Side:ディヴァイン
ブランシュ・ノーチラス…通称ブラン。
甲殻生物や虫などの珍妙なモンスターを好むのは気に食わんが、彼女のサイコデュエリストとしての資質や才能には元々一目置いていたさ。
現にその強烈なサイコパワーを高いレベルで自らの制御下にしていたのだからね。
これだけでも人身売買に手を出してまで彼女を私の下に置いた価値があったものだ。
だが、それさえ吹き飛ばすような嬉しい誤算が1つあってね。
我々の実験で呼び出したシグナーの力が彼女に宿ったのだよ。
元々適当なサイコデュエリストを実験台にしてテストし、その結果を受けて彼女に宿らせようとしたのだが…その実験は大半が失敗し、被験者は皆死んださ。
もっともあの程度のサイコデュエリストなどごまんといる以上、大した痛手ではなかったがね。
だがある時、呼び出した力が偶然にも彼女に宿り適合した以上、最終的には大成功というわけだ。
シグナーの力とサイコデュエリストの能力が合わされば、世界をも跪かせる事ができる究極の『生物兵器』になるからね。
有象無象から迫害され苦しんできたサイコデュエリストによる反逆すら許さぬ絶対的な支配を実現するために!
それだけでなくこれから来るであろう更なる脅威に備えられるのもあるがね。
かといってリスクがないわけではなく、彼女のサイコパワーは暴走しやすくなり危険度が増した。
元々彼女は短気で気が強く、反骨心の強い性格だったのもあり逆に我々を滅ぼす脅威にもなる。
それでいて我々の真の目的が本来の彼女の意に反しているのもある。
すぐさま記憶改竄をしたとはいえ、このままでは私に牙をむくのも時間の問題なわけだ。
だが、彼女を洗脳し操るための計画は既に用意してある。
あえて私を殺させることで晴れて自由の身になったと思い込ませる。
そうすることで付け入る隙が生まれるわけさ。
無論、本物の私ではなく偽物を使わせていただくがね。
記憶改竄をした以上、多少の違和感はあれどそいつを私だと思い込むはず。
精々働いてもらうよ…偽物の私『スネオハイア』よ!
では、私は遠く離れた地下の秘密基地からこの茶番を見物させていただくとしよう。
クックック、フハハハハハ!!
異聞・遊戯王5D's 外伝
『仕組まれた死闘』
Side:ブランシュ
「うぅッ…!」
くっ、疼く…痣が疼くわ。
俺の持つサイコパワーを駄目な方向へ暴走させるこの忌まわしきシグナーの痣が。
いつからこうなってしまったのか正直わからない。
ただ、これにより暴走したサイコパワーで俺の幼馴染…トビーを殺してしまったはずなのが今もなおトラウマだ。
こんな力がなかったら、こんな辛く苦しい気持ちにならずに済んだのに。
世の中はいつもこんなはずじゃないことばっかりだ…。
兎に角、俺はこの痣が憎い!
もう俺のような奴を生み出さないためにも…シグナー、あるいはダークシグナーの痣を持つ者を根絶やしにしてやりたい!
最終的には自分も…ね。
それがあいつにできる手向けと償いだろうから…。
そのためにもまずはこのアルカディア・ムーブメントから抜け出さないといけない。
一応、総帥―ディヴァインらの目を盗んで秘密裏に入手した切り札は用意している。
もっともただ抜け出すならそこまで難しくはないが、それだとどうしても他の子どもたちが気がかりだ。
今は書斎に侵入してディヴァインらの弱みとなるような資料を必死に探しているところ。
手がかりが掴めればよし、あるいは奴らを誘い出せれば尚よしといったところね。
そうして手にした1枚の資料が…は?
「な…ッ!」
シグナーの力を宿らせる実験だと?
ふざけんな…なんだよ、これ!
詳しい事は省かれているけど、俺の忌み嫌う力を宿らせる実験をしてきたのかよ!
ひょっとしたら俺はこの実験で…!
それは置いておいても被験者の大半は死んでいったって…!
俺たちの命を何だと思っているんだ!!
こんな非人道的なことをして何が目的だよ、あいつらは!
――スッ!!
「!?」
誰か来やがった!罠発動『水龍防護壁』!!
水でできた龍を模した壁が突然襲ってきた輩の攻撃を防ぐ…やはりあの時より水の量が無駄に多い。
とはいえ、この時に備えて罠をセットしていて正解だったか。
その輩は…サイコ・スピアを携えた前髪星人ことディヴァインだ。
少々前髪辺りに違和感がある気がするが、多分気のせいか。
「く、テメェか…ディヴァイン!」
「ふむ、この不意撃ちは流石に防いでくるか。
それでこんなところで何をしていたんだい、ブランシュ?」
流石にここ最近の不審な行動は読まれていたか。
だけど、総帥自ら出向いてくれた以上、俺もそろそろ覚悟を決める時が来た。
「愚問だ、問うまでもないはずだろう。」
「だろうね。だが、君にはシグナーの痣という我々の想定を遥かに一脱した危険な力が宿った。
それにその資料を見られ最早我々の目的を阻害する危険因子でしかない以上、ここで消えてもらう。
君の力を手放すのは惜しいがね。」
「悪いが俺もテメェらのやってきたことにはもうウンザリなんだよ。
嫌なことに利用されるのはもう沢山だ…!
そろそろ決着を付けよう。それでテメェらに引導を渡してやる…!」
「君のような小娘がやれるものならね。
クックック、早速だが始めようじゃないか。」
そしてお互いにデュエルディスクを構える。
いずれにしろ勝っても負けてももう後戻りはできない。
このデュエル、間違いなくどちらかは死ぬことになるだろう。
だが、相手は腐ってもアルカディア・ムーブメントの総帥。
生半可な覚悟ではまず勝てないだろうからね。本気で行かせてもらう!
