――AM8:00
この『リリカル遊戯王学園』では、お馴染みと言うか名物的な光景がお目にかかれる時間帯である。


――キィィィン…


疾走する真紅のDホイール。
其れを駆るのはダークブルーのライダージャケットに身を包んだ大学部2年の学生――不動遊星。
そのDホイールにタンデム乗車しているのは、これまた大学部1年の女学生――八神はやて。
国内最大のマンモス学園都市においても有名なカップルの登校風景である。

其れだけならば只のバイク通なのだが……明らかにオカシイのだ『速度』が!
現在時刻がAM8:00だが、この2人が家を出たのはAM7:55。
もっと言うなれば、この2人が一緒に住んでいるアパートからこの学園までは時速50qで走って大体30分弱と言う距離だ。
それを僅か5分で到着するとは如何言う事であろうか!?

「あっきらかにスピード違反だよな遊星の奴…」

「けど、光の速さ突破されたらおまわりさんだって逮捕できないよ…」

つまりはそう言う事。
2人の親友であるクロウとなのははある意味で諦めの境地に達しているのかもしれない。

まぁ、何時もの事なので誰も何も言わないのではあるが。

ともあれ、今日も今日とてこの学園の1日が始まるようである。

「ミラーフォースだとぉぉぉぉぉぉ!?」

…ミラフォを喰らったキングの叫びと共に…










『ある学園のとある一日』









「またミラーフォースを喰らったのか?伏せカードには注意した方が良いと言っただろうジャック。」

「警戒していたわ!だが2枚目があるとは予想外だっただけだ!!」

「無制限カードなんだから2枚目くらいは予想しとけよな…」

大学部2年の教室ではダチ公3人組がこんな会話。
まぁ、伏せカードは警戒すべきだろうが、ミラフォ無制限は正直ないわ〜〜……何考えてんねんK○NAMIのアホたれ。

「その伏字は意味があるのか?」

「ねぇな…ローマ字の『O』を『○』にしてる時点で伏せる気なんざねぇだろ普通に。」

うん、無い♪
しかしあれだねぇ、遊星にははやてって言う相手が居るけどクロウとジャックは如何なのよ?

「居ねぇ…なのはとは初等部のヴィヴィオの事で仲が良いが、そういう関係じゃねぇ…ナカジマのオヤッさんに気に入られてスバル達にゃ懐かれてるけど…」

「キングは孤高なものだ!!」

うん、良く分かった。
クロウは兎も角、ジャック――アンタはアカンわな。
てかカーリー如何したゴルアァ!!アレを見限ったとか言ったらいてこますぞこらぁ!!

「アイツは大事にしているぞ?其れとは別に王者は孤高の強さをその身に宿して居なくてはならないのだ!!」

そう言うこってすか。
まぁ、そのカーリーは大学部の写真サークルで一目置かれてるしね。

そんでだ、遊星君は何で白衣を羽織っているのかな?

「このクラスの1限目は俺が講師なんだが?」

色々と待て!突っ込み所は沢山あるが取り敢えず待て!!
何だ講師って!?お前は学生じゃなかったのか!?学生が教鞭取るってか!?如何言う事よ!?

「コイツは1年次の2学期までに大学卒業に必要な単位全部取っちまったんだよ…」

「あまりにも凄いのでな――理事長のゴドウィンが理数系の講師に抜擢したのだ。
 更に言うと、遊星が講師を務めるようになってから、物理をはじめとした理数系教科の成績が爆発的に上昇した生徒は少なくない。」

ドンだけ分かり易い授業してんのこの人は!?
しかしそうなるとアレじゃね?遊星のファンになった女学生とか女生徒ととか多いんじゃねぇの?

「「………」」

なぜそこで黙る?

「居たらしい…と言うか実際に居た――分からないところを聞くと言う名目で遊星にアプローチしようとした連中も居たんだが…」

「ある者は鈍器の様な物で殴られ、ある者は木刀で襲われ、またある者は突然胸から腕が生えて来たとか…」

誰がやったか丸分かりだなおい!!
気持ちは分かるが自重しようね騎士の皆!!其れ犯罪だから!!……ってなんじゃっこりゃぁ!?

「く、空間に謎の手が!!」

「地の文からリンカーコアぶっこ抜く気かよ!!!」

うっそだぁぁ!!?


――パキィィィン!!


ひでぶ!!

「其れじゃあ授業を始めるぞ。」

「…あいつ、本当に良いタイミングでこういう事は見てねえよな…」

「本当にな…」








――――――








あ、あぶね〜〜〜…死ぬかと思ったぜ。
取り敢えず気を取り直して、今度は同大学1年の教室!!

