東京にある日本国内最大のISバトルアリーナでは大注目のISバトルが始まろうとしていた。


『さぁ、今宵のISバトルは大注目の一戦!
 赤城氷雨vs月夜黒羽!謎の失踪から身柄を確保され、一時は廃人同然になってしまっていた二人が奇跡の復活を遂げ、復活直後にどん底にまで落ちてしまったランクをガンガン上げ、今宵は日本第二位の防衛戦……此れは盛り上がるなってのが無理な話だよなぁ!』



其のフィールドに立つのは氷雨と黒羽。
新織斑達によって拉致され、純潔を穢された上で新織斑の製造機となっていた彼女達だったが、夏月達に救出された後に束製の治療ポッドにて身体が治り、精神も束が一部の記憶を消した上で再構築していた。
だが、ダメージが大きかったので目を覚ます確率は五分五分だったのだが、そんな二人に、現在日本ランキング一位の伊織が毎日のように治療室を訪れて声をかけ続けた結果、十日後にほぼ同じタイミングで氷雨と黒羽は目を覚ましたのだった。
氷雨と黒羽が目を覚ました時に思わず伊織が二人に抱き着いてしまったのは致し方ない事と言えよう。

とは言え、月の規定試合数を満たしていなかった氷雨と黒羽はランキングの下位に順位を落とす事になってしまったのだが、リハビリを終えてISバトル世界にカムバックするや否や、その圧倒的な実力を発揮して、あっと言う間に氷雨は二位に、黒羽は三位に返り咲いたのだった。


「黒羽、手加減はなしよ……初手から全力で行くわ!」

「寧ろ手加減なんかしたらブッ飛ばすわ……全力こそが、アタシ等の流儀でしょう氷雨!ランキング二位の座は頂くわ!」

「奪えるものなら奪ってみなさいっての!伊織に挑戦するのはアタシよ!そして、一夜夏月に挑戦するのもアタシ!」

「待てこら、どっちか一方は譲らんかい!」

「譲っても良いけど、アンタ譲られて満足しないっしょ?」

「する筈がないでしょーに!その挑戦権、どっちも奪い取る!!」


そうして始まった日本リーグのトップランカー同士の戦いに会場の熱は一気に高まり、あっと言う間に最高潮に。
黒羽も氷雨も復帰前と変わらないどころかむしろ復帰前よりも強くなっており、洗練された戦術と手に汗握る試合展開が観客達を魅了している……其の実力は紛れもなく本物だった。


「こうしてまた彼女達が戦う姿を見る事が出来るとは正直思っていなかった……一夜君、良くぞ彼女達を連れ戻してくれた。心の底から礼を言うよ。」

「礼には及びませんよ伊織さん。
 俺達は彼女達を連れ戻しただけで、治療を行ったのは束さんで、二人が目を覚ましたのは伊織さんが諦めずに声をかけ続けたからですからね――ライバルの声に勝るものはないって事ですよ。」

「だとしても、君達が連れ戻してくれなかったら其れも出来なかった……だから、ね。」

「なら、その礼は素直に受け取っておきますよ……時に、ポップコーン食います?」

「頂こうかな?ふむ、キャラメルのポップコーンか。こう言ってはなんだけど少し意外だね……君ならバターやカレーだと思ってたんだが。」

「キャラメル味好きなんすよ俺。
 スナック菓子でもポテチよりキャラメルコーンの方が好きですから。」

「成程ね……まぁ、キャラメルのポップコーンもまた王道か、少し頂くよ。」

「どうぞ。」


氷雨と黒羽の試合は互いに決定打を欠く泥臭い試合展開となっていたが、互いにシールドエネルギーの残量が50%を切ったところで氷雨も黒羽もノーガードの近距離戦での殴り合いを始めた。
互いに拳だけでなく近距離武器を使っての究極レベルのクロスレンジ戦闘が行われ、観客も大盛り上がりだ。
どちらが勝ってもおかしくない試合を、夏月と伊織はアリーナの通路で立ち見しながら、氷雨と黒羽の両名にエールを送っていたのだった。