「「デュエル!!」」
ブランシュ:LP4000
ディヴァイン?:LP4000
「先攻はもらう。俺のターン!手札から魔法カード『潮の満ち引き』を発動!
手札の水属性モンスター1体を墓地へ送り、俺はデッキから2枚ドローする。
ここで手札から墓地へ送られた『ザリガニカブト』の効果を発動!
デッキからカニカブトとザリガンを1体ずつ手札に加える。」
加えた2枚は通常モンスターとはいえなんだかんだで8枚も手札があるのは心強い。
さて、この手札だと…まずはこいつで圧力をかける。
「このモンスターは手札かフィールドのザリガン1体をリリースした場合のみ特殊召喚できる。
手札のザリガンをリリース!穿て、紅き弾丸!現れろ『ザリガンマン』!!」
『ヌゥゥゥゥンッ!!』
ザリガンマン:DEF2100
「カードを1枚伏せ、ターンエンド。」
「馬鹿の一つ覚えのザリガンマンか…ふん。
私のターン!まずはこれだ、魔法発動『能力研究』。
手札からサイキック族チューナー―サイガールを除外し2枚ドローする。
そしてチューナーモンスター『クレボンス』を召喚!」
クレボンス:ATK1200
「さらに『リトルテレポーター』は私の場にサイキック族モンスターが存在する場合、500ライフを払って特殊召喚できる!」
リトルテレポーター:DEF1400
ディヴァイン?:LP4000→3500
これで早速奴のシンクロの準備が整った。
さっきの言葉からもザリガンマンの能力はバレてそうではあるが、上等だ。
「私はレベル3のリトルテレポーターにレベル2のクレボンスをチューニング!
命を燃やしつくそうと、憎悪の炎を灯せ!シンクロ召喚、来い『メンタルロード・デーモン』!!」
『グォォォォォォォォ!!』
メンタルロード・デーモン:ATK2300
これはメンタルスフィア・デーモンを小さくしたようなものだが、あの口上からしてライフを削って何かする効果もってそうだな。
用心に越したことはなさそうだが…。
「バトル!メンタルロード・デーモン、ザリガンマンを焼き払え!『ヘイト・ブレイズ』!!」
突っ込んできたなら、駄目もとで試してみるか。
「ここでザリガンマンの効果発動!手札の水属性モンスター1体を墓地へ送り、相手の特殊召喚されたモンスター1体を破壊する!
対象はメンタルロード・デーモン!撃ち抜け『スカーレット・バレット』!!」
「無駄だ。メンタルロード・デーモンの効果!私の場のサイキック族モンスター1体が破壊される場合、代わりに500ダメージを受ける事ができる!ぐッ!!」
ディヴァイン?:LP3500→3000
成程、ライフを使っての効果破壊耐性だったわけだな。
リトルテレポーターの時点で潰すべきだったか。
「この程度で憎悪の炎が消えると思うな!やれ!」
――ボォォォォォォォ!!
「くっ…!」
流石に総帥のサイコパワー。ダメージはなくても結構効くか…!
もっともザリガンマンもただでは死なない!
「だが、ここで墓地へ送られたザリガンマンの効果発動!
俺の墓地の水属性・攻撃力1500以下のモンスター2体を手札に戻す!
これで手札に戻すのはザリガンとザリガニカブトの2体だ。」
「ふん、簡単に死んでもらってはつまらん。カードを2枚伏せてターンエンド。」
「俺のターン!魔法カード『強欲なウツボ』を発動。
手札の水属性モンスター2体―ザリガンとカニカブトをデッキに戻し、3枚ドロー!
そして手札の水属性モンスター1体を墓地へ送り、手札から『アクアスコルピオ』の効果発動。
この効果で自身を特殊召喚する!」
アクアスコルピオ:ATK1900
「さらに水属性の効果のコストで手札から墓地へ送られた場合、こいつは墓地から特殊召喚できる!
チューナーモンスター『ライン・ペンシル』を特殊召喚!」
ライン・ペンシル:DEF900
よし、これでまずはあいつを…!?
『グォォォォオォォォ…!!』
が…な…ッ!
この内から響く唸り声はいったい…?
あいつか!痣が、この忌まわしき痣が疼く…!!
やめろ……!お前の出番はまだだ…!
「クックック、レベル8のシンクロの準備が整ったようだね。
さあ、呼んでみたらどうだ?君が持っているはずの決闘龍を!!」
「くっ、黙っていろ…!俺はレベル5のアクアスコルピオにレベル3のライン・ペンシルをチューニング…ッ!
シンクロ召喚…ッ!超越せし力を鎧に纏い、姿を現せ…ッ!『アーマード・アスタコス』!!」
『ゴアァァァァァ!!』
アーマード・アスタコス:ATK2500
そう簡単にあいつに支配されるわけにはいかない…!
相手の伏せが何かわからない以上、この鋼の鎧纏いしロブスターで様子を見る。
「ふん、決闘龍は出さないのか。」
「呼んでみろと言われてそう簡単に呼ぶとでも?
バトル!アーマード・アスタコスでメンタルロード・デーモンに攻撃!引き裂け『アクア・クリッパー』!!」
――ズシャァァァ!!
「ぐあぁぁぁッ…!クックック…!」
ディヴァイン:LP3000→2800
効いてはいるようだが、あの笑い声は…?
どうも嫌な予感がひしひしと…。
「かかったな!罠発動『サイキックリザレクション』!
私の場のサイキック族が破壊され墓地へ送られた時、その内の1体―『メンタルロード・デーモン』を蘇らせる!」
『グオォォォォォォォ!!』
メンタルロード・デーモン:ATK2300
「さらにこの効果で甦らせたモンスターの元々の攻撃力分のダメージを貴様は受ける!
