デュエルアカデミア――絶海の孤島に設立されたデュエリスト養成機関である。
 何でこんな場所に建てたのかは、設立者がアレで何な社長だから突っ込んではいけない。

 いけないのだ。
 下手に突っ込んだら3体の『青眼の白龍』で『粉砕・玉砕・大喝采』されるから!!


 「甘いわ!『融合』!そして『龍の鏡』!!現れろ、2体の『青眼の究極竜』!!」

 『『きしゃぁぁぁぁぁ!!!!』』
 青眼の究極竜:ATK4500(×2)



 …はい?


 「2体で作者にダイレクトアタック!『アルティメット・バーーースト』!!」


 はいぃぃぃぃ!?ぐほぁぁぁあ!!!!
 LP:0



 「ふはははは!これぞ強靭、無敵、最強!
  粉砕!玉砕!!大喝采ーーー!!!
わ〜はっはっはっはっは!!!」


 ドチクショウめ…此れだけの為に出てきやがったのか!
 だが究極竜2体はさすが社長と言っておく!!


 …少し落ち着こう。
 そのアカデミアで現在トップクラスに居るのが明石裕奈、八神はやて、遊城十代、万丈目準の4人である。

 そして僅差でその下に居るのが天上院明日香、三沢大地、丸藤翔、原麗華、藤原雪乃なんかである。

 今回の話の主役はその内の1人、藤原雪乃。

 大凡高校生とは思えない怪しい色香を持つ彼女の一日とは果たして…











 『雪乃んのとある一日』










 Side:雪乃


 あふ…あら、もうこんな時間?
 そろそろ起きないと遅刻してしまうわね…でもその前に…

 「おはよう、素敵なお姫様と坊や達…」


 写真相手とは言え朝の挨拶は欠かせないわよね…
 本当に素敵な子達なんだから…うふふ♪

 人としてもデュエリストとしても魅力的な子が多いわね此処は…
 明日香と麗華も中々だし…本当に退屈しないわ♪


 でも、此れだけ素敵な子が多いと、悪いとは思っても、つい目移りしちゃうのよね…困ったものだわ。

 まぁ、デュエルが強くなければ魅力を感じはしなかったでしょうけどね。
 だからこそ余計に素敵に感じちゃうわね…皆強いんだから♪


 と、いけないいけない、此れじゃあ本当に遅刻してしまうわ。
 今日は月1度の実技検定……相手ははやて…楽しみだわ…



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・

 ・・・・・・

 ・・・



 とは言っても実技検定は午後から。
 午前中は退屈な座学…


 「と、言うわけ〜デ、これらのカードはコンボによってこそその真価を発揮するの〜ネ。」


 と言うわけでもないのよね。
 最近はクロノス先生の授業も楽しいわね、前とは別人みたいよ…♪


 はやてと裕奈が言うにはこっちが本性らしいのだけれど…


 「だとすると、『―――』とのコンボも狙えるよね?」

 「寧ろ初期手札によっては、先攻逃げ切り1ショットも可能や…おっそろしいなぁ…」

 「その通りなの〜ネ。
  今日の授業で、モンスターの表面ステータスと効果だけを知っていてもダメだと分ったと思うの〜ネ!
  大事なのは複数のカードとのコンボを、可能性を模索して戦術を組み立てることなの〜ネ!」


 至言ね。
 デュエリストは勘が鋭くなければやっていけないもの。

 尤もブルーのダメ坊や達には分らないでしょうけど…♪


 「そや、雪乃ちゃん、午後の実技検定は私等でデュエルやったよね?
  ……学校の実技検定とは言え、手加減抜きで頼むで?」

 「あら…言われなくてもその心算だったわ。」

 貴女の本気を引き出してこそですものね。
 うふふ…此れはとても楽しそうだわ……勝ったら食べちゃおうかしら…♪


 「…裕奈が身の危険を感じたんはガチみたいやな…」


 あら…大丈夫よ、優しくしてあげるから…♪


 「おぉう…私は今人生で7番目くらいのピンチを感じてる気がすんでーー!?」

 「諦めろはやて…骨は拾ってやるぜ♪」

 「不吉な事言わんといてぇぇぇ!?」


 あらあら、可愛い事♪
 うふふ、心の底から楽しみましょう……デュエルを…


 「私エスケープしちゃダメなん?」

 「「「「ダメ。」」」」


 さて、はやてはドンなデュエルを見せてくれるのかしら?
 ガラじゃないけど私もワクワクしてきちゃったわ…



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・

 ・・・・・・

 ・・・



 …矢張り強いわねはやては…ゾクゾクしちゃう♪


 「お願いやから普通にデュエルしてや…」
 はやて:LP2400

 『なにやら危険な香りが…
 煉獄剣士−シグナム:ATK3000


 『はやての貞操の危機かも…
 インフェルニティ・ヴァルキリー−フェイト:ATK3000
 
 『グルルルル…』
 煉獄龍 オーガ・ドラグーン:ATK3500



 「ソレは無理よ…此れが地ですもの…」
 雪乃:LP2800
 イビリチュア・トライデント:ATK2700
 イビリチュア・ヴァルキリーオーガス:ATK3400
 イビリチュア・ジールギガス:ATK3200




