たばかりの新刊ですのよ〜〜!?誰かに見せたくなりません事?」

「その気持ちは分からなくもないが、だがゆうりの様に精神年齢が子供の奴も居るのだ、あまり教育上宜しくないモノをその辺に放置しておくでないわ!
 大体にして貴様『○○○○』とか正気か!?こんなもの普通では到底有り得ぬ!!と言うかエロ禁止だ戯けが!!
 せめて普通の……まぁ、精々ちょっと深めの『女子の友情』で終わらせられんのか貴様は!!」

「無理ですわ〜〜〜!だって、其れだけじゃ本が売れませんもの〜〜〜!!!」


よし、よ〜〜〜〜〜〜〜く分かった………取り敢えず、一度黄泉路を一周して、その腐りきった思考を正常に戻してくるが良い!!
星奈、雷華、ゆうり!!!


「御意に……矢張り消毒には超高熱が一番ですね。」

「なんだか良く分からないけど、そいつがナノハとルナにトンでもない事してるってのは分かった。
 だったら全力でおしおきだね!!ナノハとルナに変な事する奴は一撃必殺、速攻滅殺!!かくごしろよ、このふじょし〜〜!ところでふじょしって何?」


知らなかったのかうぬは!?
まぁ、知らなくても良い事ゆえ、今は『特殊な趣向』を持った救いようのないバカとでも覚えておけばよい。


「より分かり易く言うならば、脳味噌が腐っている女性の事を指すようです。」

「なるほど〜〜〜……のうみそゾンビって事だね!!
 兎に角かくごしろふじょし〜〜〜〜!!いっくぞ〜〜〜!!パワーきょくげ〜〜〜〜〜ん!!!」

「参ります……走れ明星、全てを焼き消す炎と変われ…!!」

「もう、お別れなんです……」


「あら〜〜……矢張りこうなりますのね〜〜〜!?」


当然だ戯けが!!覚悟は良いな貴様?
紫天に吼えろ、我が鼓動!!出でよ巨獣……

ジャガーノート!!

真・ルシフェリオンブレイカーーーー!!!

雷刃封殺爆滅け〜〜〜〜〜ん!!!!

エンシェント……マトリクス!!!



――ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!



チョリソーーーーーーーー!?


うむ、意味不明な断末魔だな、
其れで如何だ?少しは頭が冷えた――などと言う事はあるまいな……この程度で治るのならばとっくにナノハとルナの制裁で正常に戻っておるだろう。

と言うかだな、我等とて確かにあの2人の事は慕って居るが、貴様の其れは些か異常だぞ?
偏愛と言うか何と言うか……此処だから良いようなモノの、一般社会であったら間違いなく精神病院に担ぎ込まれても文句は言えまいよ…何故だ?


「其れはですね!!」

「すご、アレくらってふっかつした……さすがはのうみそゾンビ。」

「ゾンビじゃありませんわ!!
 っと…コホン……早い話がなのはお姉さまとルナ姉さまの『強さ』が決め手でしたのよ?
 御二人の傷が癒えて初めての模擬戦の相手を私が勤めたのですが、私の謀略策略たっぷりの戦術を『力』でぶち破って、私を倒したんですのよ〜!
 如何なる知略をも上回る圧倒的な『力』……そして敵には一切容赦しない全力全壊……あぁ、今思い出しても心の底が熱くなりますわ〜〜〜♪」


うむ……確かにあの2人には如何なる謀略も通じないであろうが……ぶちのめされて何故そうなる?
考えたくはないが、ナノハの全力全壊のブレイカーを喰らったフェイトもまたこうなる可能性があったと言うのか?……其れは凄く嫌だな。


「冥沙……私達が元居た世界のフェイトは、若しかしたら手遅れかもしれません。
 あの世界のフェイトがナノハに向ける眼差しは、どう贔屓目に見ても『恋する乙女が思い人に送る視線』でしたので。ナノハは気付いてませんでしたが。


マジかそれは……う〜〜む……その趣向は分からぬ。
して腐女子よ、毎度制裁を喰らいながらもこの薄い本の内容を一切変える気がないのは、一体何故だ?貴様とて痛い思いはしたくないであろうに?


「そ、其れは其の……お姉様達が『放送禁止』『閲覧制限』『発行厳禁』な事をしてるのを妄想するのは萌えますし〜〜。
 其れに何より……その……なのはお姉さまとルナお姉さまの全力制裁は……何と言うかその……ちょっぴり気持ち良くて止められないのですわ……」

「腐女子の上にドMか貴様〜〜〜〜!!?」

真に救いようがないな此れは……って、ちょっと待て……もしも真にこやつが『M』であるのならば今の我等の制裁はちと拙いのではないのか!?


「うふふ……今の一発もお見事でしたわ…流石はルナお姉さまとなのはお姉さまの妹君達だけの事はありますわね……矢張り素敵ですわ〜〜♪
 是非!是非ともお姉さまと呼ばせて下さいまし〜〜〜!!良いでしょう?冥沙お姉さま、星奈お姉さま、雷華お姉さま、ゆうりお姉さま〜〜!!」


どわぁぁぁぁぁ!?
誰が『お姉さま』か!気色悪い事を申すな!!って、抱き着くな!しな垂れかかるな!!息を吹きかけるなぁ!!!


