学園祭最終日の世界樹広場には俄かに人だかりが出来ていた。
見れば、広場には特設ステージが出来ており、分かり易い魔女やら戦士と言ったコスプレをしている少女達が多数。
「さぁ〜注目、注目〜〜!」
「学祭最終日全体イベントのお知らせだよ〜♪」
その正体は裕奈達3−Aの面々。
行っているのは最終日の全体イベントの告知チラシの配布と参加勧誘。
要するに超の計画を阻止するための作戦の下準備だ。
見れば、まき絵や鳴滝姉妹と言った『非魔法関係者』の姿もある。
この辺は、あやかが人手確保の為に暇な人員を(半ば強制的に)連れてきたと言う所だろう。(尤もやってる連中も楽しんでいるようだが)
只それだけならば此れほどの人だかりには成らないだろうが、3−Aの面々はハッキリ言って美少女で構成されている。
その美少女が笑顔でイベント告知をしているとしたら如何だろう?
先ずは男性の人だかりが出来、その人だかりを見て今度は老若男女問わず人が集まってくる。
結果として、可也の人がこの世界樹広場には集まっているのだ。(携帯電話なんかを使った口コミで更に人は増えるだろう)
「どうぞ。」
そして配られている告知チラシは…
『火星ロボ軍団vs学園防衛魔法騎士団』
B級特撮を思わせるものだった。
ネギま Story Of XX 40時間目
『Play Away One's Time』
「内容変更か〜、そりゃそうだよな。全体かくれんぼじゃつまらなさそうだし。」
「面白そうじゃん。サバイバルシューティングかな?B級感バリバリだけど。」
当初の予定であった『学園全体かくれんぼ』からすれば相当にまともと言えるイベントだろう。
が、その滲み出るB級感から、人だかりの割りに参加しようとする人はあまり多くは無さそうだ……このままなら。
「ぜひ参加して下さいね♪」(ニコッ♪)
意識してやったわけではないだろう。
だが、今のまき絵の笑顔の一撃は相当に破壊力があったらしく、
「お、俺参加しちゃおうかな〜〜!!」
「え、出るの?だったら僕も!!」
高等部と思われる男子生徒が声高に参加を宣言。
此れが意外と効くモノで、1人が割かしでかい声で参加を表明すると『自分もやってみようかな?』と思う者は結構多いのだ。
事実、此れを皮切りに彼方此方から『参加してみようか?』『意外と面白そう』と言った声が上がり始める。
こうなれば占めたもので、宣伝効果はより大きくなる。
イベントの裏事情を知らないまき絵だが、其れ故のナチュラルスマイルの一撃は大きな効果があった。
「――以上の様にリニューアルした最終日イベント。皆様のご参加をお待ちしておりますわ!」
参加の声が増えてきたところで更に一押し。
「此方が騎士団に入団されると支給される装備の数々!」
「此れより実演をお見せしま〜す♪」
イベント用に集めた装備(魔法具)の実演説明だ。
集まっている人の興味を引くにはもってこいだろう。
「他にもいろいろ種類があるからね〜!」
「このローブは安全装置も兼ねてるので参加者は必ず身に着けるように!」
防御用のローブの説明をし、いよいよお待ちかねの武器の説明。
「そして此れが武器、魔法使いの杖!」
取り出されたのは30cm程の棒の先に星が付いたなんとも可愛い代物。
人だかりからは『カワイイ〜』と言った声が上がっている。
「可愛いと馬鹿にする無かれ!一言呪文を発すればこの通り!まき絵お願い。」
「OK〜…コホン。えっと『敵を撃て――――――!』」
――キュゥゥゥ…パシュゥゥ!……パァン!!
裕奈に言われたまき絵が呪文を唱えた瞬間に、杖から光が放たれ弾けた。
これには集団も驚く。
この小さな杖から、特撮顔負けの飛び道具が出たとなれば当然だ。
「この光に人体への影響は有りません。更に…」
「ファイアー!」
――ボシュッ!…ドド〜〜ン!!