おじさんを敵にまわしたことを後悔するといい!喰らえ2300のダメージを!!」
「く、ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁ…!がはっ…!」
ブランシュ:LP4000→1700
がっ…!拙い、壁に叩き付けられた…!
くっ、やってくれるな…!
「まだだ!メンタルロード・デーモンが相手の攻撃で破壊された場合、相手に500のダメージを与える!!」
「あぐッ!!…うぅっ…!」
ブランシュ:LP1700→1200
うっ…サイコデュエリスト同士の戦いだけあってダメージを受けるたびに意識が飛びそうだ…!
それに相手は総帥だから猶更のこと…!
それでも、今より苛烈な修羅場を潜り抜けてきたんだ。
こんなところで倒れる道理はない!
「俺はこれでターンエンド…!」
「傷ついてなお闘志は尽きぬか、ならばもっと苦しませてやろう。
私のターン!『異界を繋ぐ手』を召喚、その効果を発動する。
除外されている私のサイキック族・レベル2以下のチューナー1体を守備表示で呼び戻す!来い『サイ・ガール』!」
異界を繋ぐ手:ATK1200
『ひっ…!』
サイ・ガール:DEF300
異次元空間から無理やり引っ張られてくる幼い少女というのはいくらデュエルの演出とはいえ嫌な感じだ。
これでまた奴の場にレベル5シンクロの素材が…!
「サイ・ガールの効果!除外されたこのカードが特殊召喚された時、私のデッキトップ1枚を裏側で除外する。
私はレベル3の異界を繋ぐ手にレベル2のサイ・ガールをチューニング!
心の深淵に燃え上がる我が憎しみの炎よ、黒き怒濤となりてこの世界を蹂躙せよ!シンクロ召喚、現れろ『マジカル・アンドロイド』!」
『はぁぁぁぁぁっ…!!』
マジカル・アンドロイド:ATK2400
「先ほどの効果を使ったサイ・ガールがフィールドから墓地へ送られた場合、その裏側のカードを手札に加える。」
2体のシンクロのどちらもアスタコスの攻撃力には届いていない。
だが、あの2体のレベルは同じ。
つまり奴の狙いは…まさか!
「ふはは、目にものを見せてやろう!こいつを出す以上、貴様はもう終わりだ!
私は2体のレベル5シンクロモンスター―メンタルロード・デーモンとマジカル・アンドロイドでオーバーレイ!
我が憎しみの感情を糧に、完全無欠の超能力者が産声を上げる!エクシーズ召喚、蹂躙せよ『パーフェクトサイキッカー』!!」
『グォォォォォォォォォ!!!』
パーフェクトサイキッカー:ATK2800
ここにきてシンクロモンスター同士でのエクシーズ召喚だと…!
メンタルロード・デーモンをさらに醜悪な外見にしたようないかにもやばそうな奴が来やがった!
「こいつはシンクロ2体でのエクシーズ召喚でないと出せないが、その分強烈だからね。
早速パーフェクトサイキッカーの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、相手フィールドのモンスター1体を破壊、私は2000ライフ回復する!
消えろ、ザリガニ風情のアスタコスが!『ディストラクト・アブソーブ』!!」
パーフェクトサイキッカー:ORU2→1
っ…!アスタコスの破壊はまだいいとしてもここにきて2000ものライフ回復は冗談じゃない!
「そうはいくか!罠発動『水龍防護壁』!
水龍を模した防壁が1ターンに1度だけアーマード・アスタコスを破壊から守る!」
「無駄だ!パーフェクトサイキッカーのもう1つの効果発動!
1ターンに1度、1000ライフを払う事で通常魔法カードか通常罠カードの発動を無効にできる!
その目障りな水の壁をかき消せ!『インパルス・パニッシャー』!!」
ディヴァイン?:LP2800→1800
――キュピィィィィン!!
「防護壁が…!」
無効効果までも持っていた…!シンクロ2体を使わなければ出せないというのは伊達じゃない!
――ドォォォォォン!!
そしてアスタコスがやられた…!
「フハハハハハハハ」
ディヴァイン?:LP1800→3800
ちっ、その不愉快な笑い声…後で黙らせてやる!
けど、今は…!
「ここで破壊され墓地へ送られたアーマード・アスタコスの効果発動!
ランク3以下の水属性エクシーズ1体をエクストラデッキから特殊召喚し、自身をオーバーレイユニットとする!
現れろ『ハードシェル・クラブ』!」
『カチカチカチカチ…』
ハードシェル・クラブ:DEF2100 ORU0→1
そう、アスタコスには破壊された時の効果でエクストラデッキから直に特定のエクシーズを素材付きで呼び寄せられる。
ただ、アスタコスにはもう1つ効果があるけど、それはこのターン中にはもう使えない。
だから、ここはハードシェル・クラブで耐え抜く!
「面倒な奴がお出ましか。ならばここで罠カード『サイコ・チャージ』を発動しておこう。
墓地のサイキック族モンスター―クレボンス、異界を繋ぐ手、リトルテレポーターの3体をデッキに戻し2枚ドロー!
もう1枚の伏せはドローカードだったか…!
「ククク、いいカードを引かせてもらった。
まずは装備魔法『サイコ・スピア』をパーフェクトサイキッカーに装備し貫通能力を与える!
そして速攻魔法『緊急テレポート』を発動!デッキからレベル3以下のサイキック族1体を特殊召喚する。来い『サイ・ドクター』!」
サイ・ドクター:DEF800
「さらにサイ・ドクターを除外し効果発動!
次の貴様のターン終了時まで私の場のエクストラデッキから特殊召喚されたサイキック族1体の攻撃力を500アップし、2回攻撃を可能にする!
私は当然パーフェクトサイキッカーを選択!そのモンスター以外は攻撃できんが問題あるまい。」
パーフェクトサイキッカー:ATK2800→3300
「貴様の場にもう伏せカードはない。これで息の根を止めてやろう!