 其れにこんなにゾクゾクするデュエルよ?
 胸の底から熱くならないなんて嘘でしょう?……心が燃えるって素敵よ…♪


 「まぁ、その意見には同感やけどね…」

 「でしょう?…行くわよ、手札から魔法カード『壺の中の魔導書』を発動。
  互いのプレイヤーはデッキからカードを3枚ドローするわ。
  このターン、煉獄龍は既にその効果を使っているからこの効果を無効にする事は出来ないわね…♪」

 「やってくれるなぁ…此れで私の『煉獄の多重結界』もその効力を失った言う事か…」


 貴女のデッキの最大の弱点は1枚でも手札があればその力が崩れ去る事。
 手札が3枚になった事で煉獄の多重結界の効果は消え、私のモンスターの効果が復活するわ。
 そして、ヴァルキリーオーガスの効果発動…♪
 手札の『イビリチュア・プシュケローネ』を捨て、はやてのモンスターを全て墓地に送るわね?


 「おっと、流石にソレは通せへんなぁ?
  トラップカード『煉獄の勅命』!手札を全て捨て、デッキから『インフェルニティ』を特殊召喚する!
  手札を全て捨て……煉獄の地平に現れや、『インフェルニティ・ジェネラル』!!」
 インフェルニティ・ジェネラル:ATK2700


 「更に私の手札が再び0になった事で『煉獄の多重結界』は再びその力を発揮するで?
  これで、ヴァルキリーオーガスの効果は無効になり、効果は不発で終りやな。」

 「あら…やってくれるわね…♪」

 行けると思ったのだけれど……けど此れだけじゃないわ。
 魔法カード『儀水鏡の暴走』を発動。
 このターン、『リチュア』が相手モンスターを破壊した場合、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与えるわ…

 此れで決めてあげる……ヴァルキリーオーガスでシグナムに攻撃、『アビス・パニッシャー』…♪


 「攻撃言うたな?其れを待ってたんや!トラップ発動『煉獄の結束』
  手札0の時、インフェルニティか煉獄1体に他のモンスターの攻撃力を集中させる!
  此れでシグナムにフェイトちゃんと煉獄龍、そしてジェネラルの攻撃力の合計値9200が上乗せされる!」

 『はぁぁぁぁ!!
 煉獄剣士−シグナム:ATK3000→12200


 「反撃やシグナム!!

 紫電一閃!!!



 ――ズバァァァァ!!!



 「あん……残念ね…負けちゃったわ…」
 雪乃:LP2800→0


 其れを伏せていたとはね……煉獄の壁は厚いわ…けど楽しかったわよはやて…♪


 「まぁ、私も楽しかったで♪…ちょぉ怖かったけどな…」

 「そうかしら…?」

 私は此れが普通なのだけれど……ところで、担架で運ばれていった3人の坊やは如何したのかしら?


 「雪乃ちゃんの色香に当てられたんや……」

 「軟弱な坊やね…」

 まぁ、良いわ……デュエルは楽しかったものね…♪








 ――――――








 授業が終ると決まっていくのが、『札屋・吉良』……此処にいるブロンドの子と店長も中々に素敵なのよね…♪
 品揃えも豊富だし、店内も清潔で好感が持てるわ…


 「らっしゃい!おぉ、雪乃嬢ちゃんか、頼まれてたの出来てるぜ!」

 「ありがとう、店長さん♪」

 デュエルディスクの調整をお願いしていたのよね…だから今日は代替機を使ったのだけれどね。
 あら?少し軽くなったかしら?


 「おう。女の子が使うには少しばかり重量が有ると思ってな、外装の素材をカーボンファイバーに変えてみた。
  オートシャッフルも機能向上させといたから格段に使いやすくなってると思うぜ?」

 「其れはありがたいわ…♪」

 本当にこっちの望んでいるものを分っているんだから…だから流行るんでしょうけど。
 あ、其れとこのブースターを3パックいただけるかしら?