夏の月が進む世界  Episode Final
『夏の月が進む世界~The summer moon advances~』










新織斑達を退け、被害を最小限に抑える事が出来たIS学園では例年通りに学園祭が開催され、今年も大盛り上がりとなっていたのだが、中でも注目されていたのが競技科二年の出し物である『和風メイドカフェ』だった。
元々はクラスの出し物を決めるホームルームにてラウラが『メイドカフェ』を提案したモノを夏月が『ただのメイドカフェじゃ面白くねぇよな?』と言い、其処で箒が『和風メイドカフェは如何だろうか?』と提案した事で競技科二年の出し物は『和風メイドカフェ』となったのだった。
和風のメイド服となると中々イメージできなかったのだが、其処は夏月が簪に『和風メイドの彼是』を聞いて、その結果ウェイトレスの衣装は矢絣の袴をベースに袖を無くしたり、胸元を大胆に開ける事で差別化を図った衣装が完成していた。

中でもぶっちぎりに凄かったのはヴィシュヌだ。
エスニックな褐色肌に袴と言う組み合わせが素晴らしかっただけでなく、袖がなく胸元が大胆に開いた袴姿が人気に人気を呼び、そうして人が殺到し、一時はカフェの運営を中断してヴィシュヌの撮影会が行われたくらいなのだ。


「お客様、メイドへのお触りは禁止となっております♪愚かな……失せよ!」

「瞬獄殺!?」

「お触りは禁止って言ってんだろ!火事場のクソ力マッスルスパーク!」

「7000万パワー!?」

「脳味噌ねぇのかお前等は!ギャラクティカファントム!男の一発だ、オラァ!!」

「どっかーん!」


……尤も、ヴィシュヌに偶然を装ってタッチしようとした輩には、夏月が速攻で天誅をかましていたが。
因みに夏月の衣装は作務衣で、秋五の衣装は甚平で二人とも草履履きだったのだが、此の和風なラフスタイルも話題を呼び女性客を呼び込む要因にもなっていた。
それに加えて和風メイドカフェで提供されるメニューは全て夏月が考案したモノであった事からドリンク、軽食、食事、スウィーツ全てに於いて最高クラスのモノが揃っており、軽食ではエビの磯部ナゲット、食事ではおにぎりセット、スウィーツではわらび餅入り小倉抹茶アイスが大人気だった。

一方、生徒会は今年も観客参加型の劇を企画していたのだが、今年は大人気ゲーム『バイオハザード』の要素を取り入れ、ゾンビに扮した学園の生徒を倒した数によって景品が貰えるようになっていた。
尚、武器はモデルガンなのだが、此のモデルガンは対象の弱点に銃口が向くと音が鳴るので、弱点を攻撃する事が容易となっているのだが……


「オラオラァ!来いよゾンビ共!」

「生ける屍は脅威かも知れないが、私達の前には無力さ。」


此処で楯無とグリフィンを除いた夏月組が参戦してあっと言う間にゾンビを鎧袖一触!
夏月組はいわば『お助けユニット』的な存在なので参加者のランキングには乗らないが、夏月組が撃破したゾンビ数の10%が参加者全員の得点にプラスされるので、参加者は他者への妨害と、自身のゾンビ撃破数の増加を行う必要があったのだ。

こうして競技科の出し物が盛り上がっている一方で、一年生の食べ物系の出し物には、競技科三年の出し物での出番を終えたグリフィンが訪れていたのだが……


「グリ先輩襲来~~!厨房に全戦力を集中!!」

「「「「「「Yes Owner!」」」」」」


グリフィンの健啖家っぷりはIS学園でも有名であり、学食のメニューを全て特盛で一周した伝説を持っているので、このクラスはグリフィンが来る事を予想してその対策をしていたのだが……


「おかわり~~~!」

「グリ先輩、もう勘弁して下さい。」


グリフィンの底なしの大食いに前に遂にギブアップ!
なにせグリフィンは挑戦メニューであるライスが1.5㎏の『チョモランマカレー』を注文しただけでなく、サイドメニューとしてフライドチキン、ポテトのLサイズにコーラのアメリカンLサイズを加えているのだからトンデモナイだろう。