「嬉しそうだねはやてちゃん?」

「そりゃ、次の授業は愛しの彼が講師を務める物理ですもんね〜〜…ったく、アタシ等の中で1人だけ彼氏作りよってからに〜〜!!」

「痛い!痛いでアリサちゃん!!ギブ!ギブアップや〜〜〜!!!脳味噌割れてまう〜〜〜!!!」

「割れたって遊星が直してくれるでしょうが〜〜〜〜!!!」

無茶苦茶な理論ッすねえぇ……止めなくて良いのかいテスタロッサ姉妹に月村の御嬢さんとシェリーさんや…

「止めるだけ無駄よ…」

「止まらないからねぇ〜〜。」

「アリサはスイッチ入るとちょっと…」

「多分、遊星さんが来るまで止まらないんじゃないかな?」

まぁ…そうだと思うけd「痛い言うてるやろ!!響け終焉の笛――ラグナロク!!!」――待てコラ最強技で突っ込むな!!

「闇に滅せよ!!エクスカリバー!!」

便乗するな大ボケ王!!てか、お前も居たのかよ!!
ん?て事はだよ…

「走れ明星、全てを焼き消す炎と変われ…!真・ルシフェリオォォン…ブレイカー!!」

「パワー極限〜〜!!らいじんふーさつばくめつけえぇぇん!!」

やっぱりお前等も居るのかよ!!
つ〜か大丈夫かアリサ!?

「舐めんじゃないわよ!!行くわよフレイムアイズ!!」

『合点だい!!』

INNOCENT設定出てきた!?
此れ教室が――いや、下手したら校舎が吹っ飛ぶんじゃねぇの!?

「その心配はないよ?」

何故に!?

「トラップ発動『くず鉄のかかし』!!ダメだぞ、教室内で必殺技を使っては。」

遊星ーーーーー!!!お前かぁぁあ!かかし先生1枚でこの超必殺技の乱れ射ちを遮断するとは見事!!
遊戯王史上最強の防御力は伊達じゃない!!

「さて、全員席についてくれ、講義を始める。
 だが、その前に…はやて、アリサ、ディアーチェ、シュテル、レヴィは……教室内で必殺技出そうとした罰として今日は立った状態で講義を受けてもらう。」

あ〜〜〜…やっぱりお仕置きはアリなのね?
でだ、事の発端であるアリサとはやては当然として、便乗したマテリアルズはそりゃ異を唱えらんねぇわ。
ま、自業自得だ頑張れ。

「遊星の講義やったら立ったままでも全然平気や!!」

…さいですか。








――――――








時は更に進んで昼休み!
皆お待ちかねのランチタイムなんだが……何か増えてない?
ヴィヴィオとレーシャに龍可と龍亞…あぁ、一緒が良かったのね?

「うん!ヤッパリ遊星達と一緒の方が楽しいもん!」

「レーシャとヴィヴィオもパパやママと一緒の方が良いもんね♪」

「「うん!」」

子供はかわいいねぇ……まぁ、養子縁組云々で学生の身でありながら6歳の子供がいるはやてと遊星となのはは如何なのかとも思うけど言うだけ無駄やな。
其れは兎も角クロウの周りも賑やかだねぇ?
高等部のギンガとチンクとディエチ、中等部のスバルとノーヴェとウェンディに囲まれてモテモテ兄貴だなぁおい!!

「今日の弁当はアタシが作ったんだ…料理はあんまし得意じゃねえからあんまし美味くないかもだけど…」

「何言ってやがるノーヴェ。一生懸命作ったんだろ?なら不味い筈がねぇって。
 小手先で巧く作った料理より、一生懸命頑張って心こめた料理の方が何倍もうめぇからな…ありがたくいただくぜ。」

「お、おう!」

良い兄貴だねぇ〜〜〜。
んで、遊星とはやて…レーシャも居るけどね。
意外だなぁ?弁当の献立が同じなのは兎も角として、遊星の弁当には鮭フレークでハートでも作ってあるかと思ったんだけど?

「ふ、そないな安易な手を使うはずがないやろ…私の愛を舐めんな!!
 ホンマの愛はなぁ、態々ハートなんぞ使わなくともその力を発揮するんや!!みてみぃ!!」



「ぐはぁぁ!!あ、愛が愛が…痛い…」
「愛の果てに死す…一片の悔いなし!!」
「認めたくないモノだな…若さゆえの過ちと言うものは…」


何か凄い事になってる!?
え、何で…まさかその弁当か!?弁当に込められた愛が、蓋を開けた瞬間に炸裂しこのオーラへの耐性が低い者達を巻き込んだと言うのか!?
…恐るべしはやての遊星愛…

「お母さんのお弁当美味しーー♪」

「あぁ、また腕を上げたな?はやての料理は元から美味しいけが、日々腕が上がっていくからな。毎日食べるのが楽しみだ。」

「照れるやん遊星もレーシャも…美味しいって食べてもらえるからもっと頑張ろう言う気になるんやで?」

え、何この『幸せ家族計画』。
ふっつーにファミリーですよね!?これを見て何で平気なんですかなのはさん+αーーーーー!!!