パーフェクトサイキッカーでハードシェル・クラブに攻撃!『デアボリック・サイコ・スティンガー』!!死ね、ブランシュ!!」
この攻撃をまともに受ければ貫通効果で丁度終わってしまう…!
だが、俺はこんなところで死ぬのは真っ平御免だ!
「この瞬間、墓地の『キラー・ラブカ』を除外し効果発動!
俺の場の水族・魚族・海竜族のいずれかが攻撃対象になった時、その攻撃を無効にし攻撃モンスター1体の攻撃力を次の俺のターン終了時まで500ダウンさせる!」
「小癪な…そんなモンスターをいつの間に!」
パーフェクト・サイキッカー:ATK3300→2800
「ザリガンマンの効果を使った時に落とさせてもらった。」
「あの時か…だが、パーフェクトサイキッカーの2回目の攻撃は残っている。
ハードシェル・クラブに攻撃、貫通攻撃を喰らうがいい!!」
――ズッシヤァァァッァ!!
「ハードシェル・クラブは破壊される場合、オーバーレイユニットを1つ身代わりにできる…!がはっ…!!」
ブランシュ:LP1200→500
ハードシェル・クラブ:ORU1→0
ぐ、うっ…!俺のライフもだいぶ拙いことになってきた…!
次のターン、アレを突破できないと…恐らくやられる!
「命拾いしたようだが、サイコ・スピアを装備したモンスターが戦闘ダメージを与えた時、私は1枚ドローし300ライフ回復する。」
ディヴァイン?:LP3800→4100
「私はカードを2枚伏せ、ターンエンド。」
「俺の…ターン!!」
『グォォォォォガァァッァァァ…!!』
うっ…あいつが呼べと痣が疼く…!
正直嫌だが、出し惜しみして負けるようじゃ…話にならないか。
後の事を考えるのは…もうやめよう…!!
「自分フィールドの水属性モンスター―ハードシェル・クラブをリリースし、手札からこいつの効果発動!
自身の効果によりチューナーモンスター『アーチェット・ハモ』を特殊召喚!」
『シャァァァァァ!!』
アーチェット・ハモ:ATK2000
「さらにハードシェル・クラブが水属性の効果のコストになって墓地へ送られた場合、デッキから魚族のレベル3モンスター1体を手札に加える。
これによりデッキから手札に加えるのはシャーク・サッカー!続いて『ザリガニカブト』を召喚!
そして水属性が召喚・特殊召喚に成功した時『シャーク・サッカー』を特殊召喚できる!」
ザリガニカブト:ATK850
シャーク・サッカー:DEF1000
「あはは…そろそろ見せてあげるよ、ディヴァイン。俺の決闘龍を…!
俺はレベル3のザリガニカブトにレベル5のアーチェット・ハモをチューニング。
シンクロ召喚!折れぬ心をその身に宿し、深淵より浮上せよ!『鎧殻龍 シェルアーマー』!!」
『グォォォォォオォォォ…!!』
鎧殻龍 シェルアーマー:ATK2600
あ…痣の疼きが…より強烈にくる!!
ふふふ…まずは奴を潰さなきゃね…。
「こんなものが貴様の決闘龍か、笑わせてくれる。
正直期待外れだ、何より龍らしさがあまり感じられん。
それに攻撃力も私のパーフェクトサイキッカーには及ばん!」
だから何?そんなものはデュエルには関係ないからね。
「それなら装備魔法『聖具−パイシス』をシェルアーマーに装備し、攻撃力を500アップさせる。」
鎧殻龍 シェルアーマー:ATK2600→3100
「バトル!シェルアーマーでパーフェクトサイキッカーに攻撃!!」
「させん!罠発動『聖なるバリア−ミラー・フォース』!これで貴様の攻撃表示モンスターは全滅だ!」
ここでミラー・フォースね…。
こんな時、こう言えばいいんだったかな?
「何っ、ミラー・フォースだと!」
――ドガァァァァァン!!
「ふん、所詮は決闘龍といえどこの程度か。」
「…なんてね。」
鎧殻龍 シェルアーマー:ATK3100
「馬鹿な、貴様の決闘龍が無傷だと…!」
「墓地から『水龍防護壁』を除外しその効果を発動していた。
俺のフィールドのレベル5以上の水属性モンスター―シェルアーマーを対象にし、1度だけ効果破壊から守ったわけさ。」
「だが、水龍防護壁は通常罠…!
パーフェクトサイキッカーの効果が使えたはず…はっ!?」
「そう、先ほどのはあくまで『効果の発動』。
パーフェクトサイキッカーでは『カードの発動』しか無効にできない。」
その2つは似たようなものだが実際は別物。
カードそのものの発動とカードの効果のみの発動は厳密には違うということだ。
「つまり攻撃は続行だ。行け、シェルアーマー!『アクアフォール・パイシスハンマー』!!」
――ゴシカァン!!
「ぐあぁぁぁぁぁぁ!!なんだ…貴様のサイコパワーが突然強く…!?」
ディヴァイン?:LP4100→3800
成程、決闘龍を出したことで俺のサイコパワーがより強烈になったということか…!
たった300ダメージでも一気に端まで吹き飛ばしたほどだからね。
だが、シェルアーマー…お前の出番はここまでだ!
「ここでシェルアーマーの効果発動!相手モンスターを戦闘で破壊した時、自身を素材にランク3で攻撃力2000以下のエクシーズ1体をエクシーズ召喚する!
俺は…!シェルアーマーでオーバーレイネットワークを構築!
エクシーズチェンジッ!荒波を操り、深海の王の威光を示せ!『トライエッジ・リヴァイア』!!」
『ウォォォォォォォ!!』
トライエッジ・リヴァイア:ATK1800 ORU1
これ以上、痣に支配されたくないからね…!