そんな感じで学園祭は進んで行き、最終日のキャンプファイヤーでは音楽に合わせて踊る生徒が続出し、中には女生徒同士で踊るペアもあった。


「夏月、今宵は私と一曲踊らないか?」

「そのお誘いは喜んで。」


そんな中で、夏月はロランからダンスパートナーの要請を受けると、ロランの手の甲にキスを落とし、其処から情熱的なダンスが披露され、見ている者達を魅了していた。
其の後も夏月組のダンスは大喝采を浴びていた――秋五組のダンスも同じくらいの喝采を浴びていたが。








――――――







こうして平和な日々を過ごしながら、夏月と秋五はプロリーグでの試合も熟し、楯無達が卒業した一年後に夏月達も無事に卒業と相成った。
そして夏月組も秋五組も卒業と同時に全員と籍を入れ、夫々嫁ズと夫婦となったのだった。

其の後の様子を先ずは秋五組から見て行こう。

箒はIS学園を卒業後、スポーツ特待で大学に進学し、大学在籍中に大学の剣道全国大会で四連覇を達成し、更に在籍中に教員免許を取得し、教育実習期間を経て小学校の教師となり、同時に街の剣道場の師範となって若い剣士を育成している。
秋五との間には二人の子供を授かり、子育てにも奮闘中だ。

セシリアは結婚後に日本国籍を取得し、メイドのチェルシーを日本に呼び寄せベビーシッター兼ハウスキーパーとして秋五組が全員家から不在となる際の家の守りを任せていた。
秋五との間にはまさかの三つ子を授かる事になる。

ラウラは結婚を機にドイツ軍を退役し、日本国籍を取得して専業主婦として秋五に尽くす事を決めていた。
些か大雑把ではあるが、家事能力は高く、掃除洗濯料理に於いて隙が無かった。
秋五との間には男女二人ずつの子供を授かる事になった。

シャルロットも日本国籍を取得。
秋五との間には男女で二児を授かり、子育てに奮闘しつつも、時折腹黒要素を見せる事があり、その都度箒達に諫められてはいるモノの平和で充実した日々を過ごしている。

オニールは日本国籍を取得後、カナダの事務所との契約を更新しつつ、日本の芸能プロダクションとの契約も結んで、双子の姉であるファニールと共に日本での活動も精力的に行いファンを増やしていた。
秋五との子供を授かった時にはアイドル活動は休止したが、育児期間を経て復活した際には『美人ママドル』としてファニールと共に更に人気を上げて行くことになる。

清香は卒業後、大学に進学し、其処でハンドボール部に所属してストライカーとして活躍し、大学在籍中にオリンピックの女子ハンドボールの代表選手となり、女子ハンドボールの金メダルに貢献。

癒子は大学で陸上部に所属し、一年生から箱根駅伝のメンバーに選出され、四年連続で区間賞を受賞する栄誉を成し遂げ、後に『箱根駅伝のレジェンド』と呼ばれるようになる。

さやかは卒業後にIS関連の企業に就職し、其処で新型機の開発や既存機の整備などを行っていた。
地味な仕事ではあるが、この仕事無くしてISは存在出来ないので、さやかは自分の仕事に誇りを持って日々の仕事を熟しているのだった。

ナターシャはIS学園の教師として学園の生徒達を指導し、IS界に優秀な人材を次々と送り出して行った。

そして秋五は卒業後は進学せずにプロリーグに集中する事になり、毎度手に汗握る試合で観客を沸かせていた――同時に女性のファンも爆増したのだが、秋五は自身の嫁以外の女性には興味がなかったので、秋五を狙っていた女性達は悉く撃沈していたのであった。


一方で夏月組はと言うと――


楯無はIS学園を卒業後、大学への進学はせずに『更識楯無』として更識の任務に従事する事を決めていた。
裏社会の仕事なので何時死んでもおかしくないのだが、単独で任務に出る事はなく、必ず夏月が一緒に出撃しているので楯無が現場で命を落とす事はないだろう。
一撃で命を刈り取る様と、殺さずに捕らえた相手には徹底的な拷問を加えた末に殺す二面性に、裏社会では『蒼髪の死女神』として恐れられている。
因みに、後に夏月との間に男女の双子を授かる事になる。