「「「「「「「慣れたから。」」」」」」」

適応能力恐るべし!!
まぁ、慣れなきゃやってらんねぇわな…

もういいや、次行こう次!!








――――――








でもって放課後!!
大学部の生徒会室には結構な人が集まってるねぇ?
遊星とはやて、クロウとジャックになのはとテスタロッサ姉妹とアリサとすずかとマテリアルズ。
其処に高等部と中等部のナカジマ姉妹に――何故居る悪者!!

「あぁ?居たらワリィのかこら!!連載終了してもなぁ、特に指定が無い遊戯王関連だったら出てくるんだよ俺は!!」

相変わらずだなあ悪役遊哉君よぉ!!
アンタ明らかに次元超えて現れただろぉ!?

「知るかボゲェ!!」


意外なゲストにビックリだよコン畜生!!
まぁ良いや…で、この中等部から大学部までの精鋭が集まった特別生徒会、通称『機動六課』は今日も今日とて会議なのよね?

「せや…議題は――言うまでもなく『化学教師ジェイル・スカリエッティ』をどないにするかや!!
 教師としては一流レベルやけど、化学室を占領して怪しげな研究しとるのは見過ごせへん!!
 しっかも新米教師の陰険姑息眼鏡まで引き込んで良からんことを企んでるのは確実や!!
 今の今までは証拠集めに徹してたけど、此れだけ証拠が揃えば十分やろ!!今日と言う今日は堪忍せん!纏めて確保や〜〜〜!!!」

スカさんはやっぱりなのね…つーかコイツを教師として採用した学園にも問題がねぇか?
いや、あったとしても長官が理事長だったら何でもありか…更に初等部、中等部、高等部、大学部の校長がそれぞれ、リンディ、沙羅、レティ、プレシアだからねぇ…


諦めれ魔導サイエンティスト、お前は今日ここで終わる。
特に、遊星とはやて、そしてなのはは速攻お前を潰しに行くからな!!

何でって?それは可愛い娘が待ってるからさ!

「はやてちゃん、今日は鶏肉が特売だって。」

「ホンマかなのはちゃん!?其れ良い事を聞いたなぁ?よし、今夜のおかずは鶏のから揚げ3種(和風、洋風、中華風)で決まりやな。」

女学生の割に所帯じみてるねぇアンタ等…此れが娘を持つ者の平常運転なのだろうか?
まぁ、何れにせよ30分もあれば終わるだろうね…じゃあ、行って来なされ。

「突撃やーーーー!!」

「「「「「「「「「「「「おーーーーーー!!!」」」」」」」」」」」」

暴れさせてもらおう!!
炎龍皇−アグニ:ATK2900


アグニまで出てきちゃったよ…まぁ良いか。
取り敢えず今日も今日とて学園は平和で賑やか時々バイオレンスと言う事で良いだろう…良いって事にしておこう!!












おまけ

「さて、沙羅校長…遊星とはやてさんの結婚式ですが――講堂を使って式を行い、大学部の屋上で披露宴と言う形で如何でしょう?」

「異議なし♪」

「ではその様に手配しておきますね。」

何か画策してるね…てか学園で学生同士の結婚式とかマジか!?…まぁ、今更だな。
やり過ぎないようにな!!


ったく…今回学パロだったのか?もう訳が分からないぜ…









御終い♪




後書き座談会



遊哉「選べ『ブッ飛ばされてお縄になるか』『お縄になってブッ飛ばされるか』。」

吉良「其れ選択肢になってねぇ!?」

遊哉「なる筈ねえだろ!!そのまま死ぬ!!」

吉良「ぐほあかか!?」
吉良:LP4000→0


吉良「…と、悪ふざけはこの程度にして…隠しキリ番246810のリクエストだ!!隠しキリリクは結構久しぶりかも知れねぇな。」

遊星「そうだな…結構踏み逃げられることが多いからな。」

はやて「其れに今回は初めての人からのキリリクやからね…力も尽くすやろ♪」

吉良「尽くした結果が此れだがな!!
    まあ、リク貰ったのがアレだからいっそ遊星とはやてがカップル設定で書いたんだけどね…ごめん、この程度で身体がむず痒くなった。
    よくよく思うわ、俺良くリリカル遊戯王101話の冒頭を書けたなと…」

遊星「テンションだろうな…」

はやて「それ以外には有り得へんやろね…」

吉良「グダグダ感は否定しないし、俺には否定する権利もない!!
    だが、貰ってくれると言うならリク主のニールさん、遠慮せずに持って帰ってくれ!!
    これ以上gdgdになる前に俺は消える!!さらばだ!!」


――瞬!!



はやて「ほ、ホンマに消えよった…」

遊星「…あぁ、凄い事だな。」

遊哉「つ〜か俺出した意味有るのか?…絶対ねぇよな…」



《多分ないね♪座談会終了!!》