ちなみにリヴァイアもザリガンマンも俺がデュエルを始めた時から愛用していたモンスターだ。
「ならば、私もパーフェクトサイキッカーの第3の効果を発動する。
このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、私の墓地のレベル5シンクロ1体を蘇生する!
再び蘇れ『メンタルロード・デーモン』!!」
『グォォォォォ!!』
メンタルロード・デーモン:DEF1800
またメンタルロード・デーモン…守備力はリヴァイアの攻撃力と同じか。
残念ながら、リヴァイアの素材効果もシェルアーマーの第2の効果も守備力までは下げられないわね。
だけど、墓地へ送られたこれの効果も忘れちゃいけない。
「さらに装備対象不在で墓地へ送られたパイシスのもう1つの効果を発動!
俺の墓地の魚族・レベル3以下のモンスター1体を特殊召喚する!
これにより『ライン・ペンシル』を特殊召喚!」
ライン・ペンシル:DEF900
「だが、シャーク・サッカーはシンクロ素材にできず、ライン・ペンシルはエクシーズ素材にできん。
それでどうするつもりだ、ブランシュ?」
確かにこのままではシンクロもエクシーズもできない…しかし。
「だからこうするのさ。バトルを終了!ライン・ペンシルをリリースし、手札から『カラツキキャット』の効果発動!
こいつを自身の効果で特殊召喚し、俺は1枚ドロー!」
カラツキキャット:DEF1900
ドローしたカードは…遂に来たわ…!
だけど、今はまだ使う時ではない。
「俺はレベル3のカラツキキャットとシャーク・サッカーの2体でオーバーレイネットワークを構築!
エクシーズ召喚!海底に潜みし、獰猛な牙!待ち構えろ『渦潮のアントリオン』!!」
『キッシャァァ!!』
渦潮のアントリオン:ATK1900
「決闘龍が来たかと思えば、残ったのは弱小エクシーズ2体とはな。
ふはははは、ならば次のターンで葬ってやろう!」
勘違いしているようだが、次のテメェのターンに備えての布陣だ。
それに弱小エクシーズという物言い、気に入らねえな。
特に渦潮のアントリオンはあくまでまだ『幼虫』であることを忘れるな…!
いずれにしろ次のターンでほぼ決まる…!
「俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ…!」
「私のターン、ついに来たか。まずは魔法カード『ブリーチ・リボーン』を発動。
私の墓地のエクシーズモンスター―パーフェクトサイキッカーをエクストラデッキに戻し、墓地からシンクロモンスター1体を守備表示で復活させる!
これで蘇生させるのは『マジカル・アンドロイド』!!」
『ハァッ!』
マジカル・アンドロイド:DEF1700
「私は2体のレベル5のメンタルロード・デーモンとマジカル・アンドロイドでオーバーレイ!
我が憎しみの感情を糧に、完全無欠の超能力者が産声を上げる!エクシーズ召喚、再び来い『パーフェクトサイキッカー』!!」
『グオォォォォォォォォ!!』
パーフェクトサイキッカー:ATK2800
知ってたけど、またお前か。
だが、俺の2体のエクシーズはいずれも妨害効果持ち。
その中で何も対策せずに出すとは思えない。
明らかに誘っていそうだが、乗ってやる…!
「この瞬間、渦潮のアントリオンの効果発動!
相手がエクストラデッキからモンスターを特殊召喚した時にオーバーレイユニットを1つ使い、そのモンスターの表示形式を変更しつつ効果を無効にする!
渦潮の中心へ引き込まれろ!『メイルストローム・カレント』!!」
渦潮のアントリオン:ORU2→1
――ザバァァァァン!!
「まぁ、いい。」
パーフェクトサイキッカー:ATK2800→DEF1900(効果無効)
よし、これは通った。
しかし奴にはまだ召喚権も残っている。
今は奴の墓地にはシンクロはいないからアレはこないだろうけど、後はどうでるかだ。
「だが、そう来ると思っていたさ。
これで邪魔な奴の効果は使わせることができた。
ここで貴様がアントリオンの効果を使ったこと、後悔させてやろう!」
「ほぅ…?」
リヴァイアの存在があるのにも関わらず、そう言い切るなんて対象耐性持ちでも出すつもりだろうか。
「貴様はよくやった。礼代わりと言ってはなんだが、サイコデュエリストが到達した新たな切り札で沈めてやろう!
私は手札から『RUM−アルカディア・フォース』を発動!」
なっ?ここでランクアップマジックだと…?
「ククク、このカードは私のエクシーズ1体をランクアップさせ、カオスエクシーズを特殊召喚する魔法さ。」
奴の狙いもエクシーズモンスターのランクアップだったのか!
ただでさえ厄介だったパーフェクトサイキッカーがランクアップしたらどんな恐ろしいモンスターになるか想像もつかない。
とはいえ、逆に好機が来たのかもしれない。
奴にとって最悪のタイミングで披露できるからな、俺の切り札を!!
「この瞬間、速攻魔法『RUM−クイック・エボリューション』を発動!
このカードは俺のランク3以下のエクシーズ1体をランクアップさせ、カオスエクシーズに進化させる!」
「馬鹿な、ありえん!何故貴様如きがランクアップマジックを!?」
「その言葉、そっくりそのまま返してあげるよ。
まさかテメェもランクアップマジックを切り札にしていたとはな…!」
やはり動揺しているようだ、俺が秘密裏に入手していた切り札に。
とはいえ、こっちも驚きだよ…まさか奴と狙いが被ってしまうとはな。
カオス化によるランクアップはひょっとしてサイコデュエリストが先の領域へ進むのに通る道なのか…?
「だが…貴様がランクアップできる対象は所詮はランク3以下!ランクの差を思い知らせてやる!