「バズーカタイプなど様々な武器を用意!自由に選べます!」
裕奈がバズーカタイプを使用して、武器の種類の豊富さをアピールし興味を引く。
イベントの宣伝の方は、中々に順調の様だ。
――――――
――魔法使い日本本部
同刻、この場には3−Aの面々(美空だけはシャークティの手で強制参加)を除く『全ての』魔法関係者が集められていた。
「全世界に対する強制認識魔法……」
「そんな事が可能なのか……」
「侮っていたな……学園長、この情報は何処から?」
其処で近右衛門から聞かされた超の計画の全容に、集められた魔法関係者は全員が驚いていた。
尤も、超に近い大学部の一部の者は知らないフリをして驚く真似だけだったのだが…
ただ、ガンドルフィーニや神多羅木と言った大学部に属さない『反稼津斗派』の者が本気で驚いていた所を見ると、この時点では大学部の連中とは結託していなかったのだろう。
「情報源は如何でも宜しい。何としてもこの計画は阻止せねばならん。」
近右衛門も近右衛門で、知らぬフリをしている連中に敢えて気付かぬフリをし計画阻止の為の作戦を告げて行く。
この辺の老獪さは流石といったところだろう。
「それでこの大作戦ですが…」
「確かにこの祭りの騒ぎの中、2500もの敵を抑えるのは難しい…それならば当事者として参加させてしまおうと…」
「しかし、思い切りましたなぁ…」
「なに、安全措置は充分に講じるつもりじゃ。うちの生徒じゃしな。」
ニッと笑い、一同を見渡す。
それに弐集院や瀬流彦なんかは、安堵し、逆に作戦の有効性を言い始める。
反対に、大学部の一部は苦い顔を(何とか誤魔化してはいるが)していた。
この作戦が決行されれば、自分達の目論見は全ておじゃんになる。
かと言って、この状況で近右衛門が打ち出した作戦に真っ向から反対する『正統な』理由も無ければ対案も無い。
尤も、このとき既に彼等が用意していた戦力は兵鬼、弾丸、データに至るまで全てが数人の少女によって破壊しつくされていたのだが…
「この…6体の巨大生態兵器と言うのは…?」
さりとて作戦会議は続く。
配られた報告書を手に、不明な部分についての質疑応答がなされていく。
「学園地下に石化封印されていた無名の鬼神を、科学の力で使役するつもりのようです。
巨大魔方陣生成の魔力増幅装置として使うものと思われます。」
「京都のリョウメンスクナには遠く及ばなくともその力は桁外れや。此れが出てきたら生徒は下がらせるべきやろうな。」
質問に答えるのは刀子と千草の2名。
簡潔に、分かりやすく説明をしていく。
其れを聞いて美空だけは地下で見た巨大兵鬼を思い出して冷や汗をかいていたが。
「いずれにせよ、これ程の計画を進める超君の力を侮る事は出来ん。本国からの応援も間に合わんじゃろ。(そもそもしてないしの)
心してかかるが良い。超君の計画を阻止できなければ世界が変ってしまう。全力でこの作戦にあたってくれ!」
学園長らしくビシリと〆て、『超の計画』に対しての作戦会議は終了。
そう、此処からが本番なのだ。
「其れとは別に!」
気を引き締めた一同に、再び声を上げる。
何事か?まだ何か有るのか?と言った感じで一同は近右衛門を見やる。
「今話した超君の計画に便乗した者が、その裏で女子中等部3−Aの副担任、氷薙稼津斗君の殺害を企てているとの情報提供があった!」
「「「「「!!!!!」」」」」
思わぬ事に全員が目を見開く。
特に其れを計画してた大学部の一部は冷や汗が吹き出ている。
「詳細は一切不明、何処の誰が其れを行おうとしているのかも謎じゃ。故に油断は出来ん!」
嘘である。
既に近右衛門は木之香と刹那の報告で、其れを行おうとする人物は分かっている。
だが、敢えてぼかした。