簪はIS学園を卒業後、更識の仕事のサポートをする傍ら、同人作家としての活動も行っており、コミケが開催されるたびに新刊を出し、今では日本国内のみならず、海外でも高い評価を受けている、オタク界の女神となっていた。
更識の仕事ではバックスとしての力を如何なく発揮し、ターゲットの潜伏場所から逃走経路までをバッチリ把握して抜かりなしである。
夏月との間には年子の兄妹を四人授かる事になる

ロランはIS学園を卒業後、日本の劇団のオーディションを受けて合格し、日本舞台劇の期待の新人として多くの舞台で活躍し、日本演劇界になくてはならない大女優へと上り詰める事になる。
夏月との間には女子の三つ子を授かった。

鈴は日本国籍を取得して『一夜鈴音』となり、夏月が卒業後に開いた食堂の料理長を務めている。
中華のメニューに関しては鈴自ら調理を行っており、特に『超火力バーニング炒飯』はパラパラ食感が客に大好評だった。
夏月との間には男女の二子を授かった。

乱も鈴と共に食堂で働いており、鈴の中華料理とは少し異なる台湾料理で客を確保していた――鈴と姉妹だと誤解する客も少なくないが、夏月と結婚した今では義姉妹の関係なので其れを一々否定する事はなかった。
夏月との間にはまさかの六つ子を授かる事になる。

ヴィシュヌはIS学園卒業後、束の協力を得て日本にムエタイのプロクラブを設立し、同時にムエタイの道場を開いて未来のムエタイファイターを育成する事に尽力し、数年後に日本で空前のムエタイブームを巻き起こした。
ヴィシュヌ自身もムエタイファイターとISバトル競技者の二刀流で大活躍だ。
夏月との間には男児二人を授かった。

グリフィンはIS学園卒業後、大学に進学して保育士の資格を取得し、束の協力を得て保育園兼孤児院を設立し、幼児教育を行うと共に親の居ない子供達の教育にも熱心だった――自身も孤児であり、孤児院で育ったからこそこの道を選んだのだ。
そして其れだけでなく、女性格闘家としても活躍しており、女子総合格闘技の世界では負けなしの絶対王者となり、夏月と結婚したのを機に日本国籍を取得していたので、柔道とレスリングのオリンピック日本代表となり、柔道女子、レスリング女子、柔道団体で金メダルの三冠を達成した。
夏月との間には夏月組最大の七人兄妹を授かった。

ファニールは妹のオニールと共にアイドル活動を続けていたが、更識の仕事に従事した事で染み付いてしまった『ダーティ』な雰囲気が逆にファンには好感触だった。
底抜けに天真爛漫なオニールと、何処か陰のあるファニールの組み合わせはファンには大うけだったのである。
夏月との間には男女の三子を授かった。

ダリルことレインは、卒業後正式に更識のエージェントとなり、亡国機業と更識の仕事をキッチリと熟してターゲットを確実に狩っており、裏社会では『灼熱の銀狼』と恐れられていた。
それだけでなく、フォルテとのコンビは『このコンビと出会ったら逃げて下さい』とまで言われているのだ。
夏月との間には男子一人、女子二人の三つ子を授かった。

静寐は卒業後に東京の大学に進学し、ISの研究を熱心に行い此れまで謎とされていた二次移行の基本的な条件を発見し、其れを学会で発表して高い評価を受け、世界的なIS研究者として後にノーベル化学賞を受賞。
夏月との間には男児四人を授かった。

神楽は卒業後、大学に進学して教員免許を取得してIS学園の教師になった。
茶道部と華道部の顧問を兼任し、更には実技担当教師として真耶やナターシャと共に未来のIS競技者を育成している。
夏月との間には前代未聞の一卵性の異性双生児を授かる事なった……非常に珍しい事ではあるが、夏月、秋五とマドカが性別以外の要素は遺伝子が100%同じである事を考えると、マッタクないとは言い切れない事だった。