私はランク5のパーフェクトサイキッカーでオーバーレイネットワークを再構築!!」
「俺はランク3の渦潮のアントリオンでオーバーレイネットワークを再構築!!」
「「カオスエクシーズ・チェンジ!!」」
果たしてそれはどうかな?
『幼虫』だった渦潮のアントリオンがカオス化することで強力な『成虫』へと羽化する!
いくぞ、ディヴァイン!!
「混沌の力を開花し、海底より飛翔せよ!『CX 潮風のカゲロウ』!!!」
『ギッシャァァァァァ!!』
CX 潮風のカゲロウ:ATK2300 ORU2
「復讐の炎を喰らい、完全無欠の存在が究極へと進化を遂げる。世界を混沌に陥れろ!『CX ネオアルティメットサイキッカー』!!」
『グォォォォガァァッァァッァア!!』
CX ネオアルティメットサイキッカー:ATK3400 ORU3
成程、確かにこいつはまともに相手すると骨が折れそうな感じだな。
早速で悪いが、そういうわけで退場してもらおうか。
「潮風のカゲロウの第1の効果、アントリオンを素材にした場合のみ使える第2の効果の順に発動!」
「フハハハハ、何が来ようとネオアルティメットサイキッカーには相手の効果の対象にならない耐性があるからな!
それに破壊ではない全体除去も併せ持っているのでね、これで貴様は終わりだ!」
やはり対象耐性持ちだったか…アントリオンの効果を使わせたことで勝ち誇ってたのもわからなくはない。
だが、それも進化した潮風のカゲロウの前には通用しない。
「残念だが、そいつは俺の罠にもうかかっている。潮風のカゲロウの第2の効果!
相手が攻撃力1500以上のモンスターの召喚・特殊召喚した時、カオスオーバーレイユニットを1つ使い、そのモンスターをデッキに戻す!これは対象を取らない効果だ…!」
CX 潮風のカゲロウ:ORU2→1
「ブランシュ!おのれぇぇぇぇぇぇ!!
だが、残念だったな!カウンター罠『カオス・ドミネーション』発動!
私の場にカオスエクシーズが存在する場合、魔法・罠・モンスター効果の発動を無効にする!」
最後の伏せはカオスエクシーズ専用の万能カウンターか、生憎ながらそれは通さない!
「除外された魚族―キラー・ラブカを墓地に戻し、カウンター罠『ウオッ!』発動!
これにより相手の罠の発動を無効にし破壊する!!」
「何っ、貴様もカウンター罠だと…!」
これで潮風のカゲロウの効果を邪魔するものは…消えた。
「消えろ、ネオアルティメットサイキッカー!
翅の羽ばたきにより生まれし渦潮の落とし穴に飲み込まれろ!『メイルストロール・ホール』!!」
――ザァァァァァアァァァァ!!
「馬鹿な…我がサイコパワーの力の結晶が、こんなあっさりと…!」
「続けさせてもらう。カゲロウが特殊召喚した時に発動した第1の効果で質量を持つ風『カゲロウブリーズトークン』(星5・風・水)を特殊召喚!」
カゲロウブリーズトークン:ATK1600
「ぐ……モンスターをセット、ターンエンド…。」
どうやら奴もここまでのようだ。
さてと、ついにこの時が来た…!
ふふふ、右腕の忌まわしき痣が疼くわ…早く奴をぶちのめせとね!!
「俺のターン!バトル、トライエッジ・リヴァイアでセットモンスターに攻撃!『トライデントウォータースパウト』!!」
――パッシャァァッァ!!
「がっ…!パンダボーグが…!」
「トライエッジ・リヴァイアが戦闘で破壊したモンスターは除外される。
続いてカゲロウブリーズトークンでダイレクトアタック…!」
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ディヴァイン?:LP3800→2200
次の攻撃で終わりだ、覚悟はできているよな…?
「ぐ……こんな事してただで済むと思っているのか……!君は…!」
知るか、敵意を持って向かってくるなら全てぶちのめしてやる…例えそれが子供であっても!
俺たちにあんな非道なことをしたり散々利用してくれたくせに、今更それはないだろう。だから…。
「いい加減黙れよ、変態前髪星人が…テメェ等に良い様に使われるのはもうウンザリだ…!
ここからは俺のやりたいようにやらせてもらう。」
まずはここを生き残った子供たちと抜けたらシグナーとダークシグナーを叩き潰すまでだ。
「とりあえず、死になよディヴァイン…!
受けるがいい…テメェらが身勝手に利用し無残にも殺した子供たちの怒り、悲しみを!!
潮風のカゲロウでトドメだ!切り刻め『スパイラル・トルネイド』!!」
――ビュゥゥゥゥゥゥン!!
「や、止めろブランシュ…!ぎやぁぁぁぁぁあぁぁあ!!!」
ディヴァイン?:LP2200→0
――ズバババババリィィィィィィィン!!
さようなら、ディヴァイン…二度と顔を見せるな、この下衆が。
カオスの力が混じった猛烈な竜巻で切り裂きつつ窓から外へ吹き飛ばしてやったよ。
いくらサイコパワーがあろうと先ほどまでのダメージと相まって恐らく生きてはいまい。
後は精々冥獄で閻魔の裁きを受けろ…お前には地獄すら生温いからな。
…直接確認できてないから殺し損ねたかもしれないけどその時はその時ね。
それはそうと、まずはダークシグナーをどうにかするのが先決ね。
奴らは痣持ちというのがあるけど、放っておくと最悪の事態を招くというのもある。
それに…恐らくその中に知り合いが一人いそうなのが気がかりだ。
そしてシグナーを潰すのはその後だ…。
どちらも容赦はしない。精々首を洗って待ってなさい!!