「照れる事ありませんわお姉さま……リリカルでマジカルな世界に於いて百合百合なカップリングは正常ですわよ〜〜〜?」

「メタな発言をするな戯けが!!」

と言うか、流石に少しばかり落ち着け!!
完全に目が座ってると言うか、目が逝ってると言うか、明らかに目が『マジ』だぞ貴様!?色々問題があるから正気に戻らぬか〜〜〜〜!!!!




――バガァァァァァァァァァァァァァァァァアァァァアァァァァァァァン




「「「「「!?」」」」」

「「クアットロは何処………?」」

隠れてないで出てこい腐女子……今なら9割殺しで勘弁してやる………


ナノハとルナとサイファー!?……ドアを開けずに壁をぶち破ってくるとは、相変わらずの『全力全壊』だな貴様等は!!
其れよりも、何と言うかうぬらから『煉獄オーラ』が見て取れるのだが如何したと言うのだ?……この腐女子が何かしでかしたのだろうが……


冥沙正解………今度の新刊は流石にちょっとね………

私にナニが生えてるのは10億歩譲って許容してやるとして……問題は他の3冊だ。


なんと、此れの他にもあったのか!?
ある意味で凄いとは思うが……どうせ碌でもないモノなのだろうが、一体どんな代物だと言うのだ?うぬ等が其処まで怒るとは相当なのだろう?


百聞は一見に如かずだよ冥沙……

取り敢えず読んでみろ……


?……………こ、此れはぁぁぁぁ!?
ナノハとミユキとモモコが『通常電波での発信不可』な事をしてるだけでなく、サイファーとルナがナノハに『絶対不可侵条約』な事を……!?
挙げ句の果てには、我等がナノハとルナに『当局により削除』な事をしているだと!?……貴様、一体何を考えている〜〜〜〜!!!!


「だだだ、だって此れだけのベクトルの違う美女が揃って居るのにネタにしないなんて有り得ませんわ〜〜〜!!
 美由希お姉さまは言うに及ばず、桃子お母様は正に女性の憧れでしてよ!?……やってしまったと思ってますが反省も後悔もありませんわ〜〜!!」


よし良く言った!!
我等の制裁は既に喰らわせてあるが故に、今度はナノハ達で全力の制裁を加えてやるが良い!!

なに、コイツはドM故に痛みもまた快感に他ならぬようだからな?……遠慮せずに手加減なしの一発をかましてやるが良い!!


「はぁ!ルベライト!!……クアットロの動きは完全に封じましたよ?」

「やっちゃえ〜〜!!」


まぁこやつは此れでも生き残るだろうが……取り敢えず己の愚行を悔やめ……言うだけ無駄であろうがな……


「全力全壊……!!」

「一撃掃滅……!!」

「咎人達に滅びの光を。星よ集え、全てを撃ち抜く光となれ!…貫け閃光!!」

『『Starlight Breaker.』』


「「「スターライト………ブレイカーーー!!」」」



――キィィィン……ドガバァァァァァァァアァァァァァァン!!!



うむ……炸裂したな、手加減無用の『全力全壊』が――まぁ、此れを喰らって尚奴は生きておるのだろうがな。……実はエクリプスではないのかあやつは?
尤もドM故に此れもまた奴にとっては快感に他ならぬ……解消できぬ『腐のスパイラル』であるな……

ふぅ、バックスとして優秀ゆえに斬り捨てる事も出来ぬが、本気でこやつの脳味噌は一度切開して調べた方が良いかもしれぬぞ……








――――――








Side:ドゥーエ


今の轟音は…間違いなくクアットロが一発かまされたわね。
毎度毎度薄い本を作っては制裁喰らってるんだから少しは学べばいいと思うんだけど……其れが出来るならとっくに同人活動止めてるわよね。

今回も今回で色々あれなモノを作ってたみたいだけど………姉さん、此れは如何したモノかな?


「焼却処分が妥当でしょうね……なのはの父君とドクターの絡みのBL本は流石に需要は無いでしょう?」

「幾らなのはのお父さんがイケメンでもアラフォー男子同士のBL本なんて誰も欲しがらないって……何処まで腐りきったのよクアットロ……」

取り敢えずこれは焼却処分が妥当かな?
本当に愚妹のせいで、なのはとルナには苦労を掛けるわ……毎度制裁されて懲りない我が妹はある意味で凄いとは思うけどね。


「因みに、私とドゥーエの絡みとかも描いてるようですね……」

「OK、姉さん、取り敢えずクアットロを死なない程度にフルボッコにしてくるわね。」

挙げ句の果てには身内すらか!!
ふっふっふ……覚悟しなさいクアットロ……貴女の魔力は欠片も残さずに吸い取ってあげるからね……!って言うか、この妹もうやだ!!


はぁ……だからと言って捨て置く事も出来ないし……バックスとしての能力の高さを買ってやるしか方法はなさそうね……まぁ、その辺は巧くやってだわ。
だけど、クアットロの本での収入が私達の資金になってるのは否めないから……此れは早急に代わりの財源を見つけないといけないわよね?


ったく、本気でアレが妹だと言う事に心底悩むわ!!
ウーノ姉さん、資格その他を問わないバイトを探すわよ、今直ぐに!!!


「いっそ翠屋で雇って貰えば良いのではないでしょうか?」

「その手があった〜〜〜〜〜〜!!!!!!」

兎に角頑張れ私!!これ以上クアットロの腐った思考を世界に曝すのは、何としても阻止しないといけないわ……!!ある意味で無駄な努力かもだけどね。
はぁ〜〜〜〜…後で雷華ちゃんをお茶に誘って精神的な癒しを得ないとやってられないわね本気で…









外伝5END