そうする事で警戒レベルを引き上げ、逆に計画加担者への牽制としたのだ。
特定されていないと言うのは、時として逆に脅威になる。
『何処まで知っていて、何処まで知らないのか』、その境が分からないからだ。
其れを巧く利用した、近右衛門の頭脳プレーと言った所だろう。
「不確かな情報とは言え、最悪の場合は人命に係わる事態に成りかねん。超君の計画阻止共々気を抜かんように!」
明らかに動揺を見せた連中に内心でニヤリと笑い、近右衛門はもう1度念を押す形で作戦会議はお開きとなった。
――――――
――エヴァンジェリン邸
「随分盛り上がってきたな。」
「委員長や裕奈達が巧い事イベントの宣伝やってるみたいだね〜。」
修行を終えた稼津斗が戻り、準備もいよいよ大詰め。
世界樹広場の方でもイベント告知組が中々派手にやっている様子。
魔法具から発せられた光が花火の様に炸裂する様が此処からでも確認できるほどだ。
因みに稼津斗だがダイオラマ内で1年間修行してきたとの事。
その成果は十分であったらしく、相当に力を増したように感じる。
「派手にやればやるほど効果があるか。で、此れは一体なんだ?」
「私達の衣装…らしいんだが。」
其れは良いとして、目の前の様々な衣装に目が行く。
騎士、魔法使い、侍、武道家etc…etc…コスプレ大会が開けそうなレベルの物ばかりだ。
リインが言うように衣装なのだろうが…
「あぁ、其れね。どうせド派手な全体イベントなんだからいっそ見た目も派手にって事で。」
如何にもイベント用のものらしい。
説明した和美自身も既に胸元が大きく開いた何ともセクシーな魔女の衣装を身に纏っている。
「其れで戦えるのか?」
「いんや、私は司会だよ。イベント盛り上げる為の司会と実況は必要でしょ?一応アーティファクトで常に情報は収集しとくけどね。千雨ちゃんリンクよろしく。」
「任せとけ。バックアップの方は問題ねぇ。アンタ等は思いっきり暴れてくりゃ良い。」
各々が自分の役割を理解し、自分の意志で動く。
戦闘組、バックアップ組共々『最強』とも言えるこの面子が目的を1つにしている以上負けは無いだろう。
準備は八割方の完成を見ていた。
「そうさせてもらうか。…時にマクダウェル、如何してネギに膝枕してるんだ?」
「ふ、弟子の安眠確保の為だ。それとも…マスターの疲れを癒すのは従者の務めと言った方が良いか?」
「どちらでも良いが…ネギも安心して寝てるみたいだしな。」
ネギ組最強の真祖の姫は何かやっていた。
――――――
一方で、危機に直面していたのは大学部の――稼津斗殺害を企てていた連中である。
計画が学園側にバレて居る事に対して、作戦を組みなおそうと地下を訪れた彼等が見たのは正に惨劇の跡だった。
狙撃ライフルは無事だが、弾丸は『魔法禁止弾』を含め全て持ち去られ、コンピュータのデータはクラッキングされ更にウィルスに感染。
トドメに、切り札として用意した超兵器搭載型の兵鬼までもが木っ端微塵に壊され『粉砕・玉砕・大喝采』状態。
此れではとても計画を実行に移す事など出来そうに無い。
「オイ如何する?これじゃあガンドルフィーニ達を引き込むことも出来ん。」
「それどころか、この状況で強攻策に出たら我々の身が危ないんじゃ…」
流石に無理と判断したのか、後ろ向きな意見がチラホラ。
こうなると崩壊と言う物は早い。
と言うか、この計画そのものが魔法禁止弾と改造兵鬼が有ってこそだったのだ。
其れが両方とも失われ、更にはバックアップデータまで昇天したとなっては最早計画は崩壊したに過ぎない。
「お、俺は降りるぞ!勝ち目の無い戦いをするつもりなんて無いからな!!」
「わ、私も降ります。」
最初に言ったのは誰だろうか?