 「あいよ!3つで450円だ。其れとコイツはおまけな。」


 秘密のカードパックね…ありがたく頂くわ…じゃあまた♪


 「毎度!今後ともご贔屓に!!」



 ホント良い店があるものだわ……さてと、レッド寮で夕食を頂こうかしら…
 今日のメニューは何かしらね…楽しみだわ…



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・

 ・・・・・・

 ・・・



 「…あの、もう少し離れませんか雪乃さん?湯船は広いんですし…」

 「あら…女同士だもの、恥ずかしがらなくても良いじゃない麗華…」

 「いえ、恥ずかしがるとかではなくて…なんと言いますか…」


 うふふ…情熱的なデッキを使う貴女も中々に初心ね…?
 大丈夫よ…怖くないから…


 「はひっ!?み、耳に息を吹きかけないで下さい!!///

 「てか雪乃ん自重!!それ以上やったらこのサイト潰れるから!!」

 「あら、裕奈にはやて…来たのね…♪」

 「なんや見過ごしたらアカン状況がおこっとる様な気がしたんや…来て正解やったな…」


 残念…もう少しだったのに…


 「何がだコラ。やりすぎっと二度とデュエルが出来なくなるからその辺で。
  普通に風呂入ろうぜマッタク…」

 「デュエルが出来なくなるのは嫌だわ……しょうがないわね大人しくしましょう。」

 「た、助かりました…」

 「まぁ、背中の流しっこ位は有りやろうから、後でやろうな♪」


 ソレはそれで素敵ね……一度やってみたかったのよ…♪

 ふふふ、たまにはこんなバスタイムもアリね…








 ――――――








 そして、あっという間に就寝時間……今日も楽しかったわ。
 素敵な子達と素敵な一日…我ながら恵まれているわね…♪


 明日もきっと素敵な一日になるわね……確信できるわ…


 「明日も宜しくね、お姫様と坊や達…」


 明日は、ドンナ素敵な事が起きてくれるのかしら………楽しみだわ…♪








 ――――――








 No Side(或いは作者視点とも言う)


 以上が藤原雪乃のとある一日である。
 まぁ、本当はもっとアレでなにな部分が無くはないのだが、少々危険なので此れくらいでご容赦願いたい。

 まぁ、彼女はデュエリストとしても一流であるし、独特なキャラクターで人気者だから此れで良いのだろう。


 さてと……其処で何不吉なものを召喚されているのかなヘルカイザーさんや?


 キメラテック・オーバー・ドラゴン:ATK4000

 「雪乃からの伝言だ…『もう少し色々紹介してくれても良かったのに…』とのことだ。」


 成程…で、なぜにキメラ・オーバー?


 「決まっているだろう…此れのためだ!!」


 はい?


 「エヴォリューション・リザルト・バースト……5連打(ゴルンダァ)!!」


 意味わかんねーー!!
 あ、雪乃の差し金か!?
 冒頭といい最後と言い今回はこんな役割か!!


 「消え失せろ、敗者ぁぁぁ!!!」


 ――ドガァァァァン!!!



 むぺぇぇえ!?


 LP0


 はぁ、はぁ……人の一日を作品にするのも命懸けなんだな……ガクリ…











 お終い♪



 登場カード補足



 儀水鏡の暴走
 通常魔法
 このターン、「リチュア」と名の付くモンスターが相手モンスターを戦闘で破壊し墓地に送った場合、
 相手に破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える。



 煉獄の勅命
 通常罠
 自分の手札を全て捨てて発動する。
 デッキから「インフェルニティ」と名の付くモンスター1体を選択して特殊召喚する。



 煉獄の多重結界
 永続罠
 自分の手札が0枚でこのカードが表側表示で存在する場合、相手フィールド上のモンスターの効果は全て無効になる。





 あとがき座談会


 吉良「というわけで230000でyatumeさんからのリクエスト。『雪乃んの一日』で書かせていただきました!」

 雪乃「究極レベルのモンスターの攻撃を喰らったにしては略無傷…頑丈ねぇ…♪」

 吉良「頑丈じゃないとデュエルは出来ないんだぜ?」

 はやて「至言やな…」

 裕奈「メッチャ納得できるね。」

 吉良「しっかし、アレだね、雪乃んの独特な話し方は文章にするのが難しいとよ〜〜く分った!」

 雪乃「まぁ、特徴的といえばそうよね…」

 吉良「まぁ、雪乃はTFでも好きなキャラだから本編にも出したわけだけどね。」

 雪乃「あら、嬉しいことね……うふふ、それじゃあyatume…アナタにこの作品を献上するわ…貰ってあげてね…♪」

 はやて「ほんで、これからも自由気侭をご贔屓に〜〜!!」

 裕奈「んじゃね〜〜!あ、リリネギGX本編も宜しく〜〜〜!!」


 座談会終了