ナギはまさかのコメット姉妹のマネージャーになってスケジュールの管理、ライブの開催などの手続きを行っていた。
彼女がマネージャーになった事でコメット姉妹は日本での活動が此れまでよりも多くなり、地元カナダに並ぶ勢いで日本でのファンが爆増し、その立役者であるナギは業界内で敏腕マネージャーとして名を馳せている。
夏月との間には三人の子を授かった。

そして夏月は卒業後、秋五と共にプロリーグの道を突き進み、不動の日本王者になると同時に、世界大会でも圧倒的な実力を持ってして世界大会個人戦で三連覇を達成しただけでなく、タッグ戦でも伊織とタッグを組んで三連覇を達成していた。


そうしてそれぞれが充実した日々を送っていたのだが、そんな事は関係なく裏社会では悪が蠢くモノだ。


「今回のターゲットは南米の巨大武器密輸クラン『デッド・スクライド』よ。
 此れまではアメリカやヨーロッパを取引先にしていたのだけれど、最近はアジアにも進出して来ていて、日本の半グレ組織とも取り引きをしているわ。
 任侠の極道は仲間だけど、半グレは裏社会のゴミ組織……そこに武器を流すのを見過ごす事は出来ない――だから、日本に来てるデッド・スクライドの連中を潰す。
 勿論、南米の本隊との戦争に発展するだろうけど、元よりその心算だから派手に行くわよ?」

「上等だぜ楯無……十分で終わらせるぞ。クソ共を生かしておくことは出来ないからな。」

「十分だって?冗談を言うなよ夏月。
 此れだけの戦力が揃ってるんだ……五分だろう?」

「五分かよロラン……はっ、楽勝だぜ!羅雪、子供達の事頼んだぜ?」

「任せておけ。可愛い甥っ子と姪っ子の面倒は全力で見るさ。」


更識の仕事となれば夏月組は全員出撃となるのだが、その際は羅雪が子供達の面倒を見ていた。
羅雪は本来ならばISのコア人格なので現実に干渉する事は出来ないのだが、束が羅雪用にアンドロイドのボディを人工皮膚で覆ったモノを作り、羅雪はネットワークを通じてそれに入って現実への干渉が可能となったのだった。
更識の仕事のたびに此の姿で夏月組の子供達の面倒を見ているので今では『羅雪おばちゃん』として慕われている。


「おい、私も行くぞ夏月。」

「好きにしろよマドカ。だが、更識のエージェントじゃないお前はタダ働きだぜ?」

「構わん。他に趣味もないのでな……精々暴れさせて貰うさ。」


更にマドカの参戦も決まり、今宵は腐れ外道に最強最大の裁きが下される事になるだろう――尤も、更識に睨まれた時点で外道には人生エンディング以外の選択肢はない訳なのだが。


「ハイドーモ腐れ外道共!年貢の納め時だぜ!!」

「少しオイタが過ぎたわね……日本に進出したのが貴方達の運の尽きよ!」


取り引き場所である倉庫の扉を蹴破って夏月組が現れ、更には取り引き場所がシマ内にある極道組織の幹部も合流し、倉庫街は騒然となり、裏社会での一大バトルが行われ、デッド・スクライドの日本出向組は全滅。


「此れで終わりじゃねぇ……南米の本隊も叩く、だろ楯無?」

「えぇ、勿論よ!」


更に其処から南米の本隊をも潰す事になったのだが、其処でも圧倒的な力の差を持ってしてデッド・スクライドは壊滅させられたのだった。

そしてそれから十五年後――


「一夜春海です、よろしくお願いします!」

「一夜ノバラだ。」

「織斑千景だ、よろしくな。」


夏月と秋五の子供達はIS学園へと進学し、そして未来のISバトル競技者を目指して未来に進むのであった――











 To Be Continued 













 夏の月が進む世界

原作:IS-インフィニット・ストラトス

STAFF



企画・原案:吉良飛鳥



ストーリー構成:吉良飛鳥&kou



文章更生:kou



Specialthanks:読んでくださった読者の方々。



Thank you For Reading



Presented By 吉良飛鳥