しかし、1人でも離脱を表明すれば、それはあっという間に広がっていく。
「僕も止めとく。勝てないもん。」
「アイツを始末できんのは残念だが…勝ち目の無い戦いは愚か者のする事だ。」
次々と離脱者が出て行く。
最終的に残ったのはたった3人。
計画をぶち上げた者だけだった。
「く…此処まで来て…!如何する?」
「如何するも何も計画は遂行する……氷薙稼津斗は私が直接叩こう。」
「勝算があるのか?」
自信満々のリーダー格の男に別の男が問う。
問われた男は上着のポケットから何かを取り出し、見せる。
其れは小さな瓶に入った緑色の液体。
「研究に研究を重ねて作った身体強化の秘薬だ。此れを飲めば奴とも渡り合える。なんせ身体能力が普段の数千倍になるのだからな。」
中身はとんでもないものであった。
が、其れを聞いた残り2人は笑みを浮かべ納得する。
「其れならば勝てる…!しかも奴1人を狙えるから…!」
「そうなると俺達は離反した連中を…?」
「そう言う事だ。一応お前達にもこれを渡しておく。」
更に2つ同じ物を取り出し、2人に渡す。
『もしも』を想定して作ってあった切り札は矢張り持っていたようだった。
大幅に軌道修正がなされたものの『稼津斗殺害計画』は形を変えて決行されようとしていた…
――――――
時は進んで、世界樹広場前。
『――敵の狙いは、学園の象徴『世界樹』
参加者の皆様には6つのグループに別れ、世界樹広場前、龍宮神社南門等6箇所の世界樹防衛拠点を選択して頂きます!
上位ランカーには例年通り豪華賞金を進呈!!但し自分所属の防衛拠点が敵に占拠された時点でGAME OVER賞金もパァです!
グループの仲間と協力しつつ、攻守のバランスの取れたバトルを展開しましょう!!
尚…参加者以外のゲームエリアへの立ち入りは危険ですので………』
陽が傾き、時間はそろそろ17:30と言うところ。
イベント参加者は各々が武器を持ち、好きな防衛拠点へと足を運んでいる。(1箇所に集中しないように夫々に最大人数制限アリ)
この分ならば超の計画始動までには戦力が整うだろう。
「何とか間に合いましたね。」
「あぁ、だが油断は出来ん。…しかし、超を助けるために超と戦う…妙な気分だ。」
「そう言うな刹那、私も同じだ。」
そんな中で烏族衣装に着替えた刹那、レザーパンツと黒のタンクトップの真名、そして猫に変身したアクアの3人(?)はちょいと雑談。
とは言っても作戦に関する事ではあるが。
「超の計画まで1時間以上か…時間的には余裕だが。裏をかいて作戦を早める可能性は無いだろうか?」
「有るだろうな。だが、稼津斗にぃもネギ先生も其れくらいは折り込み済みの筈だ。」
「1時間以上前に準備が完了したのは僥倖でした。」
あらゆる事態を想定しておくのは戦いの基本。
特に奇襲等は常套手段といっても良いものだ。
しかして、この3人の予想は的中する事になる。
「ねー、私達の防衛ポイントは世界樹広場なのに如何して湖に居るの?」
「ネット情報では敵は湖から攻めてくるって噂が流れてるのさ♪」
「には〜♪」
円、桜子、美砂のチア部3人娘もしっかりと装備をつけてイベントに参加していた。
ネットの噂を頼りに、湖の畔で待ち受ける様だ。
「バンバン敵ぶっ殺して賞金ゲットだよ〜!」
「でもスタートまで1時間以上…暇だよ〜〜。」
開幕までの時間に思わず愚痴るが…
「お、オイ!」
「な、何だアレ!!」
突然周囲が騒がしくなる。
全員が湖の方を向いている。
――ザパァァン…
「げっ!」
「なっ!!」