その前に子供たちや世話になった人を全員脱出させてから、ここを爆破でもしておくか。
「ん?」
これは奴が最期に落としただろうカード…『RUM−アルカディア・フォース』か。
奴が使ってたカードなのが気に食わないにしろ、貴重なランクアップマジックね。
一応1枚は持っておくとしよう。
そういえば決闘龍を出したせいか、痣の疼きがいつも以上にキツい…。
それになんだか頭がおかしくなったような気がするわ…。
――――――
Side:ディヴァイン
――パチパチパチ。
見事だよブラン、よくぞ偽物の私を殺してくれた。
それに人工の痣により作り出された決闘龍も今までに比べれば馴染んでいるようだ。
これで彼女のサイコパワーは私の期待を超える強力なものになったわけだ、申し分ない。
だが、エクシーズを進化させるランクアップマジックといったか。
アレの存在は私にもご存じなかったよ。
ブランもスネオハイアも私に隠れてあんなものを手に入れていたとはいけないな。
もっとも私はエクシーズにはさして興味はないがね。
いずれにしろ、ブランを我が手中に収めるための計画は順調だ。
彼女を手に入れ、他のシグナーやダークシグナーらを排除できれば世界を我らサイコデュエリストが支配するのもそう遠くはない。
ふん、直に知らしめてやろう…サイコデュエリストの本当の恐ろしさをね。
クックック、フハハハハハハハハハハ!!!
本編32話以降へ続く…
登場カード補足
CX 潮風のカゲロウ
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/風属性/昆虫族/攻2300/守1400
水属性レベル4モンスター×3
このカードがエクシーズ召喚に成功した場合に発動する。
自分フィールドに「カゲロウブリーズトークン」(水族・風・星5・攻1600/守0)1体を特殊召喚する。
また、このカードが「渦潮のアントリオン」をオーバーレイユニットとしている場合、以下の効果を得る。
●1ターンに1度、相手が攻撃力1500以上のモンスターを召喚・特殊召喚した時、このカードのオーバーレイユニットを1つ取り除いて発動できる。
その攻撃力1500以上のモンスターを持ち主のデッキに戻す。
渦潮のアントリオン
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/水属性/昆虫族/攻1900/守1600
水属性レベル3モンスター×2
1ターンに1度、相手がエクストラデッキからモンスターを特殊召喚した時、このカードのオーバーレイユニットを1つ取り除いて発動できる。
そのモンスターの表示形式を変更し、その効果を無効化する。
ハードシェル・クラブ
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/水属性/水族/攻1800/守2100
水属性レベル3モンスター×2
フィールドのこのカードが破壊される場合、代わりにこのカードのオーバーレイユニットを1つ取り除く事ができる。
このカードが水属性モンスターの効果を発動するために墓地へ送られた場合に発動する。
デッキから魚族・水属性・レベル3以下のモンスター1体を手札に加える。
「ハードシェル・クラブ」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
CX ネオアルティメットサイキッカー
エクシーズ・効果モンスター
ランク6/光属性/サイキック族/攻3400/守2200
レベル6モンスター×3
このカードは相手の効果の対象にならない。
また、このカードが「パーフェクトサイキッカー」をオーバーレイユニットとしている場合、以下の効果を得る。
●1ターンに1度、このカードのオーバーレイユニットを1つ取り除いて発動できる。
このカード以外のフィールドのモンスターを全て墓地へ送る。
その後、この効果で墓地へ送られたモンスターの内、元々の攻撃力が一番高いモンスターの数値分だけ自分はライフを回復する。
パーフェクトサイキッカー
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/光属性/サイキック族/攻2800/守1900
レベル5シンクロモンスター×2
このカードはエクシーズ召喚でしか特殊召喚できない。
1ターンに1度、このカードのオーバーレイユニットを1つ取り除き、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊し、自分は2000ライフ回復する。
1ターンに1度、通常魔法・通常罠カードが発動した時、1000ライフを払って発動できる。
その発動を無効にする。
オーバーレイユニットを持っているこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
自分の墓地からレベル5以下のシンクロモンスター1体を選んで特殊召喚する。
アーマード・アスタコス
シンクロ・効果モンスター
星8/水属性/水族/攻2500/守2600
水属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
フィールドのこのカードが破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
エクストラデッキから水属性・ランク3以下のエクシーズモンスター1体を特殊召喚し、墓地のこのカードを下に重ねてオーバーレイユニットとする。
このカードが水属性モンスターの効果を発動するために墓地へ送られた場合、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
「アーマード・アスタコス」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
メンタルロード・デーモン
シンクロ・効果モンスター
星5/闇属性/サイキック族/攻2300/守1800
チューナー+チューナー以外のサイキック族モンスター1体以上
自分フィールドのサイキック族モンスターが効果で破壊される場合、その破壊されるモンスター1体の代わりに自分は500ダメージを受ける事ができる。
このカードが相手モンスターの攻撃で破壊され、墓地へ送られた場合に発動する。
相手に500ダメージを与える。
ザリガンマン
効果モンスター
星6/水属性/水族/攻1800/守2100
このカードは通常召喚できない。
自分の手札・フィールドの「ザリガン」1体をリリースした場合のみ特殊召喚できる。
1ターンに1度、手札の水属性モンスター1体を墓地へ送り、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊する。
その後、相手に600ダメージを与える。
この効果は相手ターンでも発動できる。
また、このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、自分の墓地の水属性・攻撃力1500以下のモンスター2体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
アクアスコルピオ
効果モンスター
星5/水属性/昆虫族/攻1900/守1800
自分メインフェイズに手札のモンスター1体を捨てて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
アーチェット・ハモ
チューナー・効果モンスター
星5/水属性/魚族/攻2000/守 400
自分メインフェイズに自分フィールドの水属性モンスター1体をリリースして発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
ザリガニカブト
効果モンスター
星3/水属性/水族/攻 850/守 900
このカードが手札から墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「カニカブト」「ザリガン」1体ずつを手札に加える。
「ザリガニカブト」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
カラツキキャット
効果モンスター
星3/水属性/魚族/攻 500/守1900
自分メインフェイズに自分フィールドの水属性モンスター1体をリリースして発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
その後、自分はデッキから1枚ドローする。
「カラツキキャット」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
リトルテレポーター
効果モンスター
星3/地属性/サイキック族/攻 900/守1400
自分フィールドにサイキック族モンスターが存在する場合、500ライフを払って発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
異界を繋ぐ手
効果モンスター
星3/地属性/サイキック族/攻1200/守 400
このカードが召喚に成功した時、除外されている自分のサイキック族・レベル2以下のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに守備表示で特殊召喚する。
このカードの効果を発動するターン、自分はサイキック族モンスターしか特殊召喚できない。
サイ・ドクター
効果モンスター
星1/地属性/サイキック族/攻 200/守 800
自分メインフェイズ1で、フィールドのこのカードを除外し、自分フィールドのエクストラデッキから特殊召喚されたサイキック族モンスター1体を対象として発動できる。
相手エンドフェイズまで、そのモンスターの攻撃力は500アップし、1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。
このカードの効果を発動するターン、対象のモンスター以外のモンスターは攻撃できない。
RUM−アルカディア・フォース
通常魔法
自分フィールドのエクシーズモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターと同じ種族でランクが1つ高い「CX」と名のついたモンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてエクストラデッキからエクシーズ召喚扱いとして特殊召喚する。
その後、相手フィールドにシンクロモンスターが存在する場合、相手に800ダメージを与える。
能力研究
通常魔法
手札からサイキック族チューナー1体を除外して発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。
「能力研究」は1ターンに1枚しか発動できない。
ブリーチ・リボーン
通常魔法
自分の墓地のエクシーズモンスター1体をエクストラデッキに戻し、自分の墓地のシンクロモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
サイコ・スピア
装備魔法
サイキック族モンスターにのみ装備可能。
装備モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
装備モンスターが相手に戦闘ダメージを与えた時に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローし、300LP回復する。
水龍防護壁
通常罠
自分フィールドの水属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターは、このターンに1度だけ戦闘・効果では破壊されない。
また、墓地のこのカードを除外し、自分フィールドの水属性・レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターは、このターンに1度だけ効果では破壊されない。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できず、自分のターンにのみ発動できる。
ウオッ!
カウンター罠
除外されている自分の魚族・海竜族・水族モンスター1体を墓地に戻して発動できる。
罠カードの発動を無効にし破壊する。
サイキックリザレクション
通常罠
自分フィールドのサイキック族モンスターが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
その時に破壊され墓地へ送られたモンスター1体を特殊召喚し、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
カオス・ドミネーション
カウンター罠
自分フィールドに「CX」と名のついたモンスターが存在する場合に魔法・罠・モンスターの効果が発動した時に発動できる。
その発動を無効にする。
後書き座談会
yatume「ジャンジャジャーン!今明かされる衝撃の真実ゥー!ブランシュの原案はわたしです。一応元ネタはありますがね。」
アユ「いきなり何言ってんのこの人?」
凌牙「おいおい…いきなりとんでもないこと暴露しやがったな、てめぇは。」
yatume「うん、いきなりだったね。」
凌牙「だが、納得はしたぜ。顔グラの雰囲気が妙に異質だったり、使用カードのテキストが妙にOCGに近かったりしていたからな。」
yatume「使用カードに甲殻類や虫の類が多いのもわたしのせいです。」
アユ「お魚さんもそれなりにいっぱいだね。」
yatume「もっとも某中編のあの人の使用カードからの流用も多いですがね。」
凌牙「ああ、あの誰得かつ痛いアレに出てた奴だな。」
yatume「おうふ…やめてくださいしんでしまいます。」
凌牙「それはもういいか。で、どうして呼ばれたのが俺たち二人なんだ?」
yatume「遊戯王シリーズの近作2作品(ZEXALとARC-V)で貴重な水属性使いというのが大きいですね。」
アユ「それに魚つながりってことだよね。」
yatume「うん。だけど、アニメ5D'sの水属性のスルーぷりは異常だったと思うの。シグナー竜も水属性だけいなかったし。」
凌牙「それが悔しくて大人げもなく水属性ドラゴン持ちのシグナーの案を送ってみたところ、まさかの本編に参戦というわけか。」
yatume「31話当時、顔見せでも登場した時はとても驚き感無量でした。吉良さん、本当にありがとうございます。」
アユ「でもブランシュって人、あまり口調が安定してなかったよね?」
yatume「それ当時若干一人称『俺』のくせにどこかカマっぽい女口調よりの男装ロリという変なキャラ付けしようとしていたのが原因。で、安定するわけもなく今のキャラ付けに。」
凌牙「いくらなんでもおかしすぎただろ、それは。」
yatume「ですよねー。アレは痣や決闘龍などの影響で精神がやられていたということで。ちなみに彼女は黒の長ズボンを着ています。」
アユ「そういう裏設定は少し残ってるんだね。」
凌牙「でだ、バリアンとかでもないのにエクシーズをカオス化させられるというのが特にイラっとくるぜ。」
yatume「でも、憎悪とか様々な感情を抱えている事の多いサイコデュエリストってカオスという言葉がどこかしっくりくると思うんだ。」
凌牙「成程、アストラル世界からカオスを切り離されて生まれたのがバリアン世界…意外としっくりくるわけか。」
yatume「そういうこと。」
アユ「う〜ん、難しい話よくわかんない。長くなってきちゃったしそろそろ閉めようよ。」
凌牙「そうだな。」
yatume「では…今回もまたこんなものですが、読んでくださりありがとうございました。」
以上、後書き座談会でお送りしました。