――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
湖より現れたのは、大量の人型ロボット『田中』と蜘蛛のような大型ロボ。
更には空中を飛行する小型ロボも数機…
開始1時間前、予想通り超は奇襲をかけて来たのだ。
「オイオイオイこんなにスゲェなんて聞いてねぇぞ!?」
「其れにまだ開始時間じゃ…」
突然の事に混乱。
其れは、学園側の作戦司令室である魔法使い日本本部の情報処理室でも同様。
「麻帆良湖湖岸に大量のロボット兵器出現!!」
「早いな…」
「数2200…2400!いえ、予想の2500を超えています!!」
「矢張り余剰戦力は持っていたか。」
しかし、此処は冷静に状況を分析して行く。
焦りは禁物なのだ。
反対に湖畔では奇襲が意外と効果を発揮していた。
「しかたねぇ、こうなりゃ…!!」
「ちと早いが相手になってやるぜ!!」
驚いた連中が、攻撃しようといきり立つ――と言うか完全に冷静さを欠いているだけなのだが…
「殲滅」
「開始シマス」
――キュイィィィン…バシュゥゥゥゥ!!
そう言った連中に対し、最前列の田中からビーム発射!
多くの参加者にヒットする。
「ビームだ〜〜!」
「しっ…死んだーーー!?」
行き成りの惨劇。
更に、
――キィィィン…
「しまった!!」
――ドウゥゥン!!
飛行ロボの一撃が円にヒット!
今の攻撃で砂煙が舞い上がる。
其処から悲鳴や怒号が聞こえている辺り、恐らくは無事なのだろうが…少し思い出して欲しい。
このロボット、特に田中は動力は兎も角、機体その物は武道大会に出ていたものと同型である。
また、形こそ違うものの大型ロボと飛行ロボもビーム兵器の基本構造は同じ。
さて、このビームだが、大会で喰らった高音は果たしてどうなっていただろうか?
「えっ?」
「なっ…」
「キャァァァァァァァァ!!」
…答え『服が脱げていた』。
砂煙が晴れると、其処にはビームを喰らって連中が下着姿で居た。
女子は悲鳴を上げ、逆に男子は思わぬハプニングに微妙に嬉しそうな奴や鼻血を噴出して倒れる奴が…
「脱げビームだ!」
「巷で噂の脱げビームだ〜〜!!」
「ちょっと〜〜〜!!」
ある意味奇襲時以上の混乱が巻き起こる。
其れを街灯の上に立って見ていた刀子はすぐさま司令部と連絡を取る。
「一般人への身体的な危険は今のところなし、大丈夫です。数と時間に誤算はありましたが…行けます、作戦を実行して下さい。」
即座に作戦決行を指示するよう伝える。
「…それから学園指定のジャージでも構いませんので何か着る物を可能な限り用意して置いてください…」
流石である。
所変って防衛の最大拠点である世界樹広場前。
「了解…!『さぁ、大変な事になってしまいました!開始の鐘を待たずに、敵・火星ロボ軍団が奇襲をかけてきたのです!
麻帆良湖湖岸では既に戦端が開かれている模様!!』
作戦開始の指示を受けた和美は早速司会業を開始。
湖岸での状況を伝えつつ、ゲームの雰囲気を盛り上げて行く。
「朝倉、流石に上手いね。」
「ニクイ演出♪」
アキラとまき絵が其れに感心。
2人とも一般参加者として参加している。
『さぁ、魔法使いの皆さん準備は良いですか!?』
視線を鐘の有る時計塔上部向ける。
――チカッ、チカッ
其処が2回光ったのを確認し、
『それでは…ゲーム、スタート!!』
――リンゴォォォォン!!
17:30、麻帆良祭最終日・全体合同イベント――開始。
To Be Continued… 